第3章 クラスタースケーリングに関する推奨プラクティス
本セクションのガイダンスは、クラウドプロバイダーの統合によるインストールにのみ関連します。
これらのガイドラインは、Open Virtual Network (OVN) ではなく、ソフトウェア定義ネットワーク (SDN) を使用する OpenShift Container Platform に該当します。
以下のベストプラクティスを適用して、OpenShift Container Platform クラスター内のワーカーマシンの数をスケーリングします。ワーカーのマシンセットで定義されるレプリカ数を増やしたり、減らしたりしてワーカーマシンをスケーリングします。
3.1. クラスターのスケーリングに関する推奨プラクティス
クラスターをノード数のより高い値にスケールアップする場合:
- 高可用性を確保するために、ノードを利用可能なすべてのゾーンに分散します。
- 1 度に 25 未満のマシンごとに 50 マシンまでスケールアップします。
- 定期的なプロバイダーの容量関連の制約を軽減するために、同様のサイズの別のインスタンスタイプを使用して、利用可能なゾーンごとに新規のマシンセットを作成することを検討してください。たとえば、AWS で、m5.large および m5d.large を使用します。
クラウドプロバイダーは API サービスのクォータを実装する可能性があります。そのため、クラスターは段階的にスケーリングします。
マシンセットのレプリカが 1 度に高い値に設定される場合に、コントローラーはマシンを作成できなくなる可能性があります。OpenShift Container Platform が上部にデプロイされているクラウドプラットフォームが処理できる要求の数はプロセスに影響を与えます。コントローラーは、該当するステータスのマシンの作成、確認、および更新を試行する間に、追加のクエリーを開始します。OpenShift Container Platform がデプロイされるクラウドプラットフォームには API 要求の制限があり、過剰なクエリーが生じると、クラウドプラットフォームの制限によりマシンの作成が失敗する場合があります。
大規模なノード数にスケーリングする際にマシンヘルスチェックを有効にします。障害が発生する場合、ヘルスチェックは状態を監視し、正常でないマシンを自動的に修復します。
大規模で高密度のクラスターをノード数を減らしてスケールダウンする場合には、長い時間がかかる可能性があります。このプロセスで、終了するノードで実行されているオブジェクトのドレイン (解放) またはエビクトが並行して実行されるためです。また、エビクトするオブジェクトが多過ぎる場合に、クライアントはリクエストのスロットリングを開始する可能性があります。デフォルトのクライアント QPS およびバーストレートは、現時点で 5
と 10
にそれぞれ設定されています。これらは OpenShift Container Platform で変更することはできません。