5.7. CSI の自動移行
従来 OpenShift Container Platform に同梱されていた in-tree のストレージドライバーは非推奨となり、同等の Container Storage Interface (CSI) ドライバーに置き換えられます。OpenShift Container Platform は、ツリー内ボリュームプラグインの同等の CSI ドライバーへの自動移行を提供します。
5.7.1. 概要
この機能は、ツリー内ストレージプラグインを使用してプロビジョニングされたボリュームを、対応するコンテナーストレージインターフェイス (CSI) ドライバーに自動的に移行します。
このプロセスはデータ移行を実行しません。OpenShift Container Platform は、メモリー内の永続ボリュームオブジェクトしか変換しません。その結果、変換された永続ボリュームオブジェクトはディスクに保存されず、その内容も変更されません。CSI 自動移行はシームレスに行ってください。この機能により、既存のすべての API オブジェクト (例: PersistentVolume
、PersistentVolumeClaim
、および StorageClass
) を使用する方法が変更されることはありません。
次のツリー内ドライバーから CSI ドライバーが自動的に移行されます。
- Azure Disk
- OpenStack Cinder
- Amazon Web Services (AWS) Elastic Block Storage (EBS)
- Google Compute Engine Persistent Disk (GCP PD)
- Azure File
- VMware vSphere
これらのボリュームタイプの CSI 移行は一般提供 (GA) であるとみなされ、手動の介入は必要ありません。
元のツリー内ストレージプラグインがサポートしていない場合、ツリー内永続ボリューム (PV) または永続ボリュームクレーム (PVC) の CSI 自動移行では、スナップショットや拡張などの新しい CSI ドライバー機能は有効になりません。
5.7.2. ストレージクラスへの影響
新規の OpenShift Container Platform 4.13 以降のインストールでは、デフォルトのストレージクラスは CSI ストレージクラスになります。このストレージクラスを使用してプロビジョニングされるすべてのボリュームは CSI 永続ボリューム (PV) です。
4.12 以前から 4.13 にアップグレードされたクラスターの場合、CSI ストレージクラスが作成され、アップグレード前にデフォルトのストレージクラスが設定されていない場合にはそれがデフォルトに設定されます。ごく稀なケースとして、同じ名前のストレージクラスがある場合、既存のストレージクラスは変更されません。既存のインツリーストレージクラスはそのまま残り、既存の in-tree PV で機能するボリューム拡張などの特定の機能で必要になる場合があります。インツリーストレージプラグインを参照するストレージクラスは機能し続けますが、デフォルトのストレージクラスを CSI ストレージクラスに切り替えることが推奨されます。
デフォルトのストレージクラスを変更するには、デフォルトのストレージクラスの変更 を参照してください。