12.4. ログ転送の設定


ロギングデプロイメントでは、デフォルトでコンテナーおよびインフラストラクチャーのログは ClusterLogging カスタムリソース (CR) に定義された内部ログストアに転送されます。

セキュアなストレージを提供しないため、監査ログはデフォルトで内部ログストアに転送されません。お客様の責任において、監査ログを転送するシステムが組織および政府の規制に準拠し、適切に保護されていることを確認してください。

このデフォルト設定が要件を満たす場合、ClusterLogForwarder CR を設定する必要はありません。ClusterLogForwarder CR が存在する場合、default 出力を含むパイプラインが定義されている場合を除き、ログは内部ログストアに転送されません。

12.4.1. ログのサードパーティーシステムへの転送

OpenShift Container Platform クラスターの内外の特定のエンドポイントにログを送信するには、ClusterLogForwarder カスタムリソース (CR) で 出力パイプライン の組み合わせを指定します。入力 を使用して、特定のプロジェクトに関連付けられたアプリケーションログをエンドポイントに転送することもできます。認証は Kubernetes シークレット オブジェクトによって提供されます。

pipeline

1 つのログタイプから 1 つまたは複数の出力への単純なルーティング、または送信するログを定義します。ログタイプは以下のいずれかになります。

  • application。クラスターで実行される、インフラストラクチャーコンテナーアプリケーションを除くユーザーアプリケーションによって生成されるコンテナーログ。
  • infrastructureopenshift*kube*、または default プロジェクトで実行される Pod のコンテナーログおよびノードファイルシステムから取得されるジャーナルログ。
  • auditノード監査システム、auditd、Kubernetes API サーバー、OpenShift API サーバー、および OVN ネットワークで生成される監査ログ。

パイプラインで key:value ペアを使用すると、アウトバウンドログメッセージにラベルを追加できます。たとえば、他のデータセンターに転送されるメッセージにラベルを追加したり、タイプ別にログにラベルを付けたりできます。オブジェクトに追加されるラベルもログメッセージと共に転送されます。

input

特定のプロジェクトに関連付けられるアプリケーションログをパイプラインに転送します。

パイプラインでは、inputRef パラメーターを使用して転送するログタイプと、outputRef パラメーターを使用してログを転送する場所を定義します。

Secret
ユーザー認証情報などの機密データを含む key:value map

以下の点に注意してください。

  • ログタイプのパイプラインを定義しない場合、未定義タイプのログはドロップされます。たとえば、application および audit タイプのパイプラインを指定するものの、infrastructure タイプのパイプラインを指定しないと、infrastructure ログはドロップされます。
  • ClusterLogForwarder カスタムリソース (CR) で出力の複数のタイプを使用し、ログを複数の異なるプロトコルをサポートするサーバーに送信できます。

以下の例では、監査ログをセキュアな外部 Elasticsearch インスタンスに転送し、インフラストラクチャーログをセキュアでない外部 Elasticsearch インスタンスに、アプリケーションログを Kafka ブローカーに転送し、アプリケーションログを my-apps-logs プロジェクトから内部 Elasticsearch インスタンスに転送します。

ログ転送の出力とパイプラインのサンプル

apiVersion: "logging.openshift.io/v1"
kind: ClusterLogForwarder
metadata:
  name: <log_forwarder_name> 
1

  namespace: <log_forwarder_namespace> 
2

spec:
  serviceAccountName: <service_account_name> 
3

  outputs:
   - name: elasticsearch-secure 
4

     type: "elasticsearch"
     url: https://elasticsearch.secure.com:9200
     secret:
        name: elasticsearch
   - name: elasticsearch-insecure 
5

     type: "elasticsearch"
     url: http://elasticsearch.insecure.com:9200
   - name: kafka-app 
6

     type: "kafka"
     url: tls://kafka.secure.com:9093/app-topic
  inputs: 
7

   - name: my-app-logs
     application:
        namespaces:
        - my-project
  pipelines:
   - name: audit-logs 
8

     inputRefs:
      - audit
     outputRefs:
      - elasticsearch-secure
      - default
     labels:
       secure: "true" 
9

       datacenter: "east"
   - name: infrastructure-logs 
10

     inputRefs:
      - infrastructure
     outputRefs:
      - elasticsearch-insecure
     labels:
       datacenter: "west"
   - name: my-app 
11

     inputRefs:
      - my-app-logs
     outputRefs:
      - default
   - inputRefs: 
12

      - application
     outputRefs:
      - kafka-app
     labels:
       datacenter: "south"

