92.2. コネクタープラグインの設定
コネクタープラグインは、特定タイプの外部システムへの接続に必要な実装を定義するファイルのセットです。コンテナーイメージに必要なコネクタープラグインは、KafkaConnect
カスタムリソースの .spec.build.plugins
プロパティーを使用して設定する必要があります。各コネクタープラグインには、Kafka Connect デプロイメント内で一意となる名前が必要です。さらに、プラグインアーティファクトもリストする必要があります。これらのアーティファクトは、Streams for Apache Kafka によってダウンロードされ、新しいコンテナーイメージに追加され、Kafka Connect デプロイメントで使用されます。コネクタープラグインアーティファクトには、シリアライザーやデシリアライザーなどの追加のコンポーネントを含めることもできます。各コネクタープラグインは、異なるコネクターとそれらの依存関係が適切に サンドボックス化 されるように、個別のディレクトリーにダウンロードされます。各プラグインは、1 つ以上の artifact
で設定する必要があります。
2 つのコネクタープラグインを持つ plugins
の設定例
- 1
- (必須) コネクタープラグインおよびそれらのアーティファクトのリスト。
Streams for Apache Kafka は、次のタイプのアーティファクトをサポートしています。
- 直接ダウンロードして使用する JAR ファイル
- ダウンロードおよび解凍された TGZ アーカイブ
- ダウンロードおよび解凍された ZIP アーカイブ
- Maven コーディネートを使用する Maven アーティファクト
- 直接ダウンロードおよび使用されるその他のアーティファクト
Streams for Apache Kafka は、ダウンロードしたアーティファクトのセキュリティースキャンを実行しません。セキュリティー上の理由から、最初にアーティファクトを手動で検証し、チェックサムの検証を設定して、自動ビルドと Kafka Connect デプロイメントで同じアーティファクトが使用されるようにする必要があります。
JAR アーティファクトの使用
JAR アーティファクトは、コンテナーイメージにダウンロードされ、追加された JAR ファイルを表します。JAR アーティファクトを使用するには、type
プロパティーを jar
に設定し、url
プロパティーを使用してダウンロードする場所を指定します。
さらに、アーティファクトの SHA-512 チェックサムを指定することもできます。指定すると、Streams for Apache Kafka が新しいコンテナーイメージのビルド中にアーティファクトのチェックサムを検証します。
JAR アーティファクトの例
TGZ アーティファクトの使用
TGZ アーティファクトは、Gzip 圧縮を使用して圧縮された TAR アーカイブをダウンロードするために使用されます。TGZ アーティファクトには、複数の異なるファイルで構成されている場合でも、Kafka Connect コネクター全体を含めることができます。TGZ アーティファクトは、新しいコンテナーイメージのビルド時に Streams for Apache Kafka によって自動的にダウンロードおよび展開されます。TGZ アーティファクトを使用するには、type
プロパティーを tgz
に設定し、url
プロパティーを使用してダウンロードする場所を指定します。
さらに、アーティファクトの SHA-512 チェックサムを指定することもできます。指定すると、Streams for Apache Kafka がアーティファクトを展開して新しいコンテナーイメージをビルドする前に、チェックサムを検証します。
TGZ アーティファクトの例
ZIP アーティファクトの使用
ZIP アーティファクトは ZIP 圧縮アーカイブのダウンロードに使用されます。前のセクションで説明した TGZ アーティファクトと同じ方法で ZIP アーティファクトを使用します。唯一の違いは、type: tgz
ではなく type: zip
を指定することです。
Maven アーティファクトの使用
Maven
アーティファクトは、コネクタープラグインアーティファクトを Maven コーディネートとして指定するために使用されます。Maven コーディネートは、プラグインアーティファクトおよび依存関係を特定し、Maven リポジトリーから検索および取得できるようにします。
コネクタービルドプロセスがアーティファクトをコンテナーイメージに追加するには、Maven リポジトリーへのアクセス権が必要です。
Maven アーティファクトの例
other
アーティファクトの使用
other
アーティファクトは、コンテナーイメージにダウンロードおよび追加されたファイルの種類を表します。結果となるコンテナーイメージのアーティファクトに特定の名前を使用する場合は、fileName
フィールドを使用します。ファイル名が指定されていない場合、URL ハッシュを基にファイルの名前が付けられます。
さらに、アーティファクトの SHA-512 チェックサムを指定することもできます。指定すると、Streams for Apache Kafka が新しいコンテナーイメージのビルド中にアーティファクトのチェックサムを検証します。
other
アーティファクトの例