4.18. 仮想化
sevctl
が AMD EPYC Rome および Milan と完全に互換性を持つようになりました。
今回の更新で、sevctl
ユーティリティーは、AMD EPYC Rome および AMD EPYC Milan シリーズを含む最新の AMD EPYC コアを正しく認識するようになりました。これにより、sevctl
を使用して、これらの CPU で利用可能な AMD Secure Encrypted Virtualization (SEV) の機能を設定できます。
ただし、SEV-ES や SEV-SNP などの高度な SEV 機能は、RHEL 9 ではテクノロジープレビューとしてのみ提供されているため、サポート対象外であることに注意してください。
Bugzilla:2104857[1]
virtio-vga
および virtio-gpu
デバイスが blob
リソースをサポートするようになる
virtio-vga
および virtio-gpu
デバイスが blob
メモリーリソースを使用できるようになり、特定のシナリオでのパフォーマンスが向上します。blob
リソースを virtio
グラフィックスデバイスにアタッチするには、仮想マシンの XML 設定内の対応する <video>
セクションに、blob="on"
オプションを追加します。以下に例を示します。
<video> <model type="virtio" heads="1" primary="yes" blob="on"/> <address type="pci" domain="0x0000" bus="0x00" slot="0x01" function="0x0"/> </video>
ただし、この機能は現在、IBM Z ホストでは動作しないことに注意してください。
第 4 世代 Intel Xeon Scalable プロセッサーの仮想化サポート
今回の更新で、RHEL 9 の仮想化により、第 4 世代 Intel Xeon Scalable プロセッサー (旧称 Sapphire Rapids) のサポートが追加されました。その結果、RHEL 9 でホストされる仮想マシンは、SapphireRapids
CPU モデルを使用し、プロセッサーが提供する新機能を活用できるようになりました。
Bugzilla:1880531[1]
Secure Execution on IBM Z のメモリー回収の改善
Secure Execution on IBM Z で仮想マシン (VM) を使用する場合は、仮想マシンで強化されたメモリー回収をセットアップできるようになりました。仮想マシンが 32 GiB 以上の RAM を使用している場合、この設定により、仮想マシンの再起動または停止のパフォーマンスが向上します。
仮想マシンで強化されたメモリー回収をセットアップするには、XML 設定の <features></features>
セクションに <async-teardown enabled='yes'/>
行を追加します。
Bugzilla:2168499[1]
RHEL Web コンソールの新しい仮想化機能
今回の更新で、RHEL Web コンソールに Virtual Machines ページに新機能が追加されました。以下を実行することができます。
-
クラウドイメージをベースにする仮想マシン (VM) の
Create and edit
ボタンを選択すると、VM をインストールする前にすべての VM プロパティーを編集できます。 -
仮想マシンの作成時に
raw
ストレージボリュームを作成します。 仮想ソケット (vsock) を設定して、ソケット経由でのホストと VM 間の通信を可能にします。
仮想ソケットで通信を有効にするには、
socat
などの vsock 対応ソフトウェアが必要であることに注意してください。
Jira:RHELDOCS-16487[1]