11.6. 過去の論理ボリューム
lvm.conf
設定ファイルで record_lvs_history
メタデータオプションを有効にして、削除したシンプロビジョニングのスナップショットとシン論理ボリュームを追跡するように設定します。これにより、元の依存関係チェーンから削除され、過去の論理ボリュームになった論理ボリュームを含む、完全なシンスナップショット依存関係チェーンを表示できます。
lvm.conf
設定ファイルで lvs_history_retention_time
メタデータオプションを使用し、保持時間 (秒) を指定して、決められた期間、システムに過去のボリュームを保持するように設定できます。
過去の論理ボリュームでは、以下に示すボリュームのレポートフィールドを含め、すでに削除された論理ボリュームを単純化したものが保持されます。
-
lv_time_removed
- 論理ボリュームの削除時間 -
lv_time
- 論理ボリュームの作成時間 -
lv_name
- 論理ボリュームの名前 -
lv_uuid
- 論理ボリュームの UUID -
vg_name
- 論理ボリュームを含むボリュームグループ
過去の論理ボリュームは再アクティベートすることができません。
ボリュームを削除すると、過去の論理ボリューム名に接頭辞としてハイフンが付きます。たとえば、論理ボリューム lvol1
を削除すると、その過去のボリュームの名前は -lvol1
になります。
論理ボリュームマネージャー (LVM) は、ボリュームにライブの子孫がない場合、過去の論理ボリュームを保持しません。これは、スナップショットチェーンの最後に論理ボリュームを削除すると、論理ボリュームが過去の論理ボリュームとして保持されないことを示しています。
ボリューム表示に過去の論理ボリュームを含むには、LVM 表示コマンドに -H|--history
オプションを指定します。-H
オプションとともに、レポートフィールド lv_full_ancestors
および lv_full_descendants
を指定すると、過去のボリュームを含む、完全にシンプロビジョニングされたスナップショットの依存関係チェーンを表示できます。