5.12. toolbox について
toolbox
は、Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) システムでコンテナーを起動するツールです。このツールは、主に sosreport
や redhat-support-tool
などのコマンドを実行するために必要なバイナリーおよびプラグインを含むコンテナーを起動するために使用されます。
toolbox
コンテナーの主な目的は、診断情報を収集し、これを Red Hat サポートに提供することにあります。ただし、追加の診断ツールが必要な場合は、RPM パッケージを追加するか、標準のサポートツールイメージの代替イメージを実行することができます。
toolbox
コンテナーへのパッケージのインストール
デフォルトでは、toolbox
コマンドを実行すると、registry.redhat.io/rhel9/support-tools:latest
イメージでコンテナーが起動します。このイメージには、最も頻繁に使用されるサポートツールが含まれます。イメージの一部ではないサポートツールを必要とするノード固有のデータを収集する必要がある場合は、追加のパッケージをインストールできます。
前提条件
-
oc debug node/<node_name>
コマンドでノードにアクセスしている。 - root 権限を持つユーザーとしてシステムにアクセスできます。
手順
/host
をデバッグシェル内の root ディレクトリーとして設定します。デバッグ Pod は、Pod 内の/host
にホストの root ファイルシステムをマウントします。root ディレクトリーを/host
に変更すると、ホストの実行パスに含まれるバイナリーを実行できます。# chroot /host
toolbox コンテナーを起動します。
# toolbox
wget
などの追加のパッケージをインストールします。# dnf install -y <package_name>
toolbox
を使用した代替イメージの起動
デフォルトでは、toolbox
コマンドを実行すると、registry.redhat.io/rhel9/support-tools:latest
イメージでコンテナーが起動します。
.toolboxrc
ファイルを作成し、実行するイメージを指定して代替イメージを起動できます。ただし、registry.redhat.io/rhel8/
16 ではサポートされていません。
support-tools
:latest などの古いバージョンの support-tools イメージの実行は、OpenShift Container Platform 4.
前提条件
-
oc debug node/<node_name>
コマンドでノードにアクセスしている。 - root 権限を持つユーザーとしてシステムにアクセスできます。
手順
/host
をデバッグシェル内の root ディレクトリーとして設定します。デバッグ Pod は、Pod 内の/host
にホストの root ファイルシステムをマウントします。root ディレクトリーを/host
に変更すると、ホストの実行パスに含まれるバイナリーを実行できます。# chroot /host
オプション:デフォルトのイメージの代わりに別のイメージを使用する必要がある場合は、root ユーザー ID のホームディレクトリーに
.toolboxrc
ファイルを作成し、イメージメタデータを指定します。REGISTRY=quay.io 1 IMAGE=fedora/fedora:latest 2 TOOLBOX_NAME=toolbox-fedora-latest 3
次のコマンドを入力して、toolbox コンテナーを起動します。
# toolbox
注記既存の
toolbox
Pod がすでに実行されている場合、toolbox
コマンドは以下を出力します:'toolbox-' already exists.Trying to start…
.sosreport
プラグインで問題を回避するには、podman rm toolbox-
で実行中の toolbox コンテナーを削除し、新規の toolbox コンテナーを生成します。