1
レガシー実装では、CR 名は instance である必要があります。マルチログフォワーダー実装では、任意の名前を使用できます。
2
レガシー実装では、CR namespace は openshift-logging である必要があります。マルチログフォワーダー実装では、任意の namespace を使用できます。
3
サービスアカウントの名前。サービスアカウントは、ログフォワーダーが openshift-logging namespace にデプロイされていない場合、マルチログフォワーダーの実装でのみ必要です。
4
シークレットとセキュアな URL を使用したセキュアな Elasticsearch 出力の設定。
  • 出力を記述する名前。
  • 出力のタイプ: elasticsearch
  • 接頭辞を含む、有効な絶対 URL としての Elasticsearch インスタンスのセキュアな URL およびポート。
  • TLS 通信のエンドポイントで必要なシークレット。シークレットは openshift-logging プロジェクトに存在する必要があります。
5
非セキュアな Elasticsearch 出力の設定:
  • 出力を記述する名前。
  • 出力のタイプ: elasticsearch
  • 接頭辞を含む、有効な絶対 URL として Elasticsearch インスタンスのセキュアではない URL およびポート。
6
セキュアな URL を介したクライアント認証 TLS 通信を使用した Kafka 出力の設定:
  • 出力を記述する名前。
  • 出力のタイプ: kafka
  • Kafka ブローカーの URL およびポートを、接頭辞を含む有効な絶対 URL として指定します。
7
my-project namespace からアプリケーションログをフィルターするための入力の設定。
8
監査ログをセキュアな外部 Elasticsearch インスタンスに送信するためのパイプラインの設定。
  • パイプラインを説明する名前。
  • inputRefs はログタイプです (例: audit)。
  • outputRefs は使用する出力の名前です。この例では、elasticsearch-secure はセキュアな Elasticsearch インスタンスに転送され、default は内部 Elasticsearch インスタンスに転送されます。
  • オプション: ログに追加する複数のラベル。
9
オプション: 文字列。ログに追加する 1 つまたは複数のラベル。"true" などの引用値は、ブール値としてではなく、文字列値として認識されるようにします。
10
インフラストラクチャーログをセキュアでない外部 Elasticsearch インスタンスに送信するためのパイプラインの設定。
11
my-project プロジェクトから内部 Elasticsearch インスタンスにログを送信するためのパイプラインの設定。
  • パイプラインを説明する名前。
  • inputRefs は特定の入力 my-app-logs です。
  • outputRefsdefault です。
  • オプション: 文字列。ログに追加する 1 つまたは複数のラベル。
12
パイプライン名がない場合にログを Kafka ブローカーに送信するためのパイプラインの設定。
  • inputRefs はログタイプです (例: application)。
  • outputRefs は使用する出力の名前です。
  • オプション: 文字列。ログに追加する 1 つまたは複数のラベル。
外部ログアグリゲーターが利用できない場合の Fluentd のログの処理

外部ロギングアグリゲーターが利用できず、ログを受信できない場合、Fluentd は継続してログを収集し、それらをバッファーに保存します。ログアグリゲーターが利用可能になると、バッファーされたログを含む、ログの転送が再開されます。バッファーが完全に一杯になると、Fluentd はログの収集を停止します。OpenShift Container Platform はログをローテーションし、それらを削除します。バッファーサイズを調整したり、永続ボリューム要求 (PVC) を Fluentd デーモンセットまたは Pod に追加したりすることはできません。

サポート対象の認証キー

ここでは、一般的なキータイプを示します。出力タイプは追加の特殊キーをサポートするものもあります。出力固有の設定フィールにまとめられています。すべての秘密鍵はオプションです。関連するキーを設定して、必要なセキュリティー機能を有効にします。キーやシークレット、サービスアカウント、ポートのオープン、またはグローバルプロキシー設定など、外部の宛先で必要となる可能性のある追加設定を作成し、維持する必要があります。OpenShift Logging は、認証の組み合わせ間の不一致を検証しません。

トランスポートレイヤーセキュリティー (Transport Layer Security, TLS)

シークレットなしで TLS URL (http://... または ssl://...) を使用すると、基本的な TLS サーバー側の認証が有効になります。シークレットを含め、次のオプションフィールドを設定すると、追加の TLS 機能が有効になります。

  • passphrase:(文字列) エンコードされた TLS 秘密鍵をデコードするためのパスフレーズ。tls.key が必要です。
  • ca-bundle.crt:(文字列) サーバー認証用のカスタマー CA のファイル名。
ユーザー名およびパスワード
  • username:(文字列) 認証ユーザー名。パスワード が必要です。
  • password:(文字列) 認証パスワード。ユーザー名 が必要です。
Simple Authentication Security Layer (SASL)
  • sasl.enable(boolean)SASL を明示的に有効または無効にします。ない場合は、SASL は、他の sasl. キーが設定されている場合に自動的に有効になります。
  • sasl.mechanisms:(配列) 許可された SASL メカニズム名のリスト。欠落しているか空の場合は、システムのデフォルトが使用されます。
  • sasl.allow-insecure:(ブール値) クリアテキストのパスワードを送信するメカニズムを許可します。デフォルトは false です。

12.4.1.1. シークレットの作成

次のコマンドを使用して、証明書とキーファイルを含むディレクトリーにシークレットを作成できます。

$ oc create secret generic -n <namespace> <secret_name> \
  --from-file=ca-bundle.crt=<your_bundle_file> \
  --from-literal=username=<your_username> \
  --from-literal=password=<your_password>
注記

最適な結果を得るには、generic または opaque シークレットを使用することを推奨します。

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