1.3. DNS サービスコンポーネント
Red Hat OpenStack Services on OpenShift (RHOSO) DNS サービス (designate) は、RHOSO コントロールプレーン上の Pod で実行されるいくつかの異なるサービスで構成されています。
- Designate API (
designate-apiPod) - ユーザーおよび RHOSO Networking サービス (neutron) が designate と対話するための OpenStack 標準 REST API を提供します。API は、リクエストをリモートプロシージャコール (RPC) 経由で Central サービスに送信することで処理します。
- Producer (
designate-producerPod) -
designate が実行する定期的なタスクをオーケストレーションします。これらのタスクは、Ceilometer 用の
dns.zone.existsの発行、データベースから削除されたゾーンのパージ、セカンダリーゾーンのリフレッシュ間隔でのポーリング、遅延したNOTIFYの生成、エラー状態のゾーンの定期的な復旧の起動などの長時間稼働かつ大規模なジョブになり得るものです。 - Central (
designate-centralPod) - ゾーンおよびレコードセットの作成、更新、および削除のオーケストレーションを行います。Central サービスは、Designate API サービスによって送信された RPC 要求を受信し、永続ストレージを調整しながら必要なビジネスロジックをデータに適用します。
- Worker (
designate-workerPod) - 指定する DNS サーバーのドライバーにインターフェイスを提供します。ワーカーサービスは指定されたデータベースからサーバー設定を読み取り、Producer によって要求される定期タスクも管理します。
- Mini DNS (
designate-mdnsPod) - ネームサーバーからの Zone Authoritative Transfer (AXFR) 要求を管理します。Mini DNS サービスは、指定インフラストラクチャーの外部でホストされている DNS ゾーンに関する DNS 情報も取得します。
図1.3 DNS サービスアーキテクチャー
RHOSO では、デフォルトで、DNS コンポーネントは BIND 9 および Unbound です。
- BIND 9 (
bindPod) - DNS サービスに DNS サーバーを提供します。BIND は、DNS ソフトウェアのオープンソーススイートで、特に権威ネームサーバーとして機能します。
- Unbound (
unboundPod) - DNS 再帰リゾルバーのロールを果たします。DNS 再帰リゾルバーは、DNS 要求を IP アドレスに変換するために必要なクエリーを開始してシーケンスします。Unbound は、DNS サービスが再帰リゾルバーとして使用するオープンソースプログラムです。
DNS サービスは、oslo 互換データベースを使用してデータを格納し、oslo メッセージングを使用してサービス間の通信を容易にします。DNS サービスの複数のインスタンスは、高可用性のデプロイメントを容易にするために、多くの場合はロードバランサーの後ろにある API プロセスと連携して実行できます。