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13.2. Red Hat サポート用のデータ収集

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Red Hat サポートに サポートケース を送信する際に、以下のツールを使用して OpenShift Container Platform と OpenShift Virtualization のデバッグ情報を提供すると役立ちます。

must-gather ツール
must-gather ツールは、リソース定義やサービスログなどの診断情報を収集します。
Prometheus
Prometheus は Time Series を使用するデータベースであり、メトリクスのルール評価エンジンです。Prometheus は処理のためにアラートを Alertmanager に送信します。
Alertmanager
Alertmanager サービスは、Prometheus から送信されるアラートを処理します。また、Alertmanager は外部の通知システムにアラートを送信します。

OpenShift Container Platform モニタリングスタックの詳細は、OpenShift Container Platform モニタリングについて を参照してください。

13.2.1. 環境に関するデータの収集

環境に関するデータを収集すると、根本原因の分析および特定に必要な時間が最小限に抑えられます。

前提条件

13.2.2. 仮想マシンに関するデータの収集

仮想マシン (VM) の誤動作に関するデータを収集することで、根本原因の分析および特定に必要な時間を最小限に抑えることができます。

前提条件

手順

  1. /usr/bin/gather スクリプトを使用して、VM の必須収集データを収集 します。
  2. VM を再起動する に、クラッシュした VM のスクリーンショットを収集します。
  3. 修復を試みる に、VM からメモリーダンプを収集 します。
  4. 誤動作している仮想マシンに共通する要因を記録します。たとえば、仮想マシンには同じホストまたはネットワークがあります。

13.2.3. OpenShift Virtualization の must-gather ツールの使用

OpenShift Virtualization イメージで must-gather コマンドを実行することにより、OpenShift Virtualization リソースに関するデータを収集できます。

デフォルトのデータ収集には、次のリソースに関する情報が含まれています。

  • 子オブジェクトを含む OpenShift Virtualization Operator namespace
  • すべての OpenShift Virtualization カスタムリソース定義 (CRD)
  • 仮想マシンを含むすべての namespace
  • 基本的な仮想マシン定義

現在、インスタンスタイプの情報はデフォルトでは収集されません。ただし、オプションでコマンドを実行して収集することもできます。

手順

  • 以下のコマンドを実行して、OpenShift Virtualization に関するデータを収集します。

    $ oc adm must-gather \
      --image=registry.redhat.io/container-native-virtualization/cnv-must-gather-rhel9:v4.16.3 \
      -- /usr/bin/gather

13.2.3.1. must-gather ツールオプション

oc adm must-gather コマンドを実行すると、必要なイメージを明示的に指定しなくても、クラスターにデプロイされているすべての Operators および製品の must-gather イメージを収集できます。あるいは、次のオプションに対してスクリプトと環境変数の組み合わせを指定することもできます。

  • namespace から詳細な仮想マシン (VM) 情報の収集する
  • 特定の仮想マシンに関する詳細情報の収集
  • image、image-stream、および image-stream-tags 情報の収集
  • must-gather ツールが使用する並列プロセスの最大数の制限
13.2.3.1.1. パラメーター

環境変数

互換性のあるスクリプトの環境変数を指定できます。

NS=<namespace_name>
指定した namespace から virt-launcher Pod の詳細を含む仮想マシン情報を収集します。VirtualMachine および VirtualMachineInstance CR データはすべての namespace で収集されます。
VM=<vm_name>
特定の仮想マシンに関する詳細を収集します。このオプションを使用するには、NS 環境変数を使用して namespace も指定する必要があります。
PROS=<number_of_processes>

must-gather ツールが使用する並列処理の最大数を変更します。デフォルト値は 5 です。

重要

並列処理が多すぎると、パフォーマンスの問題が発生する可能性があります。並列処理の最大数を増やすことは推奨されません。

スクリプト

各スクリプトは、特定の環境変数の組み合わせとのみ互換性があります。

/usr/bin/gather
デフォルトの must-gather スクリプトを使用します。すべての namespace からクラスターデータが収集され、基本的な仮想マシン情報のみが含まれます。このスクリプトは、PROS 変数とのみ互換性があります。
/usr/bin/gather --vms_details
OpenShift Virtualization リソースに属する VM ログファイル、VM 定義、コントロールプレーンログ、および namespace を収集します。namespace の指定には、その子オブジェクトが含まれます。namespace または仮想マシンを指定せずにこのパラメーターを使用する場合、must-gather ツールはクラスター内のすべての仮想マシンについてこのデータを収集します。このスクリプトはすべての環境変数と互換性がありますが、VM 変数を使用する場合は namespace を指定する必要があります。
/usr/bin/gather --images
image、image-stream、および image-stream-tags カスタムリソース情報を収集します。このスクリプトは、PROS 変数とのみ互換性があります。
/usr/bin/gather --instancetypes
インスタンスタイプの情報を収集します。この情報は現在、デフォルトでは収集されません。ただし、オプションで収集することもできます。
13.2.3.1.2. 使用方法および例

環境変数はオプションです。スクリプトは、単独で実行することも、1 つ以上の互換性のある環境変数を使用して実行することもできます。

表13.2 互換性のあるパラメーター
スクリプト互換性のある環境変数

/usr/bin/gather

* PROS=<number_of_processes>

/usr/bin/gather --vms_details

* namespace の場合: NS=<namespace_name>

* 仮想マシンの場合: VM=<vm_name> NS=<namespace_name>

* PROS=<number_of_processes>

/usr/bin/gather --images

* PROS=<number_of_processes>

構文

クラスター上のすべての Operator と製品の must-gather ログを 1 回のパスで収集するには、次のコマンドを実行します。

$ oc adm must-gather --all-images

個々の must-gather イメージに追加のパラメーターを渡す必要がある場合は、次のコマンドを使用します。

$ oc adm must-gather \
  --image=registry.redhat.io/container-native-virtualization/cnv-must-gather-rhel9:v4.16.3 \
  -- <environment_variable_1> <environment_variable_2> <script_name>

デフォルトのデータ収集の並列プロセス

デフォルトでは、5 つのプロセスを並行して実行します。

$ oc adm must-gather \
  --image=registry.redhat.io/container-native-virtualization/cnv-must-gather-rhel9:v4.16.3 \
  -- PROS=5 /usr/bin/gather 1
1
デフォルトを変更することで、並列プロセスの数を変更できます。

詳細な仮想マシン情報

次のコマンドは、mynamespace namespace にある my-vm 仮想マシンの詳細な仮想マシン情報を収集します。

$ oc adm must-gather \
  --image=registry.redhat.io/container-native-virtualization/cnv-must-gather-rhel9:v4.16.3 \
  -- NS=mynamespace VM=my-vm /usr/bin/gather --vms_details 1
1
VM 環境変数を使用する場合、NS 環境変数は必須です。

image、image-stream、および image-stream-tags 情報

以下のコマンドは、クラスターからイメージ、image-stream、および image-stream-tags 情報を収集します。

$ oc adm must-gather \
  --image=registry.redhat.io/container-native-virtualization/cnv-must-gather-rhel9:v4.16.3 \
  /usr/bin/gather --images

インスタンスタイプの情報

次のコマンドは、クラスターからインスタンスタイプ情報を収集します。

$ oc adm must-gather \
  --image=registry.redhat.io/container-native-virtualization/cnv-must-gather-rhel9:v4.16.3 \
  /usr/bin/gather --instancetypes
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