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12.2. コントロールプレーンマシンセットの概要

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コントロールプレーンマシンセットを使い始めるプロセスは、クラスター内の ControlPlaneMachineSet カスタムリソース (CR) の状態によって異なります。

アクティブに生成された CR を持つクラスター
アクティブな状態で生成された CR を持つクラスターは、デフォルトで設定されたコントロールプレーンマシンを使用します。管理者の操作は必要ありません。
非アクティブな CR が生成されたクラスター
生成された非アクティブな CR を含むクラスターの場合、CR 設定を確認して CR を アクティブ化する 必要があります。
CR が生成されていないクラスター
生成された CR が含まれていないクラスターの場合、クラスターに適した設定で CR を作成してアクティブ化する 必要があります。

クラスター内の ControlPlaneMachineSet CR の状態が不明な場合は、CR の状態を確認 できます。

12.2.1. サポートされているクラウドプロバイダー

OpenShift Container Platform 4.16 では、Amazon Web Services (AWS)、Google Cloud Platform (GCP)、Microsoft Azure、Nutanix、および VMware vSphere クラスターのコントロールプレーンマシンセットがサポートされています。

インストール後のコントロールプレーンマシンセットのステータスは、クラウドプロバイダーと、クラスターにインストールした OpenShift Container Platform のバージョンによって異なります。

表12.1 OpenShift Container Platform 4.16 のコントロールプレーンマシンセットの実装
クラウドプロバイダーデフォルトでアクティブ生成された CR手動の CR が必要

Amazon Web Services (AWS)

X [1]

X

 

Google Cloud Platform (GCP)

X [2]

X

 

Microsoft Azure

X [2]

X

 

Nutanix

X [3]

X

 

Red Hat OpenStack Platform (RHOSP)

X [3]

X

 

VMware vSphere

X [4]

X

 
  1. バージョン 4.11 以前からアップグレードされた AWS クラスターには、CR アクティベーション が必要です。
  2. バージョン 4.12 以前からアップグレードされた GCP および Azure クラスターでは、CR アクティベーション が必要です。
  3. バージョン 4.13 以前からアップグレードされた Nutanix クラスターおよび RHOSP クラスターには CR アクティベーション が必要です。
  4. バージョン 4.15 以前からアップグレードされた vSphere クラスターには、CR アクティベーション が必要です。

12.2.2. コントロールプレーンマシンセットのカスタムリソースの状態を確認する

ControlPlaneMachineSet カスタムリソース (CR) の存在と状態を確認できます。

手順

  • 次のコマンドを実行して、CR の状態を確認します。

    $ oc get controlplanemachineset.machine.openshift.io cluster \
      --namespace openshift-machine-api
    • Active の結果は、ControlPlaneMachineSet CR が存在し、アクティブ化されていることを示します。管理者の操作は必要ありません。
    • Inactive の結果は、ControlPlaneMachineSet CR が存在するがアクティブ化されていないことを示します。
    • NotFound の結果は、既存の ControlPlaneMachineSet CR がないことを示します。

次のステップ

コントロールプレーンマシンセットを使用するには、クラスターの正しい設定を持つ ControlPlaneMachineSet CR が存在することを確認する必要があります。

  • クラスターに既存の CR がある場合は、CR の設定がクラスターに対して正しいことを確認する必要があります。
  • クラスターに既存の CR がない場合は、クラスターの正しい設定で CR を作成する必要があります。

12.2.3. コントロールプレーンマシンセットカスタムリソースの有効化

コントロールプレーンマシンセットを使用するには、クラスターの正しい設定を持つ ControlPlaneMachineSet カスタムリソース (CR) が存在することを確認する必要があります。CR が生成されたクラスターでは、CR の設定がクラスターに対して正しいことを確認し、アクティブ化する必要があります。

注記

CR のパラメーターの詳細は、「コントロールプレーンマシンセットの設定」を参照してください。

手順

  1. 次のコマンドを実行して、CR の設定を表示します。

    $ oc --namespace openshift-machine-api edit controlplanemachineset.machine.openshift.io cluster
  2. クラスター設定に不適切なフィールドの値を変更します。
  3. 設定が正しい場合は、.spec.state フィールドを Active に設定し、変更を保存して CR をアクティブにします。

