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第49章 Red Hat Enterprise Linux 7 での非推奨の機能

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nautilus-open-terminalgnome-terminal-nautilus に置き換えられる

Red Hat Enterprise Linux 7.3 以降、nautilus-open-terminal パッケージは非推奨になり、gnome-terminal-nautilus パッケージに置き換えられました。このパッケージは、Nautilus での右クリックコンテキストメニューに Open in Terminal オプションを追加する Nautilus 拡張機能を提供します。システムアップグレード中、nautilus-open-terminalgnome-terminal-nautilus に置き換えられます。

Python から削除された sslwrap()

sslwrap() 機能が Python 2.7 から削除されました。466 Python Enhancement Proposal が実装されて以降、この機能を使用するとセグメンテーションフォールトになります。この削除は、アップストリームと一致しています。
代わりに、ssl.SSLContext クラスと ssl.SSLContext.wrap_socket() 関数を使用することが推奨されます。ほとんどのアプリケーションでは、ssl.create_default_context() 関数を使用するだけで、安全なデフォルト設定でコンテキストを作成できます。デフォルトのコンテキストでは、システムのデフォルトのトラストストアが使用されます。

依存関係としてリンク付けされたライブラリーのシンボルが、ld では解決されない

以前のリリースでは、リンク付けされた任意のライブラリーのシンボルがすべて ld リンカーによって解決されていました (他のライブラリーの依存関係として暗示的にしかリンク付けされていない場合も同様)。そのため、開発者が暗示的にリンク付けされたライブラリーのシンボルをアプリケーションコードに使用するのに、これらのライブラリーのリンクを明示的に指定する必要はありませんでした。
セキュリティー上の理由から ld が変更し、依存関係として暗黙的にリンク付けされたライブラリーのシンボルに対する参照を解決しないようになりました。
これにより、ライブラリーのリンクを宣言せず依存関係として暗黙的にしかリンク付けしていない場合には、アプリケーションコードでそのライブラリーのシンボルの使用を試みると、ld とのリンクに失敗します。依存関係としてリンク付けされたライブラリーのシンボルを使用する場合、開発者はこれらのライブラリーとも明示的にリンク付けする必要があります。
ld の以前の動作を復元するには、コマンドラインオプション -copy-dt-needed-entries を使用します。(BZ#1292230)

Windows ゲスト仮想マシンのサポートが限定

Red Hat Enterprise Linux 7 以降、Windows ゲスト仮想マシンは、Advanced Mission Critical (AMC) などの特定のサブスクリプションプログラムにおいてのみサポートされています。

libnetlink が非推奨に

iproute-devel に含まれるlibnetlink ライブラリーが非推奨となりました。代わりに、libnl ライブラリーおよび libmnl ライブラリーを使用する必要があります。

KVM の S3 および S4 の電源管理状態が非推奨に

S3 (Suspend to RAM) および S4 (Suspend to Disk) の電源管理状態に対する KVM のネイティブサポートが廃止されました。この機能は、以前はテクノロジープレビューとして提供されていました。

Certificate Server の udnPwdDirAuth プラグインが廃止

Red Hat Certificate Server の udnPwdDirAuth 認証プラグインは、Red Hat Enterprise Linux 7.3 で削除されました。このプラグインを使用するプロファイルはサポートされなくなりました。証明書が udnPwdDirAuth プラグインを使用するプロファイルで作成され、承認されている場合は有効のままになります。

IdM 向けの Red Hat Access プラグインが廃止

Identity Management (IdM)用の Red Hat Access プラグインは、Red Hat Enterprise Linux 7.3 で削除されました。更新中に、redhat-access-plugin-ipa が自動的にアンインストールされます。ナレッジベースへのアクセスやサポートケースエンゲージメントなど、このプラグインにより提供されていた機能は、Red Hat カスタマーポータルで引き続き利用できます。Red Hat では、redhat-support-tool ツールなどの代替手段を使用することを推奨しています。

統合方式のシングルサインオン向けの Ipsilon 認証プロバイダーサービス

ipsilon パッケージは、Red Hat Enterprise Linux 7.2 でテクノロジープレビューとして導入されました。Ipsilon は認証プロバイダーと、アプリケーションまたはユーティリティーをリンクして、シングルサインオン (SSO) を可能にします。
Red Hat は、テクノロジープレビューの Ipsilon を、完全にサポートされる機能にアップグレードする予定はありません。ipsilon パッケージは、今後のマイナーリリースで Red Hat Enterprise Linux から削除される予定です。
Red Hat は、Keycloak コミュニティープロジェクトをベースとした Web SSO ソリューションとして Red Hat Single Sign-On をリリースしました。Red Hat Single Sign-On は、Ipsilon よりも優れた機能を提供し、Red Hat の製品ポートフォリオ全体の標準 Web SSO ソリューションとして設計されています。詳細は、1章概要 を参照してください。

