5.4. 設定ファイルの multipaths セクション
/etc/multipath.conf
設定ファイルの multipaths
セクションを使用して、個々のマルチパスデバイスの属性を設定します。デバイスマッパー (DM) マルチパスは、これらの属性を使用して、overrides
セクションの設定を含む、他のすべての設定オプションをオーバーライドします。
multipaths
セクションでは、multipath
サブセクションのみが属性として認識されます。次の表は、特定のマルチパスデバイスごとに、multipath
サブセクションで設定できる属性を示しています。これらの属性は、指定された 1 つのマルチパスにのみ適用されます。複数の multipath
サブセクションが特定のデバイスの World Wide Identifier (WWID) と一致する場合、それらのサブセクションの内容がマージされます。最新エントリーの設定は、以前のバージョンよりも優先されます。
属性 | 説明 |
---|---|
|
multipath 属性を適用するマルチパスデバイスの WWID を指定します。このパラメーターは、 |
|
multipath 属性が適用されるマルチパスデバイスのシンボリック名を指定します。 |
設定ファイルで、2 つの特定マルチパスデバイスに対して multipath 属性を指定している例を以下に示します。1 つ目のデバイスの WWID は 3600508b4000156d70001200000b0000
で、シンボリック名は yellow
です。
2 つ目のマルチパスデバイスの WWID は 1DEC_321816758474
で、シンボリック名は red
です。
例5.1 マルチパス属性の仕様
multipaths {
multipath {
wwid 3600508b4000156d70001200000b0000
alias yellow
path_grouping_policy multibus
path_selector "round-robin 0"
failback manual
no_path_retry 5
}
multipath {
wwid 1DEC_321816758474
alias red
}
}
関連情報
-
システム上の
multipath.conf(5)
man ページ - 設定ファイルの defaults セクション
- 設定ファイルの overrides セクション