17.12. pvck コマンドを使用した、LVM ヘッダーとメタデータが破損したディスクの修復
これは pvcreate コマンドと vgcfgrestore コマンドを使用した、LVM ヘッダーとメタデータが破損したディスクの修復 の代替手段です。pvcreate
および vgcfgrestore
コマンドが機能しない場合があります。この方法は、損傷したディスクにターゲットを絞っています。
この方法では、pvck --dump
で抽出されたメタデータ入力ファイル、または /etc/lvm/backup
のバックアップファイルを使用します。可能であれば、同じ VG 内の別の PV から、または PV 上の 2 番目のメタデータ領域から pvck --dump
によって保存されたメタデータを使用します。詳細は、抽出したメタデータのファイルへの保存 を参照してください。
手順
ディスク上のヘッダーとメタデータを修復します。
# pvck --repair -f <metadata-file> <disk>
ここでは、以下のようになります。
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<metadata-file> は、VG の最新のメタデータを含むファイルです。これは
/etc/lvm/backup/vg-name
にすることも、pvck --dump metadata_search
コマンド出力から取得した、raw メタデータテキストを含むファイルにすることもできます。 -
<disk> は、PV が配置されるディスクの名前です (例:
/dev/sdb)
。データの損失を防ぐために、それが正しいディスクであることを確認してください。ディスクが正しいかどうかわからない場合は、Red Hat サポートにお問い合わせください。
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<metadata-file> は、VG の最新のメタデータを含むファイルです。これは
メタデータファイルがバックアップファイルの場合、VG にメタデータを保持する各 PV で pvck --repair
を実行する必要があります。メタデータファイルが別の PV から抽出された raw メタデータである場合、pvck --repair
は破損した PV でのみ実行する必要があります。
検証
新しい物理ボリュームが損傷しておらず、ボリュームグループが正しく機能していることを確認するには、次のコマンドの出力を確認します。
# vgs <vgname>
# pvs <pvname>
# lvs <lvname>