5.3. デフォルトの設定
default
設定は、設定内のすべてのプロキシーサブセクションに適用されるパラメーター (frontend
、backend
、および listen
) を設定します。一般的な default
セクションは以下のようになります。
注記
proxy
サブセクションで設定されたパラメーター (frontend
、backend
、または listen
) は、default
のパラメーター値よりも優先されます。
defaults mode http log global option httplog option dontlognull retries 3 timeout http-request 10s timeout queue 1m timeout connect 10s timeout client 1m timeout server 1m
mode
は、HAProxy インスタンスのプロトコルを指定します。http
モードを使用すると、HTTP に基づいてソース要求が実サーバーに接続されるため、Web サーバーの負荷分散に最適です。他のアプリケーションの場合は tcp
モードを使用してください。
log
は、ログエントリーが書き込まれる syslog ファシリティーとログアドレスを指定します。値に global
を指定すると、HAProxy インスタンスは global
セクションの log
パラメーターで指定されている値を参照します。
option httplog
は、HTTP 要求、セッション状態、接続数、ソースアドレス、接続タイマーなど、HTTP セッションの各種の値のログ記録を有効にします。
option dontlognull
は null 接続のロギングを無効にします。つまり、HAProxy はデータが転送されていない接続をログに記録しません。この設定はインターネット経由の web アプリケーションを使用するなどの環境、つまり脆弱性を狙ってポートスキャンを開くなど悪意のある動きを null 接続で検出できるような場合には推奨できません。
retries
は、最初の試行で接続に失敗した後、実サーバーに再接続の要求を何回行わせるかを指定します。
さまざまな
timeout
の値は、特定の要求、接続、または応答の非アクティブ時間の長さを指定します。これらの値は、明示的な指定がある場合を除きミリ秒単位で指定されます。ただし、数値に単位を接頭辞として追加することで、他の単位でも示すことが可能です。サポートされる単位は、us (マイクロ秒)、ms (ミリ秒)、s (秒)、m (分)、h (時間)、および d (日) です。http-request 10s
は、クライアントからの完全な HTTP 要求を待つ時間を 10 秒に設定します。queue 1m
は、接続が切断され、クライアントが 503 または "Service Unavailable" エラーを受信するまでの待機時間として 1 分を設定します。connect 10s
は、サーバーへの接続が成功するまで待機する秒数を指定します。client 1m
は、クライアントが非アクティブな状態 (データの受信も送信もしない状態) を維持できる時間 (分単位) を指定します。server 1m
は、タイムアウトが発生する前にサーバーがデータを受信または送信できる時間 (分単位) を指定します。