第4章 Ceph ファイルシステムボリューム、サブボリュームグループ、およびサブボリュームの管理


ストレージ管理者は、Red Hat の Ceph Container Storage Interface (CSI) を使用して Ceph File System (CephFS) エクスポートを管理できます。また、OpenStack のファイルシステムサービス (Manila) などの他のサービスは、一般的なコマンドラインインターフェイスを使用して対話できます。Ceph Manager デーモンの volumes モジュール (ceph-mgr) は、Ceph File Systems (CephFS) をエクスポートする機能を実装します。

Ceph Manager ボリュームモジュールは、以下のファイルシステムのエクスポートの抽象化を実装します。

  • CephFS ボリューム
  • CephFS サブボリュームグループ
  • CephFS サブボリューム

4.1. Ceph File System ボリューム

ストレージ管理者は、Ceph File System (CephFS) ボリュームの作成、リスト表示、および削除を行うことができます。CephFS ボリュームは、Ceph File Systems の抽象化です。

このセクションでは、以下を行う方法を説明します。

4.1.1. Ceph ファイルシステムボリュームの作成

Ceph Orchestrator は、Ceph File System (CephFS) の Metadata Server (MDS) を作成する Ceph Manager のモジュールです。このセクションでは、CephFS ボリュームを作成する方法を説明します。

注記

これにより、データおよびメタデータプールと共に Ceph File System が作成されます。

前提条件

  • Ceph File System がデプロイされている稼働中の Red Hat Ceph Storage クラスター。
  • Ceph Monitor での少なくとも読み取りアクセス。
  • Ceph Manager ノードの読み取りおよび書き込み機能。

手順

  • モニターノードに CephFS ボリュームを作成します。

    構文

    ceph fs volume create VOLUME_NAME

    [ceph: root@host01 /]# ceph fs volume create cephfs

4.1.2. Ceph ファイルシステムボリュームの一覧表示

このセクションでは、Ceph File System (CephFS) ボリュームをリスト表示する手順について説明します。

前提条件

  • Ceph File System がデプロイされている稼働中の Red Hat Ceph Storage クラスター。
  • Ceph Monitor での少なくとも読み取りアクセス。
  • Ceph Manager ノードの読み取りおよび書き込み機能。
  • CephFS ボリューム。

手順

  • CephFS ボリュームをリスト表示します。

    [ceph: root@host01 /]# ceph fs volume ls

4.1.3. Ceph ファイルシステムボリュームに関する情報の表示

CephFS ボリュームのデータおよびメタデータプールの属性、保留中のサブボリュームの削除数など、Ceph ファイルシステム (CephFS) ボリュームに関する基本的な詳細を一覧表示できます。

前提条件

  • Ceph File System がデプロイされている稼働中の Red Hat Ceph Storage クラスター。
  • Ceph Monitor での少なくとも読み取りアクセス。
  • Ceph Manager ノードの読み取りおよび書き込み機能。
  • CephFS ボリュームが作成されている。

手順

  • CephFS ボリュームに関する情報を表示します。

    構文

    ceph fs volume info VOLUME_NAME

    [ceph: root@host01 /]# ceph fs volume info cephfs
    {
        "mon_addrs": [
            "192.168.1.7:40977",
        ],
        "pending_subvolume_deletions": 0,
        "pools": {
            "data": [
                {
                    "avail": 106288709632,
                    "name": "cephfs.cephfs.data",
                    "used": 4096
                }
            ],
            "metadata": [
                {
                    "avail": 106288709632,
                    "name": "cephfs.cephfs.meta",
                    "used": 155648
                }
            ]
        },
        "used_size": 0
    }

ceph fs volume info コマンドの出力には以下が含まれます。

  • mon_addrs: モニターアドレスの一覧。
  • pending_subvolume_deletions: 削除保留中のサブボリュームの数。
  • pools: データおよびメタデータプールの属性。

    • avail: 利用可能な空き容量 (バイト単位)。
    • name: プールの名前。
    • used: 消費されたストレージの量 (バイト単位)。
  • used_size: CephFS ボリュームの現在の使用サイズ (バイト単位)。

4.1.4. Ceph ファイルシステムボリュームの削除

Ceph Orchestrator は、Ceph File System (CephFS) の Metadata Server (MDS) を削除する Ceph Manager のモジュールです。このセクションでは、Ceph File System (CephFS) ボリュームを削除する方法を説明します。

前提条件

  • Ceph File System がデプロイされている稼働中の Red Hat Ceph Storage クラスター。
  • Ceph Monitor での少なくとも読み取りアクセス。
  • Ceph Manager ノードの読み取りおよび書き込み機能。
  • CephFS ボリューム。

手順

  1. mon_allow_pool_delete オプションが true に設定されていない場合は、CephFS ボリュームを削除する前に true に設定します。

    [ceph: root@host01 /]# ceph config set mon mon_allow_pool_delete true

  2. CephFS ボリュームを削除します。

    構文

    ceph fs volume rm VOLUME_NAME [--yes-i-really-mean-it]

    [ceph: root@host01 /]# ceph fs volume rm cephfs --yes-i-really-mean-it

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