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第3章 ベアメタルの設定

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ベアメタルホストに OpenShift Container Platform をデプロイする場合、プロビジョニングの前後にホストに変更を加える必要がある場合があります。これには、ホストのハードウェア、ファームウェア、ファームウェアの詳細の検証が含まれます。また、ディスクのフォーマットや、変更可能なファームウェア設定の変更も含まれます。

3.1. Bare Metal Operator について

Bare Metal Operator (BMO) を使用して、クラスター内のベアメタルホストをプロビジョニング、管理、検査します。

BMO はこれらのタスクを完了するために次のリソースを使用します。

  • BareMetalHost
  • HostFirmwareSettings
  • FirmwareSchema
  • HostFirmwareComponents

BMO は、各ベアメタルホストを BareMetalHost カスタムリソース定義のインスタンスにマッピングすることにより、クラスター内の物理ホストのインベントリーを維持します。各 BareMetalHost リソースには、ハードウェア、ソフトウェア、およびファームウェアの詳細が含まれています。BMO は、クラスター内のベアメタルホストを継続的に検査して、各 BareMetalHost リソースが対応するホストのコンポーネントを正確に詳述していることを確認します。

BMO は、HostFirmwareSettings リソース、FirmwareSchema リソース、および HostFirmwareComponents リソースを使用して、ファームウェア仕様の詳細を指定し、ベアメタルホストのファームウェアをアップグレードまたはダウングレードします。

BMO は、Ironic API サービスを使用してクラスター内のベアメタルホストと接続します。Ironic サービスは、ホスト上のベースボード管理コントローラー (BMC) を使用して、マシンと接続します。

BMO を使用して実行できる一般的なタスクには、次のようなものがあります。

  • 特定のイメージを使用したクラスターへのベアメタルホストのプロビジョニング
  • プロビジョニング前またはプロビジョニング解除後におけるホストのディスクコンテンツのフォーマット
  • ホストのオン/オフの切り替え
  • ファームウェア設定の変更
  • ホストのハードウェア詳細の表示
  • ホストのファームウェアを特定のバージョンにアップグレードまたはダウングレードする

3.1.1. Bare Metal Operator のアーキテクチャー

Bare Metal Operator (BMO) は、次のリソースを使用して、クラスター内のベアメタルホストをプロビジョニング、管理、検査します。次の図は、これらのリソースのアーキテクチャーを示しています。

BMO アーキテクチャーの概要

BareMetalHost

BareMetalHost リソースは、物理ホストとそのプロパティーを定義します。ベアメタルホストをクラスターにプロビジョニングするときは、そのホストの BareMetalHost リソースを定義する必要があります。ホストの継続的な管理のために、BareMetalHost の情報を調べたり、この情報を更新したりできます。

BareMetalHost リソースには、次のようなプロビジョニング情報が含まれます。

  • オペレーティングシステムのブートイメージやカスタム RAM ディスクなどのデプロイメント仕様
  • プロビジョニング状態
  • ベースボード管理コントローラー (BMC) アドレス
  • 目的の電源状態

BareMetalHost リソースには、次のようなハードウェア情報が含まれます。

  • CPU 数
  • NIC の MAC アドレス
  • ホストのストレージデバイスのサイズ
  • 現在の電源状態

HostFirmwareSettings

HostFirmwareSettings リソースを使用して、ホストのファームウェア設定を取得および管理できます。ホストが Available 状態に移行すると、Ironic サービスはホストのファームウェア設定を読み取り、HostFirmwareSettings リソースを作成します。BareMetalHost リソースと HostFirmwareSettings リソースの間には 1 対 1 のマッピングがあります。

HostFirmwareSettings リソースを使用して、ホストのファームウェア仕様を調べたり、ホストのファームウェア仕様を更新したりできます。

注記

HostFirmwareSettings リソースの spec フィールドを編集するときは、ベンダーファームウェアに固有のスキーマに従う必要があります。このスキーマは、読み取り専用の FirmwareSchema リソースで定義されます。

FirmwareSchema

ファームウェア設定は、ハードウェアベンダーやホストモデルによって異なります。FirmwareSchema リソースは、各ホストモデル上の各ファームウェア設定のタイプおよび制限が含まれる読み取り専用リソースです。データは、Ironic サービスを使用して BMC から直接取得されます。FirmwareSchema リソースを使用すると、HostFirmwareSettings リソースの spec フィールドに指定できる有効な値を特定できます。

スキーマが同じであれば、FirmwareSchema リソースは多くの BareMetalHost リソースに適用できます。

HostFirmwareComponents

Metal3 は、BIOS およびベースボード管理コントローラー (BMC) ファームウェアのバージョンを記述する HostFirmwareComponents リソースを提供します。HostFirmwareComponents リソースの spec フィールドを編集することで、ホストのファームウェアを特定のバージョンにアップグレードまたはダウングレードできます。これは、特定のファームウェアバージョンに対してテストされた検証済みパターンを使用してデプロイする場合に便利です。

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