    重要

    CR を有効にするには、CR 設定の更新に使用するのと同じ oc edit セッションで .spec.state フィールドを Active に変更する必要があります。CR が Inactive のままの状態で保存された場合、コントロールプレーンマシンセットジェネレーターは CR を元の設定にリセットします。

12.2.4. コントロールプレーンマシンセットのカスタムリソースの作成

コントロールプレーンマシンセットを使用するには、クラスターの正しい設定を持つ ControlPlaneMachineSet カスタムリソース (CR) が存在することを確認する必要があります。CR が生成されていないクラスターでは、CR を手動で作成してアクティブ化する必要があります。

注記

CR の構造とパラメーターの詳細は、「コントロールプレーンマシンセットの設定」を参照してください。

手順

  1. 次のテンプレートを使用して YAML ファイルを作成します。

    コントロールプレーンマシンセットの CR YAML ファイルテンプレート

    apiVersion: machine.openshift.io/v1
    kind: ControlPlaneMachineSet
    metadata:
      name: cluster
      namespace: openshift-machine-api
    spec:
      replicas: 3
      selector:
        matchLabels:
          machine.openshift.io/cluster-api-cluster: <cluster_id> 1
          machine.openshift.io/cluster-api-machine-role: master
          machine.openshift.io/cluster-api-machine-type: master
      state: Active 2
      strategy:
        type: RollingUpdate 3
      template:
        machineType: machines_v1beta1_machine_openshift_io
        machines_v1beta1_machine_openshift_io:
          failureDomains:
            platform: <platform> 4
            <platform_failure_domains> 5
          metadata:
            labels:
              machine.openshift.io/cluster-api-cluster: <cluster_id> 6
              machine.openshift.io/cluster-api-machine-role: master
              machine.openshift.io/cluster-api-machine-type: master
          spec:
            providerSpec:
              value:
                <platform_provider_spec> 7

    1
    クラスターのプロビジョニング時に設定したクラスター ID を基にするインフラストラクチャー ID を指定します。ControlPlaneMachineSet CR を作成するときに、この値を指定する必要があります。OpenShift CLI (oc) がインストールされている場合は、以下のコマンドを実行してインフラストラクチャー ID を取得できます。
    $ oc get -o jsonpath='{.status.infrastructureName}{"\n"}' infrastructure cluster
    2
    Operator の状態を指定します。状態が Inactive の場合、Operator は操作できません。値を Active に設定することで、Operator をアクティブ化できます。
    重要

    CR をアクティブ化する前に、その設定がクラスター要件に対して正しいことを確認する必要があります。

    3
    クラスターの更新戦略を指定します。有効な値は OnDelete および RollingUpdate です。デフォルト値は RollingUpdate です。更新戦略の詳細は、「コントロールプレーン設定の更新」を参照してください。
    4
    クラウドプロバイダーのプラットフォーム名を指定します。有効な値は、AWSAzureGCPNutanixVSphere、および OpenStack です。
    5
    クラスターの <platform_failure_domains> 設定を追加します。このセクションのフォーマットと値はプロバイダー固有です。詳細については、クラウドプロバイダーの障害ドメイン設定サンプルを参照してください。
    6
    インフラストラクチャー ID を指定します。
    7
    クラスターの <platform_provider_spec> 設定を追加します。このセクションのフォーマットと値はプロバイダー固有です。詳細については、クラウドプロバイダーのサンプルプロバイダー仕様を参照してください。
  2. コントロールプレーンマシンセット CR のサンプル YAML を参照し、クラスター設定に適した値をファイルに入力します。
  3. クラウドプロバイダーのサンプル障害ドメイン設定とサンプルプロバイダー仕様を参照し、ファイルのこれらのセクションを適切な値で更新します。
  4. 設定が正しい場合は、.spec.state フィールドを Active に設定し、変更を保存して CR をアクティブにします。
  5. 次のコマンドを実行して、YAML ファイルから CR を作成します。

    $ oc create -f <control_plane_machine_set>.yaml

    <control_plane_machine_set> は、CR 設定を含む YAML ファイルの名前です。

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