第2章 マシン設定オブジェクトを使用したノードの設定


このセクションのタスクを使用して、MachineConfig オブジェクトを作成し、OpenShift Container Platform ノードで実行されているファイル、systemd ユニットファイルその他のオペレーティングシステム機能を変更することができます。マシン設定の使用に関する詳細は、SSH 認証キーの 更新イメージ署名の検証SCTP の有効化、および OpenShift Container Platform の iSCSI イニシエーター名の設定 に関するコンテンツを参照してください。

OpenShift Container Platform は Ignition 仕様バージョン 3.2 をサポートします。今後作成する新規のマシン設定はすべて Ignition 仕様バージョン 3.2 をベースとする必要があります。OpenShift Container Platform クラスターをアップグレードする場合、既存の Ignition 仕様バージョン 2.x マシン設定は仕様バージョン 3.2 に自動的に変換されます。

ノードの設定が、現在適用されている machine config で指定されているものと完全に一致しない場合があります。この状態は 設定ドリフト と呼ばれます。Machine Config Daemon (MCD) は、ノードの設定ドラフトを定期的にチェックします。MCD が設定のドリフトを検出した場合、管理者がノード設定を修正するまで、MCO はノードを degraded とマークします。degraded 状態のノードは、オンラインであり動作中ですが、更新することはできません。設定ドリフトの詳細は、Understanding configuration drift detection を参照してください。

ヒント

他の設定ファイルを OpenShift Container Platform ノードに追加する方法は、以下の「chrony タイムサービスの設定」の手順をモデルとして使用します。

2.1. chrony タイムサービスの設定

chrony タイムサービス (chronyd) で使用されるタイムサーバーおよび関連する設定は、chrony.conf ファイルのコンテンツを変更し、それらのコンテンツをマシン設定としてノードに渡して設定できます。

手順

  1. chrony.conf ファイルのコンテンツを含む Butane 設定を作成します。たとえば、ワーカーノードで chrony を設定するには、99-worker-chrony.bu ファイルを作成します。

    注記

    Butane の詳細は、「Butane を使用したマシン設定の作成」を参照してください。

    variant: openshift
    version: 4.16.0
    metadata:
      name: 99-worker-chrony 1
      labels:
        machineconfiguration.openshift.io/role: worker 2
    storage:
      files:
      - path: /etc/chrony.conf
        mode: 0644 3
        overwrite: true
        contents:
          inline: |
            pool 0.rhel.pool.ntp.org iburst 4
            driftfile /var/lib/chrony/drift
            makestep 1.0 3
            rtcsync
            logdir /var/log/chrony
    1 2
    コントロールプレーンノードでは、これらの両方の場所で worker の代わりに master を使用します。
    3
    マシン設定ファイルの mode フィールドに 8 進数の値でモードを指定します。ファイルを作成し、変更を適用すると、mode は 10 進数の値に変換されます。oc get mc <mc-name> -o yaml コマンドで YAML ファイルを確認できます。
    4
    DHCP サーバーが提供するものなど、有効な到達可能なタイムソースを指定します。または、NTP サーバーの 1.rhel.pool.ntp.org2.rhel.pool.ntp.org、または 3.rhel.pool.ntp.org のいずれかを指定できます。
  2. Butane を使用して、ノードに配信される設定を含む MachineConfig オブジェクトファイル (99-worker-chrony.yaml) を生成します。

    $ butane 99-worker-chrony.bu -o 99-worker-chrony.yaml
  3. 以下の 2 つの方法のいずれかで設定を適用します。

    • クラスターがまだ起動していない場合は、マニフェストファイルを生成した後に、MachineConfig オブジェクトファイルを <installation_directory>/openshift ディレクトリーに追加してから、クラスターの作成を続行します。
    • クラスターがすでに実行中の場合は、ファイルを適用します。

      $ oc apply -f ./99-worker-chrony.yaml
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