非推奨となったデバイスドライバー

  • 3w-9xxx
  • 3w-sas
  • mptbase
  • mptctl
  • mptsas
  • mptscsih
  • mptspi
  • qla3xxx
  • megaraid_sas ドライバーの以下のコントローラーが非推奨になりました。
    • Dell PERC5, PCI ID 0x15
    • SAS1078R, PCI ID 0x60
    • SAS1078DE, PCI ID 0x7C
    • SAS1064R, PCI ID 0x411
    • VERDE_ZCR, PCI ID 0x413
    • SAS1078GEN2, PCI ID 0x78
  • be2net ドライバーが制御する次のイーサネットアダプターが非推奨になりました。
    • TIGERSHARK NIC, PCI ID 0x0700
  • be2iscsi ドライバーの以下のコントローラーが非推奨になりました。
    • Emulex OneConnect 10Gb iSCSI イニシエーター (一般)、PCI ID 0x212
    • OCe10101、OCm10101、OCe10102、OCm10102 BE2 アダプターファミリー、PCI ID 0x702
    • OCe10100 BE2 アダプターファミリー、PCI ID 0x703
  • lpfc ドライバーの以下の Emulex ボードが非推奨になりました。
    BladeEngine 2 (BE2) デバイス
    • TIGERSHARK FCOE, PCI ID 0x0704
    ファイバーチャネル (FC) デバイス
    • FIREFLY, PCI ID 0x1ae5
    • PROTEUS_VF, PCI ID 0xe100
    • BALIUS, PCI ID 0xe131
    • PROTEUS_PF, PCI ID 0xe180
    • RFLY, PCI ID 0xf095
    • PFLY, PCI ID 0xf098
    • LP101, PCI ID 0xf0a1
    • TFLY, PCI ID 0xf0a5
    • BSMB, PCI ID 0xf0d1
    • BMID, PCI ID 0xf0d5
    • ZSMB, PCI ID 0xf0e1
    • ZMID, PCI ID 0xf0e5
    • NEPTUNE, PCI ID 0xf0f5
    • NEPTUNE_SCSP, PCI ID 0xf0f6
    • NEPTUNE_DCSP, PCI ID 0xf0f7
    • FALCON, PCI ID 0xf180
    • SUPERFLY, PCI ID 0xf700
    • DRAGONFLY, PCI ID 0xf800
    • CENTAUR, PCI ID 0xf900
    • PEGASUS, PCI ID 0xf980
    • THOR, PCI ID 0xfa00
    • VIPER, PCI ID 0xfb00
    • LP10000S, PCI ID 0xfc00
    • LP11000S, PCI ID 0xfc10
    • LPE11000S, PCI ID 0xfc20
    • PROTEUS_S, PCI ID 0xfc50
    • HELIOS, PCI ID 0xfd00
    • HELIOS_SCSP, PCI ID 0xfd11
    • HELIOS_DCSP, PCI ID 0xfd12
    • ZEPHYR, PCI ID 0xfe00
    • HORNET, PCI ID 0xfe05
    • ZEPHYR_SCSP, PCI ID 0xfe11
    • ZEPHYR_DCSP, PCI ID 0xfe12
システムでハードウェアの PCI ID を確認するには、lspci -nn コマンドを実行します。
上述のドライバーのうち、ここに記載されていないその他のコントローラーには変更はありません。

libvirt-lxc ツールを使用したコンテナーが非推奨に

以下のlibvirt-lxcパッケージは、Red Hat Enterprise Linux 7.1 以降で非推奨になりました。
  • libvirt-daemon-driver-lxc
  • libvirt-daemon-lxc
  • libvirt-login-shell
Linux コンテナーフレームワークに関する今後の開発は、docker コマンドラインインターフェイスをベースにしています。libvirt-lxc ツールは今後の Red Hat Enterprise Linux リリース (Red Hat Enterprise Linux 7 を含む) からは削除される可能性があるため、カスタムなコンテナー管理アプリケーションを開発する際には依存しないようにしてください。
詳細は、Red Hat KnowledgeBase article を参照してください。
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