19.3. カスタマイズによる RHV へのクラスターのインストール
以下の図に示されるように、OpenShift Container Platform クラスターを Red Hat Virtualization (RHV) でカスタマイズし、インストールすることができます。
インストールプログラムは、インストーラーでプロビジョニングされるインフラストラクチャーを使用してクラスターの作成およびデプロイを自動化します。
カスタマイズされたクラスターをインストールするには、環境を準備し、以下の手順を実行します。
-
インストールプログラムを実行し、そのプロンプトに応答して、インストール設定ファイル
install-config.yaml
ファイルを作成します。 -
install-config.yaml
ファイルでパラメーターを検査し、変更します。 -
install-config.yaml
ファイルの作業用コピーを作成します。 -
install-config.yaml
ファイルのコピーを使用してインストールプログラムを実行します。
次に、インストールプログラムは OpenShift Container Platform クラスターを作成します。
カスタマイズされたクラスターをインストールする代替方法については、デフォルトのクラスターのインストール を参照してください。
このインストールプログラムは、Linux および macOS でのみ利用できます。
19.3.1. 前提条件
- OpenShift Container Platform のインストールおよび更新 プロセスについての詳細を確認している。
- Support Matrix for OpenShift Container Platform on Red Hat Virtualization (RHV) に記載のあるサポートされるバージョンの組み合わせを使用できる。
- クラスターインストール方法の選択およびそのユーザー向けの準備 を確認している。
- ファイアウォールを使用する場合は、クラスターがアクセスを必要とする サイトを許可するようにファイアウォールを設定 する必要がある。
19.3.2. OpenShift Container Platform のインターネットアクセス
OpenShift Container Platform 4.10 では、クラスターをインストールするためにインターネットアクセスが必要になります。
インターネットへのアクセスは以下を実行するために必要です。
- OpenShift Cluster Manager にアクセスし、インストールプログラムをダウンロードし、サブスクリプション管理を実行します。クラスターにインターネットアクセスがあり、Telemetry を無効にしない場合、そのサービスは有効なサブスクリプションでクラスターを自動的に使用します。
- クラスターのインストールに必要なパッケージを取得するために Quay.io にアクセスします。
- クラスターの更新を実行するために必要なパッケージを取得します。
クラスターでインターネットに直接アクセスできない場合、プロビジョニングする一部のタイプのインフラストラクチャーでネットワークが制限されたインストールを実行できます。このプロセスで、必要なコンテンツをダウンロードし、これを使用してミラーレジストリーにインストールパッケージを設定します。インストールタイプによっては、クラスターのインストール環境でインターネットアクセスが不要となる場合があります。クラスターを更新する前に、ミラーレジストリーのコンテンツを更新します。
19.3.3. RHV 環境の要件
OpenShift Container Platform バージョン 4.10 クラスターをインストールし、実行するには、RHV 環境が以下の要件を満たしている必要があります。
これらの要件を満たさないと、インストールまたはプロセスが失敗する可能性があります。さらに、これらの要件を満たしていないと、OpenShift Container Platform クラスターはインストールしてから数日または数週間後に失敗する可能性があります。
CPU、メモリー、ストレージリソースについての以下の要件は、インストールプログラムが作成する仮想マシンのデフォルト数で乗算した デフォルト 値に基づいています。これらのリソースは、RHV 環境が OpenShift Container Platform 以外の操作に使用するものに 加え、利用可能でなければなりません。
デフォルトでは、インストールプログラムは 7 つの仮想マシンをインストールプロセスで作成します。まず、ブートストラップ仮想マシンを作成し、OpenShift Container Platform クラスターの残りの部分を作成する間に一時サービスとコントロールプレーンを提供します。インストールプログラムがクラスターの作成を終了すると、ブートストラップマシンが削除され、そのリソースが解放されます。
RHV 環境の仮想マシン数を増やす場合は、リソースを適宜増やす必要があります。
要件
- RHV のバージョンは 4.4 である。
- RHV 環境に Up 状態のデータセンターが 1 つあること。
- RHV データセンターに RHV クラスターが含まれていること。
