5.9. FeatureGate の使用によるテクノロジープレビュー機能の有効化
FeatureGate
カスタムリソース (CR) を編集して、クラスターのすべてのノードに対して現在のテクノロジープレビュー機能のサブセットをオンにすることができます。
5.9.1. 機能ゲートについて
FeatureGate
カスタムリソース (CR) を使用して、クラスター内の特定の機能セットを有効にすることができます。機能セットは、デフォルトで有効にされない OpenShift Container Platform 機能のコレクションです。
FeatureGate
CR を使用して、以下の機能セットをアクティブにすることができます。
TechPreviewNoUpgrade
.この機能セットは、現在のテクノロジープレビュー機能のサブセットです。この機能セットにより、実稼働クラスターではこれらのテクノロジープレビュー機能を無効にし、テストクラスターで機能を有効にして十分にテストを行うことができます。この機能セットを有効にすると元に戻すことができなくなり、マイナーバージョン更新ができなくなります。この機能セットは、実稼働クラスターでは推奨されません。警告クラスターで
TechPreviewNoUpgrade
機能セットを有効にすると、元に戻すことができず、マイナーバージョンの更新が妨げられます。本番クラスターでは、この機能セットを有効にしないでください。この機能セットにより、以下のテクノロジープレビュー機能が有効になります。
- Microsoft Azure File CSI Driver Operator:Microsoft Azure File Storage に Container Storage Interface (CSI) ドライバーを使用して、永続ボリューム (PV) のプロビジョニングを有効にします。
CSI の自動移行:サポートされているインツリーのボリュームプラグインを等価な Container Storage Interface (CSI) ドライバーに自動的に移行できます。サポート対象:
- Amazon Web Services (AWS) Elastic Block Storage (EBS)
- OpenStack Cinder
- Azure Disk
- Azure File
- Google Cloud Platform Persistent Disk (CSI)
- VMware vSphere
Cluster Cloud Controller Manager Operator:インツリーのクラウドコントローラーではなく、Cluster Cloud Controller Manager Operator を有効にします。テクノロジープレビューとして利用可能な対象は以下のとおりです。
- Alibaba Cloud
- Amazon Web Services (AWS)
- Google Cloud Platform (GCP)
- IBM Cloud
- Microsoft Azure
- Red Hat OpenStack Platform (RHOSP)
- VMware vSphere
- 共有リソース CSI ドライバー:
- OpenShift Container Platform ビルドシステムに対する CSI ボリュームのサポート
- ノード上のスワップメモリー
5.9.2. Web コンソールで機能セットの有効化
FeatureGate
カスタムリソース (CR) を編集して、OpenShift Container Platform Web コンソールを使用してクラスター内のすべてのノードの機能セットを有効にすることができます。
手順
機能セットを有効にするには、以下を実行します。
-
OpenShift Container Platform Web コンソールで、Administration
Custom Resource Definitions ページに切り替えます。 - Custom Resource Definitions ページで、FeatureGate をクリックします。
- Custom Resource Definition Details ページで、 Instances タブをクリックします。
- cluster 機能ゲートをクリックしてから、YAML タブをクリックします。
cluster インスタンスを編集して特定の機能セットを追加します。
警告クラスターで
TechPreviewNoUpgrade
機能セットを有効にすると、元に戻すことができず、マイナーバージョンの更新が妨げられます。本番クラスターでは、この機能セットを有効にしないでください。機能ゲートカスタムリソースのサンプル
apiVersion: config.openshift.io/v1 kind: FeatureGate metadata: name: cluster 1 # ... spec: featureSet: TechPreviewNoUpgrade 2
変更を保存すると、新規マシン設定が作成され、マシン設定プールが更新され、変更が適用されている間に各ノードのスケジューリングが無効になります。
検証
ノードが Ready 状態に戻ると、ノードの kubelet.conf
ファイルを確認して機能ゲートが有効になっていることを確認できます。
-
Web コンソールの Administrator パースペクティブで、Compute
Nodes に移動します。 - ノードを選択します。
- Node details ページで Terminal をクリックします。
ターミナルウィンドウで、root ディレクトリーを
/host
に切り替えます。sh-4.2# chroot /host
kubelet.conf
ファイルを表示します。sh-4.2# cat /etc/kubernetes/kubelet.conf
出力例
# ... featureGates: InsightsOperatorPullingSCA: true, LegacyNodeRoleBehavior: false # ...
true
として一覧表示されている機能は、クラスターで有効になっています。注記一覧表示される機能は、OpenShift Container Platform のバージョンによって異なります。
5.9.3. CLI を使用した機能セットの有効化
FeatureGate
カスタムリソース (CR) を編集し、OpenShift CLI (oc
) を使用してクラスター内のすべてのノードの機能セットを有効にすることができます。
前提条件
-
OpenShift CLI (
oc
) がインストールされている。
手順
機能セットを有効にするには、以下を実行します。
cluster
という名前のFeatureGate
CR を編集します。$ oc edit featuregate cluster
警告クラスターで
TechPreviewNoUpgrade
機能セットを有効にすると、元に戻すことができず、マイナーバージョンの更新が妨げられます。本番クラスターでは、この機能セットを有効にしないでください。FeatureGate カスタムリソースのサンプル
apiVersion: config.openshift.io/v1 kind: FeatureGate metadata: name: cluster 1 # ... spec: featureSet: TechPreviewNoUpgrade 2
変更を保存すると、新規マシン設定が作成され、マシン設定プールが更新され、変更が適用されている間に各ノードのスケジューリングが無効になります。
検証
ノードが Ready 状態に戻ると、ノードの kubelet.conf
ファイルを確認して機能ゲートが有効になっていることを確認できます。
-
Web コンソールの Administrator パースペクティブで、Compute
Nodes に移動します。 - ノードを選択します。
- Node details ページで Terminal をクリックします。
ターミナルウィンドウで、root ディレクトリーを
/host
に切り替えます。sh-4.2# chroot /host
kubelet.conf
ファイルを表示します。sh-4.2# cat /etc/kubernetes/kubelet.conf
出力例
# ... featureGates: InsightsOperatorPullingSCA: true, LegacyNodeRoleBehavior: false # ...
true
として一覧表示されている機能は、クラスターで有効になっています。注記一覧表示される機能は、OpenShift Container Platform のバージョンによって異なります。