第1章 利用可能なストレージオプションの概要
Red Hat Enterprise Linux では、複数のローカル、リモート、およびクラスターベースのストレージオプションを利用できます。
ローカルストレージは、ストレージデバイスがシステムにインストールされているか、システムに直接接続されていることを意味します。
リモートストレージでは、LAN、インターネット、またはファイバーチャネルネットワークを介してデバイスにアクセスします。以下の Red Hat Enterprise Linux ストレージダイアグラムの概要では、さまざまなストレージオプションを説明します。
図1.1 Red Hat Enterprise Linux ストレージダイアグラム (概要)
1.1. ローカルストレージの概要 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat Enterprise Linux 10 は、ローカルストレージオプションを複数提供します。
- 基本的なディスク管理:
parted
とfdisk
を使用して、ディスクパーティションを作成、変更、削除、および表示できます。パーティショニングレイアウトの標準は以下のようになります。- GUID パーティションテーブル (GPT)
- Globally Unique Identifier (GUID) を使用し、一意のディスクおよびパーティション GUID を提供します。
- マスターブートレコード (MBR)
- BIOS ベースのコンピューターで使用されます。プライマリーパーティション、拡張パーティション、および論理パーティションを作成できます。
- ストレージ使用オプション
- NVDIMM (Non-Volatile Dual In-line Memory Modules) の管理
- メモリーとストレージの組み合わせです。システムに接続した NVDIMM デバイスで、さまざまな種類のストレージを有効にして管理できます。
- ブロックストレージ管理
- 各ブロックに固有の識別子を持つブロックの形式でデータを保存します。
- ファイルストレージ
- データは、ローカルシステムのファイルレベルに保存されます。これらのデータには、XFS (デフォルト) または ext4 を使用してローカルでアクセスすることも、NFS および SMB を使用してネットワーク経由でアクセスすることもできます。
- 論理ボリューム
- 論理ボリュームマネージャー (LVM)
- 物理デバイスから論理デバイスを作成します。論理ボリューム (LV) は、物理ボリューム (PV) とボリュームグループ (VG) の組み合わせです。
- VDO (Virtual Data Optimizer)
重複排除、圧縮、およびシンプロビジョニングを使用して、データの削減に使用されます。VDO の下で論理ボリュームを使用すると、次のことができます。
- VDO ボリュームの拡張
- 複数のデバイスにまたがる VDO ボリューム
- ローカルファイルシステム
- XFS
- デフォルトの RHEL ファイルシステム。
- Ext4
- レガシーファイルシステム。
- Stratis
- Stratis は、高度なストレージ機能に対応する、ユーザーとカーネルのハイブリッドローカルストレージ管理システムです。