第3章 共通システム証明書の使用
共有システム証明書ストレージは、NSS、GnuTLS、OpenSSL、および Java が、システムの証明書アンカーと、拒否リスト情報を取得するデフォルトソースを共有します。トラストストアには、デフォルトで、Mozilla CA リスト (信頼できるリストおよび信頼できないリスト) が含まれています。システムでは、コア Mozilla CA リストを更新したり、別の証明書リストを選択したりできます。
3.1. システム全体のトラストストア
RHEL では、統合されたシステム全体のトラストストアが /etc/pki/ca-trust/
ディレクトリーおよび /usr/share/pki/ca-trust-source/
ディレクトリーに置かれています。/usr/share/pki/ca-trust-source/
のトラスト設定は、/etc/pki/ca-trust/
の設定よりも低い優先順位で処理されます。
証明書ファイルは、インストールされているサブディレクトリーによって扱われ方が異なります。たとえば、トラストアンカーは /usr/share/pki/ca-trust-source/anchors/
または /etc/pki/ca-trust/source/anchors/
ディレクトリーに属します。
注記
階層暗号化システムでは、トラストアンカーとは、他のパーティーが信頼できると想定する権威あるエンティティーです。X.509 アーキテクチャーでは、ルート証明書はトラストチェーンの元となるトラストアンカーです。チェーンの検証を有効にするには、信頼元がまずトラストアンカーにアクセスできる必要があります。
関連情報
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システムの
update-ca-trust(8)
およびtrust(1)
man ページ