1.4. クラスター管理者のアクティビティー
マシンの管理、ユーザーへのサービス提供、監視およびログのレポートの追跡を行います。OpenShift Container Platform の機能をより深く理解するには、次の OpenShift Container Platform ドキュメントを確認してください。
- OpenShift Container Platform を管理する: OpenShift Container Platform 4.16 コントロールプレーンのコンポーネントを説明します。OpenShift Container Platform コントロールプレーンおよびコンピュートノードが、マシン API および Operators によりどのように管理、更新されるかを確認してください。
- クラスター機能: クラスター管理者は、インストール前に無効化されたクラスター機能を有効にできます。
1.4.1. クラスターコンポーネントの管理
- マシンの管理: マシンセットを使用してクラスター内の コンピュート および コントロールプレーン マシンを管理し、ヘルスチェックをデプロイ し、オートスケーリングを適用 します。
- コンテナーレジストリーを管理する: 各 OpenShift Container Platform クラスターには、そのイメージを保存するための組み込みのコンテナーレジストリーが含まれています。OpenShift Container Platform で使用する別の Red Hat Quay レジストリーを設定することもできます。Quay.io Web サイトは、OpenShift Container Platform コンテナーと Operator を保存するパブリックコンテナーレジストリーを提供します。
- ユーザーとグループを管理する: クラスターの使用または変更について、さまざまなレベルのパーミッションを持つユーザーおよびグループを追加します。
- 認証を管理する: OpenShift Container Platform で、ユーザー、グループ、および API 認証がどのように機能するかを確認します。OpenShift Container Platform は、複数のアイデンティティープロバイダー をサポートします。
- ingress、API サーバー、および サービス 証明書を管理する: OpenShift Container Platform は、Ingress Operator、API サーバー、および暗号化を必要とする複雑なミドルウェアアプリケーションが必要とするサービスに対して、デフォルトで証明書を作成します。これらの証明書を変更、追加、またはローテーションする必要がある場合があります。
-
ネットワークを管理する: OpenShift Container Platform のクラスターネットワークは、Cluster Network Operator (CNO) によって管理されます。CNO は、kube-proxy の
iptables
ルールを使用して、ノードとそれらのノード上で実行されている Pod 間のトラフィックを転送します。Multus Container Network Interface は 複数のネットワークインターフェイス を Pod に割り当てる機能を追加します。ネットワークポリシー 機能を使用すると、Pod を分離したり、選択したトラフィックを許可したりできます。 - Operator を管理する: クラスター管理者は Red Hat、ISV、コミュニティーの Operator リストを確認できます。このリストは、クラスターにインストール できます。インストール後に、クラスターで Operator を 実行、アップグレード、バックアップ、管理できます。
- Windows コンテナーワークロードを理解する。Red Hat OpenShift の Windows コンテナー機能のサポートを使用して、OpenShift Container Platform クラスターで Windows コンピュートノードを実行できます。これは、Red Hat Windows Machine Config Operator (WMCO) を使用して Windows ノードをインストールし、管理することで実行できます。
1.4.2. クラスターコンポーネントの変更
- カスタムリソース定義 (CRD) を使用してクラスターを変更する: Operator で実装されたクラスター機能は、CRD で変更できます。CRD の作成 および CRD からのリソースの管理 を説明しています。
- リソースクォータを設定する: CPU、メモリー、その他のシステムリソースから選択し、クォータを設定 します。
- リソースをプルーニングおよび回収する: 不要な Operator、グループ、デプロイメント、ビルド、イメージ、レジストリー、および cron ジョブをプルーニングして領域を回収します。
- クラスターの スケーリング および チューニング を行う: クラスター制限の設定、ノードのチューニング、クラスターモニタリングのスケーリング、ならびに環境に合わせたネットワーク設定、ストレージおよびルートの最適化を行います。
-
クラスターを更新する: Cluster Version Operator (CVO) を使用して、OpenShift Container Platform クラスターをアップグレードします。OpenShift Update Service (OSUS) から更新が利用可能な場合、OpenShift Container Platform Web コンソール または OpenShift CLI (
oc
) からそのクラスター更新を適用します。 - 非接続環境で OpenShift Update Service を使用する: OpenShift Update Service を使用すると、非接続環境の OpenShift Container Platform の更新を推奨できます。
- ワーカーレイテンシープロファイルを使用して、高レイテンシー環境でクラスターの安定性を向上する: ネットワークにレイテンシーの問題があり、3 つのワーカーレイテンシープロファイルのいずれかを使用してワーカーノードに到達できない場合に、コントロールプレーンが Pod を誤って退避しないようにできます。プロファイルは、クラスターの存続期間中いつでも設定または変更できます。
1.4.3. クラスターの観測
- OpenShift ロギング: ロギングについて説明し、ログストレージ、ログコレクター、ロギング Web コンソールプラグインなどのさまざまなロギングコンポーネントを設定します。
- Red Hat OpenShift 分散トレースプラットフォーム: 分散システム、マイクロサービスのスタック全体、高負荷環境を通過する大量のリクエストを保存して視覚化します。分散トレースプラットフォームは、分散トランザクションの監視、インストルメント化されたサービスに関する詳細情報の収集、ネットワークプロファイリング、パフォーマンスとレイテンシーの最適化、根本原因の分析、クラウドネイティブマイクロサービスベースの最新アプリケーションに含まれるコンポーネント間の相互作用のトラブルシューティングに使用します。
- Red Hat build of OpenTelemetry: テレメトリートレース、メトリクス、ログを計測、生成、収集、エクスポートして、ソフトウェアのパフォーマンスと動作を分析して把握します。Tempo や Prometheus などのオープンソースバックエンドを使用するか、商用製品を使用します。1 つの API と規則のセットについて確認し、生成したデータを所有できます。
- ネットワーク可観測性: eBPF テクノロジーを使用してネットワークフローを作成し拡充することで、OpenShift Container Platform クラスターのネットワークトラフィックを観測します。さらに洞察を深めてトラブルシューティングを行うために、ダッシュボードの表示とアラートのカスタマイズ、および ネットワークフロー情報の分析 が可能です。
- クラスター内監視: モニタリングスタックの設定 を説明します。モニタリングの設定後、Web コンソールを使用して モニタリングダッシュボード にアクセスします。インフラストラクチャーメトリクスに加え、独自サービスのメトリクスも収集して表示できます。
- リモートヘルスモニタリング: OpenShift Container Platform はクラスターに関する匿名の集計情報を収集します。Telemetry および Insights Operator を使用すると、このデータは Red Hat によって受信され、OpenShift Container Platform を改善するために使用されます。リモートヘルスモニタリングによって収集されたデータ を表示できます。
- Red Hat OpenShift 用パワーモニタリング (テクノロジープレビュー): Red Hat OpenShift 用パワーモニタリングを使用すると、電力使用量を監視し、OpenShift Container Platform クラスター内で実行されている消費電力が多いコンテナーを特定できます。パワーモニタリングは、CPU や DRAM などのさまざまなコンポーネントからエネルギー関連のシステム統計情報を収集し、エクスポートします。パワーモニタリングを使用すると、Kubernetes Pod、namespace、ノードの詳細な電力消費データを取得できます。