第6章 バグ修正
このセクションでは、Red Hat Satellite 6.17 で修正された、ユーザーに大きな影響を与えるバグについて説明します。
再設定スクリプトではホストコンテンツソースの変更後にプッシュモードホストにプルプロバイダーがインストールされない
以前は、ホストのコンテンツソースを変更し、手動再設定スクリプトを実行すると、ホストがリモート実行のためにプッシュモードになっている場合でも、スクリプトは foreman_ygg_worker パッケージのインストールを試行していました。これにより、プッシュモードでホスト上のスクリプトが失敗していました。Katello は、プルモードホストにのみパッケージをインストールするように修正されました。その結果、再設定スクリプトはプッシュモードのホストにプルプロバイダーをインストールしようとせず、スクリプトは成功します。
hammer scap-content bulk-upload --type default は、以前アップロードされたデフォルトのコンプライアンスガイドラインを更新するようになりました。
この更新前は、Satellite Server が実行しているシステムにデフォルトのコンプライアンスガイドラインの更新バージョンがインストールされた場合、hammer scap-content bulk-upload --type default コマンドを使用しても、以前にガイドラインの以前のバージョンをアップロードしていた場合には、Satellite Server 上のガイドラインは更新されませんでした。その結果、hammer scap-content bulk-upload --type default の実行後に、Satellite に最新の SCAP コンテンツが含まれない場合がありました。現在では、デフォルトのコンプライアンスガイドラインの更新バージョンがローカルで利用できる場合、以前にコマンドを使用してガイドラインの以前のバージョンをアップロードした場合でも、hammer scap-content bulk-upload --type default を実行すると、Satellite Server 上のガイドラインが適切に更新されます。
Hammer または API を使用している場合、ホスト更新時にコンピュートプロファイルが適用されません
以前は、Hammer を使用して別のコンピュートプロファイルに関連付けられたホストグループを変更すると、Hammer は仮想マシンのハードウェアを更新しようとしました。ホストが更新されたときにコンピュートプロファイルが適用されないように Foreman コアが修正されました。その結果、Hammer または API を使用して仮想マシンのホストグループを変更すると、Satellite はハードウェアの更新を試行しなくなります。この動作は、Satellite Web UI と同じになりました。
プロビジョニングでは、RHEL 9 ホストに正しいホスト名が使用されます。
以前は、RHEL 9 をホストにプロビジョニングすると、Satellite はホスト名として localhost エントリーを使用してホストを登録していました。この結果、他の RHEL 9 ホストのプロビジョニングに失敗しました。プロビジョニングテンプレートが修正され、正しいホスト名が使用されるようになりました。その結果、RHEL 9 ホストのプロビジョニングは想定どおりに機能します。
Satellite Web UI でカスタム組織ラベルを再度指定できるようになりました
この更新前は、Satellite Web UI で新しい組織を作成するときに、組織のカスタムラベルを指定するフィールドがありませんでした。この更新により、不足していたフィールドが追加され、Web UI で新しい組織を作成するときにカスタムラベルを指定できるようになりました。
RPM インストールにより、リポジトリーの同時同期中に発生する Pulpcore-api コアダンプが解決されます。
以前は、複数の大きなリポジトリーを Capsule に同時に同期すると、Pulpcore-api がクラッシュし、コアダンプが発生する可能性がありました。クラッシュが発生したにもかかわらず、同期は正常に完了しました。この問題は、python3.11-psycopg_c-3.2.3 RPM をインストールしてクラッシュを回避することで解決されます。
コンテナープッシュリポジトリーによる組織削除の失敗
以前は、組織のいずれかの製品にコンテナープッシュリポジトリーが含まれている場合、組織の削除は失敗していました。上記のリポジトリーを削除しようとするコードにエラーが含まれていることが原因で、この問題が発生していましたが、修正されました。コンテナープッシュリポジトリーを含む組織を削除できるようになりました。
同期後にアクセスできるオンデマンドリポジトリー
以前は、オンデマンドダウンロードポリシーを使用してリポジトリーを同期し、Published At URL にあるリポジトリーにアクセスしようとすると、Satellite から 500 サーバーエラーが返されていました。コンテンツディレクトリーのリストを処理できるように Pulpcore が修正されました。その結果、Published At URL にあるリポジトリーにアクセスできるようになります。