3.4. Ansible Playbook を使用して、変数が複数ある IdM にプライマリー DNS ゾーンを存在させる手順
以下の手順に従って、Ansible Playbook を使用して、プライマリー DNS ゾーンが存在することを確認します。以下の手順で使用する例では、IdM 管理者は zone.idm.example.com の DNS ゾーンを追加します。Ansible Playbook は、ゾーンのパラメーターを複数設定します。
前提条件
次の要件を満たすように Ansible コントロールノードを設定した。
- Ansible バージョン 2.14 以降を使用している。
-
Ansible コントローラーに
ansible-freeipa
パッケージがインストールされている。 - ~/MyPlaybooks/ ディレクトリーに、IdM サーバーの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を使用して Ansible インベントリーファイル を作成している (この例の場合)。
-
この例では、secret.yml Ansible vault に
ipaadmin_password
が保存されていることを前提としています。
-
ターゲットノード (
ansible-freeipa
モジュールが実行されるノード) が、IdM クライアント、サーバー、またはレプリカとして IdM ドメインに含まれている。 - IdM 管理者パスワードを把握している。
手順
/usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/dnszone
ディレクトリーに移動します。$ cd /usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/dnszone
インベントリーファイルを開き、設定する IdM サーバーが
[ipaserver]
セクションに記載されていることを確認します。たとえば、Ansible に対して server.idm.example.com を設定するように指示するには、次のコマンドを実行します。[ipaserver] server.idm.example.com
Ansible Playbook ファイルのコピー (dnszone-all-params.yml) を作成します。以下に例を示します。
$ cp dnszone-all-params.yml dnszone-all-params-copy.yml
- dnszone-all-params-copy.yml ファイルを開いて編集します。
ipadnszone
タスクセクションに以下の変数を設定してファイルを調整します。-
ipaadmin_password
変数は IdM 管理者パスワードに設定します。 -
zone_name
変数は zone.idm.example.com に設定します。 -
正引きレコードと逆引きレコードを同期できるように場合は (A および AAAA レコードを PTR レコードと同期)、
allow_sync_ptr
変数を true に設定します。 -
dynamic_update
変数は、true に設定して、IdM クライアントマシンが IP アドレスを追加または更新できるようにします。 -
dnssec
変数は、true に設定して、ゾーン内のレコードのインラインの DNSSEC 署名を許可します。 -
allow_transfer
変数は、ゾーン内のセカンダリーネームサーバーの IP アドレスに設定します。 -
allow_query
変数は、クエリーを発行できる IP アドレスまたはネットワークに設定します。 -
forwarders
変数は、グローバルフォワーダー の IP アドレスに設定します。 -
serial
変数は SOA レコードのシリアル番号に設定します。 -
ゾーン内の DNS レコードの
refresh
、retry
、expire
、minimum
、ttl
およびdefault_ttl
の値を定義します。 -
nsec3param_rec
変数を使用して、ゾーンの NSEC3PARAM レコードを定義します。 -
skip_overlap_check
変数は、true に設定して、既存のゾーンと重複していても DNS を強制的に作成します。 skip_nameserver_check
は、true に設定して、ネームサーバーが解決できない場合でも DNS ゾーンを強制的に作成します。以下は、今回の例で使用するように変更した Ansible Playbook ファイルです。
--- - name: Ensure dnszone present hosts: ipaserver become: true tasks: - name: Ensure zone is present. ipadnszone: ipaadmin_password: "{{ ipaadmin_password }}" zone_name: zone.idm.example.com allow_sync_ptr: true dynamic_update: true dnssec: true allow_transfer: - 1.1.1.1 - 2.2.2.2 allow_query: - 1.1.1.1 - 2.2.2.2 forwarders: - ip_address: 8.8.8.8 - ip_address: 8.8.4.4 port: 52 serial: 1234 refresh: 3600 retry: 900 expire: 1209600 minimum: 3600 ttl: 60 default_ttl: 90 name_server: server.idm.example.com. admin_email: admin.admin@idm.example.com nsec3param_rec: "1 7 100 0123456789abcdef" skip_overlap_check: true skip_nameserver_check: true state: present
-
- ファイルを保存します。
Playbook を実行します。
$ ansible-playbook --vault-password-file=password_file -v -i inventory.file dnszone-all-params-copy.yml
関連情報
- サポート対象の DNS ゾーンタイプ を参照してください。
- プライマリー IdM DNS ゾーンの設定属性 を参照してください。
-
/usr/share/doc/ansible-freeipa/
ディレクトリーのREADME-dnszone.md
ファイルを参照してください。 -
/usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/dnszone
ディレクトリーのサンプルの Ansible Playbook を参照してください。