第17章 Groovy
概要
Groovy は、オブジェクトを素早く解析できる Java ベースのスクリプト言語です。Groovy のサポートは camel-groovy
モジュールに含まれます。
スクリプトモジュールの追加
ルートで Groovy を使用するには、例17.1「camel-groovy 依存関係の追加」 で示したたように、camel-groovy
の依存関係をプロジェクトに追加する必要があります。
例17.1 camel-groovy 依存関係の追加
<!-- Maven POM File --> <properties> <camel-version>2.23.2.fuse-780036-redhat-00001</camel-version> ... </properties> <dependencies> ... <dependency> <groupId>org.apache.camel</groupId> <artifactId>camel-groovy</artifactId> <version>${camel-version}</version> </dependency> </dependencies>
静的インポート
アプリケーションコードで groovy()
static メソッドを使用するには、以下の import ステートメントを Java ソースファイルに追加します。
import static org.apache.camel.builder.script.ScriptBuilder.*;
組み込み属性
表17.1「Groovy 属性」 に、Groovy を使用する際にアクセス可能な組み込み属性の一覧を示します。
属性 | 型 | 値 |
---|---|---|
|
| Camel コンテキスト |
|
| 現在のエクスチェンジ |
|
| IN メッセージ |
|
| OUT メッセージ |
|
|
スクリプト内でプロパティーコンポーネントを簡単に使用できるようにする |
属性はすべて ENGINE_SCOPE
に設定されます。
例
例17.2「Groovy を使用したルート」 は、Groovy スクリプトを使用する 2 つのルートを示しています。
例17.2 Groovy を使用したルート
<camelContext> <route> <from uri="direct:items" /> <filter> <language language="groovy">request.lineItems.any { i -> i.value > 100 }</language> <to uri="mock:mock1" /> </filter> </route> <route> <from uri="direct:in"/> <setHeader headerName="firstName"> <language language="groovy">$user.firstName $user.lastName</language> </setHeader> <to uri="seda:users"/> </route> </camelContext>
プロパティーコンポーネントの使用
プロパティーコンポーネントからプロパティー値にアクセスするには、以下のように組み込み properties
属性で resolve
メソッドを呼び出します。
.setHeader("myHeader").groovy("properties.resolve(PropKey)")
PropKey は、解決するプロパティーのキーで、キーの値は String
タイプになります。
プロパティーコンポーネントの詳細は、Apache Camel コンポーネントリファレンスガイド の プロパティー を参照してください。
Groovy Shell のカスタマイズ
カスタムの GroovyShell
インスタンスを Groovy 式で使用する必要がある場合があります。カスタム GroovyShell
を指定するには、org.apache.camel.language.Groovy.GroovyShellFactory
SPI インターフェイスの実装を Camel レジストリーに追加します。
たとえば、以下の Bean を Spring コンテキストに追加することで、Apache Camel はデフォルトの GroovyShell インスタンスではなく、カスタムの静的インポートを含む GroovyShell
インスタンスを使用します。
public class CustomGroovyShellFactory implements GroovyShellFactory { public GroovyShell createGroovyShell(Exchange exchange) { ImportCustomizer importCustomizer = new ImportCustomizer(); importCustomizer.addStaticStars("com.example.Utils"); CompilerConfiguration configuration = new CompilerConfiguration(); configuration.addCompilationCustomizers(importCustomizer); return new GroovyShell(configuration); } }