4.5. カーネル
RHEL 8.9 のカーネルバージョン
Red Hat Enterprise Linux 8.9 は、カーネルバージョン 4.18.0-513.5.1 で配布されます。
RHEL カーネルが AutoIBRS をサポートするようになる
Automatic Indirect Branch Restricted Speculation (AutoIBRS) は、AMD EPYC 9004 Genoa プロセッサーファミリーおよびそれ以降の CPU バージョンによって提供される機能です。AutoIBRS は Spectre v2 CPU の脆弱性に対するデフォルトの軽減策であり、パフォーマンスを向上させ、スケーラビリティーを向上させます。
Bugzilla:1989283[1]
Intel® QAT カーネルドライバーがアップストリームバージョン 6.2 にリベース
Intel® Quick Assist Technology (QAT) は、アップストリームバージョン 6.2 にリベースされました。Intel® QAT には、対称および非対称暗号化、圧縮パフォーマンス、その他の CPU を集中的に使用するタスク用に最適化されたアクセラレーターが含まれています。
リベースには多くのバグ修正と機能拡張が含まれています。最も注目すべき機能拡張は、QAT GEN4 の次のハードウェアアクセラレータデバイスのサポートが利用可能になったことです。
- Intel Quick Assist Technology 401xx デバイス
- Intel Quick Assist Technology 402xx デバイス
Bugzilla:2144529[1]
makedumpfile
がバージョン 1.7.2 にリベースされました。
makedumpfile
ツールが、バージョン 1.7.2 にリベースされました。これは、ページを圧縮するか、不要なメモリーページを除外することでクラッシュダンプファイルを小さくするツールです。リベースには多くのバグ修正と機能拡張が含まれています。
最も注目すべき変更点は、AMD および Intel 64 ビットアーキテクチャー上のスタンドアロンダンプ (sadump
) メカニズムに 5 レベルのページングモードが追加されたことです。5 レベルのページングモードは、プロセッサーのリニアアドレスの幅を拡張し、アプリケーションがより大量のメモリーにアクセスできるようにします。5 レベルのページングにより、仮想アドレスのサイズが 48 ビットから 57 ビットに拡張され、物理アドレスのサイズが 46 ビットから 52 ビットに拡張されます。