6.2. Debezium Oracle コネクターのデータ変更イベントの説明
Oracle コネクターが出力する全データ変更イベントにはキーと値があります。キーと値の構造は、変更イベントの発生元となるテーブルによって異なります。Debezium のトピック名を構築する方法は、トピック名を参照してください。
Debezium Db2 コネクターは、すべての Kafka Connect スキーマ名 が Avro スキーマ名の形式 に準拠するようにします。つまり、論理サーバー名はアルファベット文字またはアンダースコア ([a-z,A-Z,_]) で始まり、論理サーバー名の残りの文字と、スキーマおよびテーブル名の残りの文字は英数字またはアンダースコア ([a-z,A-Z,0-9,\_]) で始まる必要があります。コネクターは無効な文字をアンダースコアに自動的に置き換えます。
複数の論理サーバー名、スキーマ名、またはテーブル名の中で区別ができる文字のみが無効な場合に、アンダースコアに置き換えられると、命名で予期しない競合が発生する可能性があります。
Debezium および Kafka Connect は、イベントメッセージの継続的なストリーム を中心として設計されています。ただし、これらのイベントの構造は時間の経過とともに変化する可能性があり、トピックコンシューマーによる処理が困難になることがあります。変更可能なイベント構造の処理を容易にするため、Kafka Connect の各イベントは自己完結型となっています。すべてのメッセージキーと値には、スキーマ と ペイロード の 2 つの部分で設定されます。スキーマはペイロードの構造を記述しますが、ペイロードには実際のデータが含まれます。
SYS
、SYSTEM
ユーザーアカウントが加える変更は、コネクターではキャプチャーされません。
データ変更イベントの詳細は、以下を参照してください。
6.2.1. Debezium Oracle コネクター変更イベントのキー
変更されたテーブルごとに変更イベントキーは、イベントの作成時にテーブルのプライマリーキー (または一意のキー制約) の各コラムにフィールドが存在するように設定されます。
たとえば、inventory
データベーススキーマに定義されている customers
テーブルには、以下の変更イベントキーが含まれる場合があります。
CREATE TABLE customers ( id NUMBER(9) GENERATED BY DEFAULT ON NULL AS IDENTITY (START WITH 1001) NOT NULL PRIMARY KEY, first_name VARCHAR2(255) NOT NULL, last_name VARCHAR2(255) NOT NULL, email VARCHAR2(255) NOT NULL UNIQUE );
<database.server.name>
.transaction
設定プロパティーの値が server1
に設定されている場合は、データベースの customers
テーブルで発生するすべての変更イベントの JSON 表現には以下のキー構造が使用されます。
{ "schema": { "type": "struct", "fields": [ { "type": "int32", "optional": false, "field": "ID" } ], "optional": false, "name": "server1.INVENTORY.CUSTOMERS.Key" }, "payload": { "ID": 1004 } }
キーのスキーマ
部分には、キーの部分の内容を記述する Kafka Connect スキーマが含まれます。上記の例では、payload
値はオプションではなく、構造は server1.DEBEZIUM.CUSTOMERS.Key
という名前のスキーマで定義され、タイプ int32
の id
という名前の必須フィールドが 1 つあります。キーの payload
フィールドの値から、id
フィールドが 1 つでその値が 1004
の構造 (JSON では単なるオブジェクト) であることが分かります。
つまり、このキーは、id
プライマリーキーの列にある値が 1004
の、inventory.customers
テーブルの行 (名前が server1
のコネクターからの出力) を記述していると解釈できます。