5.4. インストール後のストレージ設定
次のストレージ設定タスクは必須です。
- クラスターの デフォルトのストレージクラス を設定する必要があります。そうしないと、クラスターは自動ブートソース更新を受信できません。
- ストレージプロバイダーが CDI によって認識されない場合は、storage profiles を設定する必要があります。ストレージプロファイルは、関連付けられたストレージクラスに基づいて推奨されるストレージ設定を提供します。
オプション: ホストパスプロビジョナー (HPP) を使用して、ローカルストレージを設定できます。
Containerized Data Importer (CDI)、データボリューム、自動ブートソース更新の設定など、その他のオプションについては、ストレージ設定の概要 を参照してください。
5.4.1. HPP を使用したローカルストレージの設定
OpenShift Virtualization Operator のインストール時に、Hostpath Provisioner (HPP) Operator は自動的にインストールされます。HPP Operator は HPP プロビジョナーを作成します。
HPP は、OpenShift Virtualization 用に設計されたローカルストレージプロビジョナーです。HPP を使用するには、HPP カスタムリソース (CR) を作成する必要があります。
HPP ストレージプールは、オペレーティングシステムと同じパーティションにあってはなりません。そうしないと、ストレージプールがオペレーティングシステムパーティションをいっぱいにする可能性があります。オペレーティングシステムのパーティションがいっぱいになると、パフォーマンスに影響が生じたり、ノードが不安定になったり使用できなくなったりする可能性があります。
5.4.1.1. storagePools スタンザを使用した CSI ドライバーのストレージクラスの作成
ホストパスプロビジョナー (HPP) を使用するには、コンテナーストレージインターフェイス (CSI) ドライバーに関連するストレージクラスを作成する必要があります。
ストレージクラスの作成時に、ストレージクラスに属する永続ボリューム (PV) の動的プロビジョニングに影響するパラメーターを設定します。StorageClass
オブジェクトの作成後には、このオブジェクトのパラメーターを更新できません。
仮想マシンは、ローカル PV に基づくデータボリュームを使用します。ローカル PV は特定のノードにバインドされます。ディスクイメージは仮想マシンで使用するために準備されますが、ローカルストレージ PV がすでに固定されたノードに仮想マシンをスケジュールすることができない可能性があります。
この問題を解決するには、Kubernetes Pod スケジューラーを使用して、永続ボリューム要求 (PVC) を正しいノードの PV にバインドします。volumeBindingMode
パラメーターが WaitForFirstConsumer
に設定された StorageClass
値を使用することにより、PV のバインディングおよびプロビジョニングは、Pod が PVC を使用して作成されるまで遅延します。
手順
storageclass_csi.yaml
ファイルを作成して、ストレージクラスを定義します。apiVersion: storage.k8s.io/v1 kind: StorageClass metadata: name: hostpath-csi provisioner: kubevirt.io.hostpath-provisioner reclaimPolicy: Delete 1 volumeBindingMode: WaitForFirstConsumer 2 parameters: storagePool: my-storage-pool 3
- 1
reclaimPolicy
には、Delete
およびRetain
の 2 つの値があります。値を指定しない場合、デフォルト値はDelete
です。- 2
volumeBindingMode
パラメーターは、動的プロビジョニングとボリュームのバインディングが実行されるタイミングを決定します。WaitForFirstConsumer
を指定して、永続ボリューム要求 (PVC) を使用する Pod が作成されるまで PV のバインディングおよびプロビジョニングを遅延させます。これにより、PV が Pod のスケジュール要件を満たすようになります。- 3
- HPP CR で定義されているストレージプールの名前を指定します。
- ファイルを保存して終了します。
次のコマンドを実行して、
StorageClass
オブジェクトを作成します。$ oc create -f storageclass_csi.yaml