RHV クラスターに OpenShift Container Platform クラスター専用の以下のリソースがあること。
- 最小 28 vCPU: インストール時に作成される 7 仮想マシンのそれぞれに 4 vCPU。
以下を含む 112 GiB 以上の RAM。
- 一時的なコントロールプレーンを提供するブートストラップマシン用に 16 GiB 以上。
- コントロールプレーンを提供する 3 つのコントロールプレーンマシンのそれぞれに 16 GiB 以上。
- アプリケーションワークロードを実行する 3 つのコンピュートマシンのそれぞれに 16 GiB 以上。
- RHV ストレージドメインは、これらの etcd バックエンドのパフォーマンス要件 を満たす必要があります。
アフィニティーグループのサポートの場合:
ワーカーまたはコントロールプレーンごとに 1 台の物理マシン。ワーカーとコントロールプレーンは、同じ物理マシン上に置くことができます。たとえば、3 つのワーカーと 3 つのコントロールプレーンがある場合、3 台の物理マシンが必要です。4 つのワーカーと 3 つのコントロールプレーンがある場合は、4 台の物理マシンが必要です。
- 強い非アフィニティーの場合 (デフォルト): 最低 3 台の物理マシン。3 つを超えるワーカーノードの場合、ワーカーまたはコントロールプレーンごとに 1 台の物理マシン。ワーカーとコントロールプレーンは、同じ物理マシン上に置くことができます。
- カスタムアフィニティーグループの場合: リソースが、定義するアフィニティーグループルールに適していることを確認します。
- 実稼働環境では、各仮想マシンに 120 GiB 以上が必要です。そのため、ストレージドメインはデフォルトの OpenShift Container Platform クラスターに 840 GiB 以上を提供する必要があります。リソースに制約のある環境または非実稼働環境では、各仮想マシンに 32 GiB 以上を指定する必要があるため、ストレージドメインにはデフォルトの OpenShift Container Platform クラスター用に 230 GiB 以上が必要になります。
- インストールおよび更新中に Red Hat Ecosystem Catalog からイメージをダウンロードするには、RHV クラスターがインターネット接続にアクセスできる必要があります。また、サブスクリプションおよびエンタイトルメントプロセスを単純化するために Telemetry サービスにもインターネット接続が必要です。
- RHV クラスターには、RHV Manager の REST API にアクセスできる仮想ネットワークが必要です。インストーラーが作成する仮想マシンが DHCP を使用して IP アドレスを取得するため、DHCP がこのネットワークで有効にされていることを確認します。
ターゲット RHV クラスターに OpenShift Container Platform クラスターをインストールし、管理するための以下の最小限の権限を持つユーザーアカウントおよびグループ。
-
DiskOperator
-
DiskCreator
-
UserTemplateBasedVm
-
TemplateOwner
-
TemplateCreator
-
ターゲットクラスターの
ClusterAdmin
-
最小権限の原則を適用します。インストールプロセスで RHV で SuperUser
権限を持つ管理者アカウントを使用することを避けます。インストールプログラムは、ユーザーが指定する認証情報を、危険にさらされる可能性のある一時的な ovirt-config.yaml
ファイルに保存します。
19.3.4. RHV 環境の要件の確認
RHV 環境が OpenShift Container Platform クラスターをインストールし、実行するための要件を満たしていることを確認します。これらの要件を満たさないと、エラーが発生する可能性があります。
これらの要件は、インストールプログラムがコントロールプレーンおよびコンピュートマシンの作成に使用するデフォルトのリソースに基づいています。これらのリソースには、vCPU、メモリー、およびストレージが含まれます。これらのリソースを変更するか、OpenShift Container Platform マシンの数を増やす場合は、これらの要件を適宜調整します。
手順
RHV バージョンが OpenShift Container Platform バージョン 4.10 のインストールをサポートしていることを確認します。
- RHV Administration Portal の右上にある ? ヘルプアイコンをクリックし、About を選択します。
- 開かれるウィンドウで、RHV ソフトウェアのバージョン をメモします。
- RHV のバージョンが 4.4 であることを確認します。サポートされるバージョンの組み合わせについての詳細は、Support Matrix for OpenShift Container Platform on RHV を参照してください。
データセンター、クラスター、およびストレージを検査します。
