14.8. Red Hat サポート向けの低レイテンシーのチューニングデバッグデータの収集
サポートケースを作成する際、ご使用のクラスターについてのデバッグ情報を Red Hat サポートに提供していただくと Red Hat のサポートに役立ちます。
must-gather
ツールを使用すると、ノードのチューニング、NUMA トポロジー、および低レイテンシーの設定に関する問題のデバッグに必要な OpenShift Container Platform クラスターについての診断情報を収集できます。
迅速なサポートを得るには、OpenShift Container Platform と低レイテンシーチューニングの両方の診断情報を提供してください。
14.8.1. must-gather ツールについて
oc adm must-gather
CLI コマンドは、以下のような問題のデバッグに必要となる可能性のあるクラスターからの情報を収集します。
- リソース定義
- 監査ログ
- サービスログ
--image
引数を指定してコマンドを実行する際にイメージを指定できます。イメージを指定する際、ツールはその機能または製品に関連するデータを収集します。oc adm must-gather
を実行すると、新しい Pod がクラスターに作成されます。データは Pod で収集され、must-gather.local
で始まる新規ディレクトリーに保存されます。このディレクトリーは、現行の作業ディレクトリーに作成されます。
14.8.2. 低レイテンシーチューニングデータの収集について
oc adm must-gather
CLI コマンドを使用してクラスターについての情報を収集できます。これには、以下を始めとする低レイテンシーチューニングに関連する機能およびオブジェクトが含まれます。
- Performance Addon Operator namespace および子オブジェクト
-
MachineConfigPool
および関連付けられたMachineConfig
オブジェクト - Node Tuning Operator および関連付けられた Tuned オブジェクト
- Linux カーネルコマンドラインオプション
- CPU および NUMA トポロジー
- 基本的な PCI デバイス情報と NUMA 局所性
must-gather
を使用して Performance Addon Operator のデバッグ情報を収集するには、Performance Addon Operator のmust-gather
イメージを指定する必要があります。
--image=registry.redhat.io/openshift4/performance-addon-operator-must-gather-rhel8:v4.10.
14.8.3. 特定の機能に関するデータ収集
oc adm must-gather
CLI コマンドを --image
または --image-stream
引数と共に使用して、特定に機能についてのデバッグ情報を収集できます。must-gather
ツールは複数のイメージをサポートするため、単一のコマンドを実行して複数の機能についてのデータを収集できます。
特定の機能データに加えてデフォルトの must-gather
データを収集するには、--image-stream=openshift/must-gather
引数を追加します。
前提条件
-
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。 - OpenShift Container Platform CLI (oc) がインストールされている。
手順
-
must-gather
データを保存するディレクトリーに移動します。 oc adm must-gather
コマンドを 1 つまたは複数の--image
または--image-stream
引数と共に実行します。たとえば、以下のコマンドは、デフォルトのクラスターデータと Performance Addon Operator に固有の情報の両方を収集します。$ oc adm must-gather \ --image-stream=openshift/must-gather \ 1 --image=registry.redhat.io/openshift4/performance-addon-operator-must-gather-rhel8:v4.10 2
作業ディレクトリーに作成された
must-gather
ディレクトリーから圧縮ファイルを作成します。たとえば、Linux オペレーティングシステムを使用するコンピューターで以下のコマンドを実行します。$ tar cvaf must-gather.tar.gz must-gather.local.5421342344627712289/ 1
- 1
must-gather-local.5421342344627712289/
を実際のディレクトリー名に置き換えます。
- 圧縮ファイルを Red Hat カスタマーポータル で作成したサポートケースに添付します。
関連情報
- MachineConfig および KubeletConfig についての詳細は、ノードの管理 を参照してください。
- Node Tuning Operator についての詳細は、ノードチューニング Operator について を参照してください。
- PerformanceProfile についての詳細は、Huge Page の設定 を参照してください。
- コンテナーからの Huge Page の消費に関する詳細は、Huge Page がアプリケーションによって消費される仕組み を参照してください。