4.4. ネットワークの推奨事項
- 特に実稼働ホストでは、ネットワークインターフェイスをボンディングします。ボンディングにより、サービスの全体的な可用性と、ネットワークの帯域幅が向上します。Administration Guideの Network Bonding を参照してください。
- DNS および DHCP レコードで設定された安定したネットワークインフラストラクチャー。
- ボンディングを他のネットワークトラフィックと共有する場合には、ストレージおよび他のネットワークトラフィック用に適切な Quality of Service (QoS) が必要です。
- 最適なパフォーマンスと簡素化されたトラブルシューティングを行うには、VLAN を使用して異なるトラフィック種別を分離し、10 GbE ネットワークまたは 40 GbE ネットワークを最大限活用します。
基礎となるスイッチがジャンボフレームをサポートする場合は、基礎となるスイッチが対応する最大サイズ (例:
9000
) に MTU を設定します。この設定により、ほとんどのアプリケーションに対して、帯域幅が高くなり、CPU 使用率が削減され、最適なスループットが得られます。デフォルトの MTU は、基礎となるスイッチでサポートされる最小サイズで決定されます。LLDP が有効化されている場合には、Setup Host Networks ウィンドウの NIC のツールチップで各ホストのピアが対応する MTU が表示されます。重要ネットワークの MTU 設定を変更する場合は、この変更をネットワーク上で実行中の仮想マシンに伝播する必要があります。それには、MTU 設定を適用する必要があるすべての仮想マシンの vNIC をホットアンプラグ/再プラグするか、仮想マシンを再起動します。そうしないと、仮想マシンが別のホストに移行すると、これらのインターフェイスが失敗します。詳細は、After network MTU change, some VMs and bridges have the old MTU and seeing packet drops と BZ#1766414 を参照してください。
- 1 GbE ネットワークは、管理トラフィックにのみ使用してください。仮想マシンおよびイーサネットベースのストレージには、10 GbE または 40 GbE を使用します。
- ストレージ用に追加の物理インターフェイスをホストに追加する場合は、仮想マシンネットワーク をクリアし、VLAN が物理インターフェイスに直接割り当てられるようにします。
ホストネットワーク設定の推奨プラクティス
クラスター内のホストのネットワーク設定を変更するには、必ず RHV Manager を使用します。使用しない場合は、サポート対象外の設定が作成される可能性があります。詳細は、Network Manager のステートフル設定 (nmstate) を参照してください。
お使いのネットワーク環境が複雑な場合には、ホストを Red Hat Virtualization Manager に追加する前に、ホストネットワークを手動で設定しなければならない場合があります。
以下に示すホストネットワーク設定のプラクティスを検討してください。
-
Cockpit を使用してネットワークを設定。
nmtui
またはnmcli
を使用することも可能。 - セルフホストエンジンのデプロイメントまたは Manager へのホスト追加にネットワークが必要ない場合には、ホストを Manager に追加した後に、管理ポータルでネットワークを設定します。データセンターまたはクラスターでの新しい論理ネットワークの作成 を参照。
以下の命名規則を使用する。
-
VLAN デバイス:
VLAN_NAME_TYPE_RAW_PLUS_VID_NO_PAD
-
VLAN インターフェイス:
physical_device.VLAN_ID
(例:eth0.23
,eth1.128
,enp3s0.50
) -
ボンディングインターフェイス:
bondnumber
(例:bond0
,bond1
) -
ボンディングインテリアの VLAN:
bondnumber.VLAN_ID
(例:bond0.50
,bond1.128
)
-
VLAN デバイス:
- ネットワークボンディング を使用。Red Hat Virtualization ではネットワークチーミングはサポートされておらず、セルフホストエンジンのデプロイメントにホストが使用されたりホストが Manager に追加されたりすると、エラーが発生する原因となります。
推奨されるボンディングモードを使用。
-
仮想マシンが
ovirtmgmt
ネットワークを使用しない場合には、ネットワークではサポートされるいずれかのボンディングモードが使用される。 -
仮想マシンが
ovirtmgmt
ネットワークを使用する場合には、仮想マシンのゲストが接続するブリッジで使用される場合にどのボンディングモードが有効ですか? を参照。 -
Red Hat Virtualization のデフォルトのボンディングモードは
(Mode 4) Dynamic Link Aggregation
です。お使いのスイッチがリンクアグリゲーション制御プロトコル (LACP) に対応していない場合には、(Mode 1) Active-Backup
を使用してください。詳細は、ボンディングモード を参照してください。
-
仮想マシンが
以下の例に示すように、物理 NIC 上に VLAN を設定します (以下の例では
nmcli
を使用していますが、任意のツールを使用できます)。# nmcli connection add type vlan con-name vlan50 ifname eth0.50 dev eth0 id 50 # nmcli con mod vlan50 +ipv4.dns 8.8.8.8 +ipv4.addresses 123.123.0.1/24 +ipv4.gateway 123.123.0.254
以下の例に示すように、ボンディング上に VLAN を設定すします (以下の例では
nmcli
を使用していますが、任意のツールを使用することができます)。# nmcli connection add type bond con-name bond0 ifname bond0 bond.options "mode=active-backup,miimon=100" ipv4.method disabled ipv6.method ignore # nmcli connection add type ethernet con-name eth0 ifname eth0 master bond0 slave-type bond # nmcli connection add type ethernet con-name eth1 ifname eth1 master bond0 slave-type bond # nmcli connection add type vlan con-name vlan50 ifname bond0.50 dev bond0 id 50 # nmcli con mod vlan50 +ipv4.dns 8.8.8.8 +ipv4.addresses 123.123.0.1/24 +ipv4.gateway 123.123.0.254
-
firewalld
は無効にしないでください。 - ホストを Manager に追加した後に、管理ポータルでファイアウォールルールをカスタマイズします。ホストファイアウォールルールの設定 を参照してください。