2.10. ベアメタル上でのコンピュートマシンセットの作成
ベアメタル上の OpenShift Container Platform クラスターで、特定の目的を果たす別のコンピューティングマシンセットを作成できます。たとえば、インフラストラクチャーマシンセットおよび関連マシンを作成して、サポートするワークロードを新しいマシンに移動できます。
高度なマシン管理およびスケーリング機能は、Machine API が動作しているクラスターでのみ使用できます。user-provisioned infrastructure を持つクラスターでは、Machine API を使用するために追加の検証と設定が必要です。
インフラストラクチャープラットフォームタイプが none
のクラスターでは、Machine API を使用できません。この制限は、クラスターに接続されている計算マシンが、この機能をサポートするプラットフォームにインストールされている場合でも適用されます。このパラメーターは、インストール後に変更することはできません。
クラスターのプラットフォームタイプを表示するには、以下のコマンドを実行します。
$ oc get infrastructure cluster -o jsonpath='{.status.platform}'
2.10.1. ベアメタル上のコンピュートマシンセットカスタムリソースのサンプル YAML
このサンプル YAML は、ベアメタル上で実行され、node-role.kubernetes.io/<role>: ""
というラベルが付けられたノードを作成するコンピュートマシンセットを定義します。
このサンプルでは、<infrastructure_id>
はクラスターのプロビジョニング時に設定したクラスター ID に基づくインフラストラクチャー ID であり、<role>
は追加するノードラベルです。
apiVersion: machine.openshift.io/v1beta1 kind: MachineSet metadata: creationTimestamp: null labels: machine.openshift.io/cluster-api-cluster: <infrastructure_id> 1 name: <infrastructure_id>-<role> 2 namespace: openshift-machine-api spec: replicas: 1 selector: matchLabels: machine.openshift.io/cluster-api-cluster: <infrastructure_id> 3 machine.openshift.io/cluster-api-machineset: <infrastructure_id>-<role> 4 template: metadata: creationTimestamp: null labels: machine.openshift.io/cluster-api-cluster: <infrastructure_id> 5 machine.openshift.io/cluster-api-machine-role: <role> 6 machine.openshift.io/cluster-api-machine-type: <role> 7 machine.openshift.io/cluster-api-machineset: <infrastructure_id>-<role> 8 spec: metadata: creationTimestamp: null labels: node-role.kubernetes.io/<role>: "" 9 providerSpec: value: apiVersion: baremetal.cluster.k8s.io/v1alpha1 hostSelector: {} image: checksum: http:/172.22.0.3:6181/images/rhcos-<version>.<architecture>.qcow2.<md5sum> 10 url: http://172.22.0.3:6181/images/rhcos-<version>.<architecture>.qcow2 11 kind: BareMetalMachineProviderSpec metadata: creationTimestamp: null userData: name: worker-user-data
- 1 3 5
- クラスターのプロビジョニング時に設定したクラスター ID を基にするインフラストラクチャー ID を指定します。OpenShift CLI (
oc
) がインストールされている場合は、以下のコマンドを実行してインフラストラクチャー ID を取得できます。$ oc get -o jsonpath='{.status.infrastructureName}{"\n"}' infrastructure cluster
- 2 4 8
- インフラストラクチャー ID およびノードラベルを指定します。
- 6 7 9
- 追加するノードラベルを指定します。
- 10
- API VIP アドレスを使用するように
checksum
URL を編集します。 - 11
url
URL を編集して API VIP アドレスを使用します。
2.10.2. コンピュートマシンセットの作成
インストールプログラムによって作成されるコンピュートセットセットに加えて、独自のマシンセットを作成して、選択した特定のワークロードのマシンコンピューティングリソースを動的に管理できます。
前提条件
- OpenShift Container Platform クラスターをデプロイしている。
-
OpenShift CLI (
oc
) がインストールされている。 -
cluster-admin
パーミッションを持つユーザーとして、oc
にログインする。
手順
コンピュートマシンセットのカスタムリソース (CR) サンプルを含む新しい YAML ファイルを作成し、
<file_name>.yaml
という名前を付けます。<clusterID>
および<role>
パラメーターの値を設定していることを確認します。オプション: 特定のフィールドに設定する値がわからない場合は、クラスターから既存のコンピュートマシンセットを確認できます。
クラスター内のコンピュートマシンセットをリスト表示するには、次のコマンドを実行します。
$ oc get machinesets -n openshift-machine-api
出力例
NAME DESIRED CURRENT READY AVAILABLE AGE agl030519-vplxk-worker-us-east-1a 1 1 1 1 55m agl030519-vplxk-worker-us-east-1b 1 1 1 1 55m agl030519-vplxk-worker-us-east-1c 1 1 1 1 55m agl030519-vplxk-worker-us-east-1d 0 0 55m agl030519-vplxk-worker-us-east-1e 0 0 55m agl030519-vplxk-worker-us-east-1f 0 0 55m
特定のコンピュートマシンセットカスタムリソース (CR) 値を表示するには、以下のコマンドを実行します。
$ oc get machineset <machineset_name> \ -n openshift-machine-api -o yaml
出力例
apiVersion: machine.openshift.io/v1beta1 kind: MachineSet metadata: labels: machine.openshift.io/cluster-api-cluster: <infrastructure_id> 1 name: <infrastructure_id>-<role> 2 namespace: openshift-machine-api spec: replicas: 1 selector: matchLabels: machine.openshift.io/cluster-api-cluster: <infrastructure_id> machine.openshift.io/cluster-api-machineset: <infrastructure_id>-<role> template: metadata: labels: machine.openshift.io/cluster-api-cluster: <infrastructure_id> machine.openshift.io/cluster-api-machine-role: <role> machine.openshift.io/cluster-api-machine-type: <role> machine.openshift.io/cluster-api-machineset: <infrastructure_id>-<role> spec: providerSpec: 3 ...
次のコマンドを実行して
MachineSet
CR を作成します。$ oc create -f <file_name>.yaml
検証
次のコマンドを実行して、コンピュートマシンセットのリストを表示します。
$ oc get machineset -n openshift-machine-api
出力例
NAME DESIRED CURRENT READY AVAILABLE AGE agl030519-vplxk-infra-us-east-1a 1 1 1 1 11m agl030519-vplxk-worker-us-east-1a 1 1 1 1 55m agl030519-vplxk-worker-us-east-1b 1 1 1 1 55m agl030519-vplxk-worker-us-east-1c 1 1 1 1 55m agl030519-vplxk-worker-us-east-1d 0 0 55m agl030519-vplxk-worker-us-east-1e 0 0 55m agl030519-vplxk-worker-us-east-1f 0 0 55m
新しいコンピュートマシンセットが利用可能になると、
DESIRED
とCURRENT
の値が一致します。コンピュートマシンセットが使用できない場合は、数分待ってからコマンドを再実行してください。