第10章 Fuse Online インテグレーション用エクステンションの開発
Fuse Online は、アプリケーションを統合するための Web インターフェイスを提供する Red Hat Fuse 機能です。ビジネスエンジニアは、コードを作成せずに、Fuse Online を使用してアプリケーションに接続し、任意で異なるアプリケーションへのコネクション間のデータで操作できます。インテグレーターが必要とする機能を Fuse Online が提供しない場合、開発者は必要な動作を定義するエクステンションを作成できます。
Fuse Tooling を使用して、Fuse Online で使用する機能を提供するエクステンションを開発できます。エクステンションは、以下を定義します。
インテグレーションでコネクション間のデータを操作する 1 つ以上のカスタム ステップ
または
- 1 つのカスタム コネクター
Fuse Online では、コネクター はデータの取得元または送信先となる特定のアプリケーションを表します。各コネクターは、その特定のアプリケーションへの接続を作成するためのテンプレートです。たとえば、Salesforce コネクターは Salesforce への接続を作成するためのテンプレートです。Fuse Online で Fuse Online ユーザーが必要とするコネクターが提供されていない場合、カスタムコネクターを定義するエクステンションを開発できます。
Fuse Online では、インテグレーションのコネクション間で発生するデータ操作を ステップ と呼びます。Fuse Online は、データのフィルターリングやマッピングなどの操作のステップを提供します。Fuse Online のビルトインステップでは提供されない方法で接続間のデータを操作するために、1 つ以上のカスタムステップを定義する Fuse Online エクステンションを開発できます。
任意の IDE でエクステンションを開発することもできます。Fuse Tooling と別の IDE のどちらを使用するかは、完全に個人が選択できます。IDE でのエクステンションの開発に関する情報は、Fuse Online でのアプリケーションの統合 を参照してください。
10.1. タスクの概要
以下は、Fuse Online エクステンションを開発するためのタスクの概要です。
- Red Hat CodeReady Studio で、Fuse Online エクステンションプロジェクトを作成し、エクステンションタイプとして Custom Connector または Custom Step を選択します。
エクステンションのタイプに応じて、エクステンションのコードを記述します。
- Custom Connector: ベース Camel コンポーネント、コネクターアイコン、グローバルコネクタープロパティー、およびコネクターアクションを定義します。
- Custom Step: ルートの追加、アクションの定義、および依存関係の指定を行います。
-
.jar
ファイルをビルドします。 -
.jar
ファイルを Fuse Online ユーザーに提供します。
Fuse Online ユーザーは .jar
ファイルを Fuse Online にアップロードし、カスタムコネクターまたはカスタムステップを使用できるようにします。Fuse Online とインテグレーションの作成方法は、Fuse Online でのアプリケーションの統合 を参照してください。