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2.3. ビルトインのコマンドラインツール

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Red Hat Enterprise Linux 7 ではコマンドラインからシステムを監視できるツールをいくつか提供しています。これらのツールの利点は、ランレベル 5 以外で使用できる点です。本章では各ツールについて簡潔に説明し、各ツールの最適な使用方法に関する詳細が含まれるリンクを紹介します。

2.3.1. top

top ツールは procps-ng パッケージで提供され、稼働中のシステムのプロセスを動的に表示します。システム要約や Linux カーネルで現在管理されているタスクリストなどさまざまな情報を表示させることができます。また、限られてはいますがプロセスを操作したり、システムの再起動後も維持できる設定変更を行うなどの機能も備わっています。
デフォルトではプロセスは CPU 使用率に応じた順番で表示されるため、最もリソースを消費しているプロセスを簡単に見つけることができます。必要に応じた使用状況の統計に注目できるよう top で表示させる情報およびその動作はいずれも高度な設定が可能です。
top の使い方については man ページをご覧ください。
$ man top

2.3.2. ps

ps ツールは procps-ng パッケージで提供され、選択した実行中プロセスのグループのスナップショットを取得します。デフォルトでは、この対象グループは現行ユーザーが所有者のプロセスで ps を実行している端末に関連付けされているプロセスに限られます。
ps では top より詳細な情報を表示させることが可能ですが、デフォルトの表示はこのデータのスナップショットひとつのみで、プロセス ID 順に表示されます。
ps の使い方については man ページをご覧ください。
$ man ps

2.3.3. 仮想メモリーの統計 (vmstat)

仮想メモリー統計ツール vmstat ではシステムのプロセス、メモリー、ページング、ブロック入出力、割り込み、CPU 親和性などに関するインスタントレポートを提供します。サンプリングの間隔を設定できるためほぼリアルタイムに近いシステムのアクティビティーを観察することができます。
vmstat は、procps-ng パッケージにより提供されます。vmstat の使い方については man ページをご覧ください。
$ man vmstat

2.3.4. System Activity Reporter (sar)

System Activity Reporter (sar) はその日発生したシステムアクティビティーを収集および報告します。デフォルトの出力では、その日の始まり (00:00:00 ーシステムクロックに依存) から 10 分間隔で CPU の使用量が表示されます。
-i オプションを使用して間隔を秒単位で設定することもできます。sar -i 60 は sar に対して毎分 CPU 使用率をチェックするように指示します。
sar は手作業でシステムアクティビティーの定期レポートを作成する top に代わる便利なレポート作成ツールになります。このツールは sysstat パッケージで提供されます。詳細については man ページをご覧ください。
$ man sar
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