5.6. トラブルシューティング
監視関連のアクティビティはすべて RHN Web サイトで行いますが、 Red Hat はエラーの原因を判定するのに役立つコマンドライン診断ツールをいくつか提供しています。 これらのツールを使用するには、 監視を行なっている RHN サーバー上で
nocpulse
ユーザーになる必要があります。
まず RHN サーバーに root でログインしてから、次のコマンドで
nocpulse
ユーザーに切り替えます。
su - nocpulse
su - nocpulse
これで本セクションで説明している診断ツールを利用できるようになります。
5.6.1. rhn-catalog でプローブを調べる リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
徹底的にプローブのトラブルシューティングを行うには、 まずそのプローブの ID を取得する必要があります。
nocpulse
ユーザーになり RHN サーバーで rhn-catalog
を実行すると取得できます。 出力は次のようになります。
2 ServiceProbe on example1.redhat.com (199.168.36.245): test 2 3 ServiceProbe on example2.redhat.com (199.168.36.173): rhel2.1 test 4 ServiceProbe on example3.redhat.com (199.168.36.174): SSH 5 ServiceProbe on example4.redhat.com (199.168.36.175): HTTP
2 ServiceProbe on example1.redhat.com (199.168.36.245): test 2
3 ServiceProbe on example2.redhat.com (199.168.36.173): rhel2.1 test
4 ServiceProbe on example3.redhat.com (199.168.36.174): SSH
5 ServiceProbe on example4.redhat.com (199.168.36.175): HTTP
プローブ ID は先頭にある番号です。 その行の末尾にあるのがプローブ名 (RHN Web サイトで入力したもの) です。 上記の例では、
5
のプローブ ID は HTTP
という名前のプローブに該当します。
さらに、プローブに関する追加情報を得るには
rhn-catalog
に--commandline
(-c
) と --dump
(-d
) オプションを渡して、その後にプローブ ID を入れます。例えば、
rhn-catalog --commandline --dump 5
rhn-catalog --commandline --dump 5
--commandline
オプションはプローブに設定されているコマンドパラメータを与え、--dump
オプションは警告のしきい値と通知の間隔やメソッドなどその他すべてを検索します。
上記にコマンドは概ね次のような出力結果になります。
これで ID を取得できましたので、
rhn-rhnprobe
でこれを使ってプローブの出力を調べます。 詳細は 「rhn-runprobe
の出力を調べる」 を参照してください。
5.6.2. rhn-runprobe の出力を調べる リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
これで
rhn-catalog
でプローブ ID を取得していますので、 今度はこのプローブ ID を rhn-runprobe
と一緒に使用してプローブの完全な出力を調べます。 デフォルトでは rhn-runprobe
はテストモードで動作しますので注意してください。つまり、結果はデータベースに入力されません。次にオプションを示します。
オプション | 説明 |
---|---|
--help | 使用できるオプションを一覧表示して終了します。 |
--probe=PROBE_ID | この ID のプローブを実行します。 |
--prob_arg=PARAMETER | データベースからのプローブパラメータを無効にします。 |
--module=PERL_MODULE | 実行する代替コードのパッケージ名です。 |
--log=all=LEVEL | パッケージまたはパッケージのプレフィックスのログレベルを設定します。 |
--debug=LEVEL | 数値でデバッグレベルを設定します。 |
--live | プローブを実行して、データをキューに入れ通知を送信します(必要な場合)。 |
最低でも
--probe
オプションと --log
オプション、 これらのオプションの値を含める必要があります。 --probe
オプションにはプローブ ID を値として適用し、--log
オプションには「all」の値 (すべてのランレベル用) と冗長レベルの数値を値として適用します。 次に例を示します。
rhn-runprobe --probe=5 --log=all=4
rhn-runprobe --probe=5 --log=all=4
上記のコマンドは、 プローブ ID 5 の プローブ出力を全てのランレベルに対して高度な詳細で表示するよう要求しています。
さらに具体的に、
rhn-catalog
から得られたコマンドパラメータを次のように与えることもできます。
rhn-runprobe 5 --log=all=4 --sshuser=nocpulse --sshport=4545
rhn-runprobe 5 --log=all=4 --sshuser=nocpulse --sshport=4545
これによりプローブの試行実行を表す冗長な出力が得られます。エラーを明確に識別できます。