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6.6. CPU 周波数スケーリングの最適化

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デフォルトでは、RHEL は CPU 周波数スケーリングを使用して、CPU に大きな負荷がかかっていないときに電力を節約し、発熱を軽減します。省電力よりもパフォーマンスを優先する場合は、最大クロック速度で動作するように CPU を設定できます。これにより、CPU はデータの重複排除と圧縮のプロセスを最大限の効率で処理できるようになります。CPU を最高周波数で実行することで、リソースを大量に消費する操作をより迅速に実行できるようになり、データ削減とストレージ最適化の点で VDO の全体的なパフォーマンスが向上する可能性があります。

警告

高パフォーマンス向けに CPU 周波数スケーリングをチューニングすると、消費電力と発熱が増加する可能性があります。システムの冷却が不十分な場合、これにより過熱が引き起こされてサーマルスロットルが発生し、パフォーマンスの向上が制限される可能性があります。

手順

  1. 利用可能な CPU ガバナーを表示します。

    $ cpupower frequency-info -g
  2. パフォーマンスを優先するようにスケーリングガバナーを変更します。

    # cpupower frequency-set -g performance

    この設定は再起動するまで維持されます。

  3. スケーリングガバナーの変更を再起動後も永続的に保持するには、カスタム systemd サービスを作成します。

    1. 次の内容で新しい /etc/systemd/system/cpufreq.service ファイルを作成します。

      [Unit]
      Description=Set CPU scaling governor to performance
      
      [Service]
      ExecStart=/usr/bin/cpupower frequency-set -g performance
      
      [Install]
      WantedBy=multi-user.target
    2. ファイルを保存して終了します。
    3. サービスファイルをリロードします。

      # systemctl daemon-reload
    4. 新しいサービスを有効にします。

      # systemctl enable cpufreq.service

検証

  • 現在使用されている CPU 周波数ポリシーを表示します。

    $ cpupower frequency-info -p
  • スケーリングガバナーの変更を永続化した場合は、cpufreq.service が有効になっているかどうかを確認します。

    # systemctl is-enabled cpufreq.service
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