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第45章 ストレージ

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LVM RAID レベルのテイクオーバーが利用可能に

RAID レベルのテイクオーバー(RAID タイプ間の切り替え機能)がテクノロジープレビューとして利用できるようになりました。RAID レベルのテイクオーバーを使用すると、ユーザーはハードウェア特性の変更に応じて、ニーズに最も適した RAID 設定の種類に基づいて決定し、論理ボリュームを非アクティブ化せずに変更を加えることができます。たとえば、ストライプ化 論理ボリュームを作成する場合は、追加のデバイスが利用可能な場合は、後で RAID4 論理ボリュームに変換できます。
Red Hat Enterprise Linux 7.3 以降、以下の変換がテクノロジープレビューとして利用できます。
  • striped <-> RAID4
  • linear <-> RAID1
  • mirror <-> RAID1 (mirror はレガシータイプですが、引き続きサポートされます) (BZ# 1191630)

SCSI 向けのマルチキュー I/O スケジューリング

Red Hat Enterprise Linux 7 には、blk-mq と呼ばれるブロックデバイス用の新しいマルチキュー I/O スケジューリングメカニズムが同梱されています。scsi-mq パッケージにより、Small Computer System Interface (SCSI) サブシステムが、この新しいキューイングメカニズムを利用できるようになります。この機能はテクノロジープレビューのため、デフォルトでは有効になっていません。有効にする場合は scsi_mod.use_blk_mq=Y をカーネルコマンドラインに追加します。(BZ#1109348)

libStorageMgmt API の Targetd プラグイン

Red Hat Enterprise Linux 7.1 から、ストレージアレイから独立した API である libStorageMgmt を使用したストレージアレイの管理が完全サポートされています。提供される API は安定性と整合性を備え、開発者は異なるストレージアレイをプログラム的に管理し、ハードウェアアクセラレーション機能を使用できます。また、システム管理者は libStorageMgmt を使用して手動でストレージを設定したり、コマンドラインインターフェイスを使用してストレージ管理タスクを自動化したりできます。
Targetd プラグインは完全サポートされず、引き続きテクノロジープレビューとして提供されます。(BZ#1119909)

DIF/DIX (Data Integrity Field/Data Integrity Extension) への対応

DIF/DIX は、SCSI 標準に新しく追加されたものです。Red Hat Enterprise Linux 7.3 では、機能 の章で指定されている HBA およびストレージアレイに対して完全にサポートされていますが、その他の HBA およびストレージアレイについてはテクノロジープレビューのままとなっています。
DIF/DIX により DIF (Data Integrity Field) が追加され、一般的に使用される 512 バイトのディスクブロックのサイズが 520 バイトに増えます。DIF は、書き込みの発生時に HBA (Host Bus Adapter) により算出されるデータブロックのチェックサム値を保存します。その後、受信時にストレージデバイスがチェックサムを確認し、データとチェックサムの両方を保存します。読み取りが発生すると、チェックサムが、ストレージデバイス、および受信する HBA により検証されます。(BZ#1072107)
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