3.3. ネットワークリソース


Satellite には、ホストの作成に必要なネットワークリソースが含まれます。次のネットワーキングリソースが含まれています。

ドメイン
Satellite で管理するホストはすべてドメインに割り当てる必要があります。ドメインを使用して、Satellite は A、AAAA および PTR レコードを管理します。Satellite で DNS サーバーを管理しない場合でも、ドメイン 1 つ以上を作成して、関連付ける必要があります。ドメインは、Satellite がホストする命名規則に含めます。たとえば、example.com ドメインで名前が test123 のホストは、test123.example.com という完全修飾ドメイン名になります。
Subnet

Satellite が管理するホストはすべてサブネットに割り当てる必要があります。サブネットを使用することで、Satellite は IPv4 予約を管理できます。予約機能が統合されていない場合でも、最低でもサブネット 1 つを作成して関連付ける必要があります。Satellite でサブネットを管理すると、Satellite の外にあるサブネットの DHCP レコードを作成できません。Satellite では、IP Address Management (IPAM) を使用して、以下のオプションのいずれかで IP アドレスを管理できます。

  • DHCP: DHCP Capsule は、範囲の最初のアドレスから開始し、予約されているアドレスをすべて飛ばして、次に利用可能な IP アドレスを検索することで、IP アドレスの割り当てを管理します。Capsule は IP アドレスを割り当てる前に、ICMP と TCP に Ping を送信して、IP アドレスが使用中かどうかを確認します。ホストの電源がオフの場合または、ファイアウォールの設定で接続が無効な場合には、Satellite は IP アドレスが利用可能であると誤って判断します。このチェックは、電源がオフになっているホストでは機能しないので、DHCP オプションは Satellite が制御し、外部で作成されたホストが含まれていないサブネットでのみ利用できます。

    Capsule DHCP モジュールでは、提供された IP アドレスを短期間保持し、同時アクセス時の競合を回避するので、IP 範囲の IP アドレスによっては、一時的に未使用のままとなる場合があります。

  • 内部 DB: Satellite は、Satellite データベースからの IP アドレスを順番にすべて除外し、サブネットの範囲から次に利用可能な IP アドレスを検索します。主要なデータソースは、データベースで、DHCP 予約ではありません。複数のホストが並行して作成される場合には、この IPAM は安全ではないので、このような場合には、代わりに DHCP または Random DB IPAM を使用してください。
  • Random DB: Satellite は、Satellite データベースから無作為に全 IP アドレスを除外し、サブネットの範囲から次に利用可能な IP アドレスを検索します。主要なデータソースは、データベースで、DHCP 予約ではありません。この IPAM は、IP アドレスは無作為な順に返されるので、同時にホストを作成する場合にも安全に使用でき、競合の可能性を最小限に抑えることができます。
  • EUI-64: 48 ビットの MAC アドレスを使用して、RFC2373 に準拠した Extended Unique Identifier (EUI) 64 ビット IPv6 アドレスの生成を取得します。
  • 外部 IPAM: Capsule の機能を使用して外部システムに IPAM を委譲します。現在、Satellite に外部の IPAM 実装は同梱されていませんが、いくつかのプラグインが開発中です。
  • None: 各ホストの IP アドレスは手動で入力する必要があります。

    オプション DHCP、内部 DB、およびランダム DB は、外部で作成されたレコードとのサブネットで DHCP の競合を引き起こす可能性があります。これらのサブネットは、Satellite でのみ管理する必要があります。

    サブネットの追加に関する詳細は、「Satellite Server へのサブネットの追加」 を参照してください。

DHCP の範囲
Satellite Server では、検出されたシステムおよびプロビジョニングシステムの両方に同じ DHCP 範囲を定義することはできますが、各サービスに同じサブネット内の別の範囲を使用することを推奨します。

3.3.1. 管理対象 DHCPv4 のオプション

Satellite が DHCP サービスを管理し、DHCP 設定を更新できる場合、Satellite は next-server および filename の DHCP オプションを設定します。

next-server

next-server オプションでは、起動する TFTP サーバーの IP アドレスを提供します。このオプションはデフォルトでは設定されておらず、TFTP Capsule ごとに設定する必要があります。--foreman-proxy-tftp-servername 引数を指定した satellite-installer コマンドを使用して、/etc/foreman-proxy/settings.d/tftp.yml ファイルで TFTP サーバーを設定できます。

# satellite-installer --foreman-proxy-tftp-servername 1.2.3.4
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各 TFTP Capsule は API を通じてこの設定を報告し、Satellite が DHCP レコードの作成時に設定情報を取得できるようになります。

PXE ローダーが none に設定されている場合には、Satellite は DHCP レコードに next-server オプションを追加しません。

next-server オプションが未定義のままの場合、Satellite は Capsule API を呼び出して、satellite-installer 実行の --foreman-proxy-tftp-servername 引数で指定されたサーバー名を取得します。Capsule API の呼び出しでサーバー名が返されなかった場合、Satellite は Capsule のホスト名を使用します。

filename

filename オプションには、プロビジョニング時に、ダウンロードして実行するファイルへの完全パスが含まれます。ホストまたはホストグループに選択した PXE ローダーは、使用する filename オプションを定義します。PXE ローダーが none に設定されている場合には Satellite は DHCP レコードに filename オプションを追加しません。PXE ローダーオプションによっては、filename が以下のように変更されます。

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PXE ローダーオプションファイル名のエントリー注記

PXELinux BIOS

pxelinux.0

 

PXELinux UEFI

pxelinux.efi

 

iPXE Chain BIOS

undionly.kpxe

 

PXEGrub2 UEFI

grub2/grubx64.efi

x64 はアーキテクチャーにより異なる場合があります

iPXE UEFI HTTP

http://capsule.example.com:8000/httpboot/ipxe-x64.efi

httpboot 機能が必要で、完全な URL として filename をレンダリングします。ここでは capsule.example.com は、Satellite にある Capsule の既知のホスト名に置き換えます。

Grub2 UEFI HTTP

http://capsule.example.com:8000/httpboot/grub2/grubx64.efi

httpboot 機能が必要で、完全な URL として filename をレンダリングします。ここでは capsule.example.com は、Satellite にある Capsule の既知のホスト名に置き換えます。

3.3.2. 管理対象外 DHCPv6 のオプション

IPv6 のみのネットワークで TFTP 経由でホストをプロビジョニングするには、DHCP サーバーが bootfile-url DHCP オプションで応答するように設定します。Satellite は DHCPv6 サービスを管理できないため、DHCP サーバーを手動で設定する必要があります。

bootfile-url

このオプションの URL 値は、pxelinux.0 などの第 1 段階のブートローダーである TFTP Capsule 上のファイルを指す必要があります。設定例:

   "option-data": [
      {
         "name": "bootfile-url",
         "data": "tftp://2001:db8:1::1/pxelinux.0"
      }
   ],
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