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6.5. 破棄操作の高速化

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VDO は、システム上のすべての VDO デバイスの DISCARD (TRIM) セクターの最大許容サイズを設定します。デフォルトのサイズは 8 セクターで、1 つの 4-KiB ブロックに相当します。DISCARD サイズを増やすと、破棄操作の速度が大幅に向上します。ただし、破棄のパフォーマンス向上は、他の書き込み操作の速度維持とトレードオフの関係にあります。

最適な DISCARD サイズは、ストレージスタックによって異なります。DISCARD セクターが非常に大きい場合でも非常に小さい場合でも、パフォーマンスが低下する可能性があります。さまざまな値で実験を行い、満足のいく結果が得られる値を見つけてください。

ローカルファイルシステムを保存する VDO ボリュームの場合、デフォルト設定である 8 セクターの DISCARD サイズを使用するのが最適です。SCSI ターゲットとして機能する VDO ボリュームの場合、2048 セクター (1 MB の破棄に相当) など、適度に大きな DISCARD サイズが最適に機能します。最大 DISCARD サイズは 10240 セクター (5 MB の破棄に相当) を超えないようにすることを推奨します。サイズを選択するときは、8 の倍数であることを確認してください。8 セクターより小さい場合、VDO は破棄を効果的に処理できない可能性があります。

手順

  1. DISCARD セクターの新しい最大サイズを設定します。

    # echo <number-of-sectors> > /sys/kvdo/max_discard_sectors

    <number-of-sectors> はセクタ数に置き換えます。この設定は再起動するまで維持されます。

  2. DISCARD セクターへの変更を再起動後も永続的に保持するには、カスタム systemd サービスを作成します。

    1. 次の内容で新しい /etc/systemd/system/max_discard_sectors.service ファイルを作成します。

      [Unit]
      Description=Set maximum DISCARD sector
      [Service]
      ExecStart=/usr/bin/echo <number-of-sectors> > /sys/kvdo/max_discard_sectors
      
      [Install]
      WantedBy=multi-user.target

      <number-of-sectors> はセクタ数に置き換えます。

    2. ファイルを保存して終了します。
    3. サービスファイルをリロードします。

      # systemctl daemon-reload
    4. 新しいサービスを有効にします。

      # systemctl enable max_discard_sectors.service

検証

  • スケーリングガバナーの変更を永続化した場合は、max_discard_sectors.service が有効になっているかどうかを確認します。

    # systemctl is-enabled max_discard_sectors.service
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