21.6. シリアルコンソールのトラブルシューティング
Linux カーネルは、情報をシリアルポートに出力できます。これは、ビデオデバイスまたはヘッドレスサーバーでカーネルパニックおよびハードウェアの問題のデバッグに役立ちます。このセクションのサブセクションでは、KVM ハイパーバイザーを使用したホスト物理マシンのシリアルコンソール出力の設定について説明します。
本セクションでは、完全に仮想化したゲストに対してシリアルコンソールの出力を有効にする方法を説明します。
virsh console コマンドで、完全に仮想化されたゲストシリアルコンソール出力を表示できます。
完全に仮想化されたゲストのシリアルコンソールにはいくつかの制限があります。制限事項は次のとおりです。
- 出力データは削除またはスクラブルされます。
シリアルポートは、Linux では
ttyS0
、Windows では COM1
と呼ばれます。
仮想オペレーティングシステムを設定して、情報を仮想シリアルポートに出力する必要があります。
完全に仮想化された Linux ゲストからドメインにカーネル情報を出力するには、
/boot/grub/grub.conf
ファイルを変更します。kernel
の行に console=tty0 console=ttyS0,115200
を追加します。
title Red Hat Enterprise Linux Server (2.6.32-36.x86-64)
root (hd0,0)
kernel /vmlinuz-2.6.32-36.x86-64 ro root=/dev/volgroup00/logvol00 \
console=tty0 console=ttyS0,115200
initrd /initrd-2.6.32-36.x86-64.img
ゲストを再起動します。
ホストで、以下のコマンドでシリアルコンソールにアクセスします。
# virsh console
virt-manager を使用して、仮想テキストコンソールを表示することもできます。ゲストコンソールウィンドウで、View メニューから Text Consoles の Serial 1 を選択します。