4.10. ファイルシステムおよびストレージ
RHEL 8.6 は RHEL 9 XFS イメージと互換性があります
この更新により、RHEL 8.6 は RHEL 9 イメージを使用できるようになりました。RHEL 9 XFS ゲストイメージは、RHEL 8.6 でゲストイメージをマウントするために、bigtime
および inode btree カウンター (inobtcount
) のオンディスク機能が許可されている必要があります。bigtime
および inobtcount
機能を使用して作成されたファイルシステムは、RHEL 8.6 より前のバージョンと互換性がないことに注意してください。
(BZ#2022903, BZ#2024201)
一貫したユーザーエクスペリエンスのために、Samba ユーティリティーのオプションの名前が変更され、削除されました。
Samba ユーティリティーが改善され、一貫したコマンドラインインターフェイスが提供されるようになりました。この改善には、オプションの名前変更や削除が含まれます。そのため、更新後の問題を回避するには、Samba ユーティリティーを使用するスクリプトを確認し、必要に応じてスクリプトを更新します。
Samba 4.15 では、Samba ユーティリティーに以下の変更が加えられました。
- Samba コマンドラインユーティリティーは、不明なオプションを暗黙的に無視していました。予期しない動作を防ぐために、ユーティリティーが、不明なオプションを常に拒否するようになりました。
-
いくつかのコマンドラインオプションには、デフォルト値を制御するのに対応する
smb.conf
が追加されました。コマンドラインオプションにsmb.conf
変数名があるかどうかを確認するには、ユーティリティーの man ページを参照してください。 -
デフォルトで、Samba ユーティリティーが標準エラー (
stderr
) にログを記録するようになりました。この挙動を変更するには、--debug-stdout
を使用します。 -
一般的なパーサーに
--client-protection=off|sign|encrypt
が追加されました。 以下のオプションは、すべてのユーティリティーで名前が変更されています。
-
--kerberos
から--use-kerberos=required|desired|off
へ -
--krb5-ccache
から--use-krb5-ccache=CCACHE
へ -
--scope
から--netbios-scope=SCOPE
へ -
--use-ccache
から--use-winbind-ccache
へ
-
以下のオプションがすべてのユーティリティーから削除されました。
-
-e
および--encrypt
-
--use-winbind-ccache
から削除された-C
-
--netbios-scope
から削除された-i
-
-S
および--signing
-
オプションの重複を防ぐため、次のユーティリティーから特定のオプションが削除されたり、名前が変更されたりしています。
-
ndrdump
:-l
は、--load-dso
では使用できなくなりました。 -
net
:-l
は、--long
では使用できなくなりました。 -
sharesec
:-V
は、--viewsddl
では使用できなくなりました。 -
smbcquotas
:--user
の名前が--quota-user
に変更になりました。 -
nmbd
:--log-stdout
の名前が--debug-stdout
に変更になりました。 -
smbd
:--log-stdout
の名前が--debug-stdout
に変更になりました。 -
winbindd
:--log-stdout
の名前が--debug-stdout
に変更になりました。
-
機能ポインターとの名前の競合を回避するために、コンパイラーバリアが静的インライン機能 compiler_barrier
に変更されました
この機能拡張は、潜在的なデータ破損バグに対する追加機能とパッチを提供します。これで、コンパイラーバリアが静的インライ機能 compiler_barrier
に設定されます。機能ポインターを使用しているときに、非一時的な memcpy バリアントにハードウェアフェンシングを実装する場合、ハードウェアストアバリアとの名前の競合は発生しません。その結果、RHEL 8.6 には pmdk
バージョン 1.11.1 が含まれるようになりました。
(BZ#2009889)