-
RHV 管理ポータルで、Compute
Data Centers をクリックします。 - OpenShift Container Platform をインストールする予定のデータセンターにアクセスできることを確認します。
- そのデータセンターの名前をクリックします。
- データセンターの詳細の Storage タブで、OpenShift Container Platform をインストールする予定のストレージドメインが Active であることを確認します。
- 後で使用できるように ドメイン名 を記録します。
- 空き領域 に 230 GiB 以上あることを確認します。
- ストレージドメインが これらの etcd バックエンドのパフォーマンス要件 を満たしていることを確認します。これは、fio パフォーマンスベンチマークツールを使用して測定できます。
- データセンターの詳細で、Clusters タブをクリックします。
- OpenShift Container Platform をインストールする予定の RHV クラスターを見つけます。後で使用できるようにクラスター名を記録します。
-
RHV 管理ポータルで、Compute
RHV ホストリソースを確認します。
- RHV 管理ポータルで、Compute > Clusters をクリックします。
- OpenShift Container Platform をインストールする予定のクラスターをクリックします。
- クラスターの詳細で、Hosts タブをクリックします。
- ホストを検査し、それらに OpenShift Container Platform クラスター 専用 として利用可能な 論理 CPU コア の合計が 28 つ以上であることを確認します。
- 後で使用できるように、利用可能な 論理 CPU コア の数を記録します。
- これらの CPU コアが分散され、インストール時に作成された 7 つの仮想マシンのそれぞれに 4 つのコアを持たせることができることを確認します。
ホストには、以下の OpenShift Container Platform マシンのそれぞれの要件を満たすように 新規仮想マシンをスケジュールするための最大空きメモリー として 112 GiB があることを確認します。
- ブートストラップマシンに 16 GiB が必要です。
- 3 つのコントロールプレーンマシンのそれぞれに 16 GiB が必要です。
- 3 つのコンピュートマシンのそれぞれに 16 GiB が必要です。
- 後で使用できるように 新規仮想マシンをスケジュールするための最大空きメモリー の量を記録します。
OpenShift Container Platform をインストールするための仮想ネットワークが RHV Manager の REST API にアクセスできることを確認します。このネットワーク上の仮想マシンから、RHV Manager の REST API に到達するために curl を使用します。
$ curl -k -u <username>@<profile>:<password> \ 1 https://<engine-fqdn>/ovirt-engine/api 2
以下に例を示します。
$ curl -k -u ocpadmin@internal:pw123 \ https://rhv-env.virtlab.example.com/ovirt-engine/api
19.3.5. RHV でのネットワーク環境の準備
OpenShift Container Platform クラスターの 2 つの静的 IP アドレスを設定し、これらのアドレスを使用して DNS エントリーを作成します。
手順
2 つの静的 IP アドレスを予約します。
- OpenShift Container Platform をインストールするネットワークで、DHCP リースプール外にある 2 つの静的 IP アドレスを特定します。
このネットワーク上のホストに接続し、それぞれの IP アドレスが使用されていないことを確認します。たとえば、Address Resolution Protocol (ARP) を使用して、IP アドレスのいずれにもエントリーがないことを確認します。
$ arp 10.35.1.19
出力例
10.35.1.19 (10.35.1.19) -- no entry
- ネットワーク環境の標準的な方法に従って、2 つの静的 IP アドレスを予約します。
- 今後の参照用にこれらの IP アドレスを記録します。
以下の形式を使用して、OpenShift Container Platform REST API およびアプリケーションドメイン名の DNS エントリーを作成します。
api.<cluster-name>.<base-domain> <ip-address> 1 *.apps.<cluster-name>.<base-domain> <ip-address> 2
以下に例を示します。
api.my-cluster.virtlab.example.com 10.35.1.19 *.apps.my-cluster.virtlab.example.com 10.35.1.20
19.3.6. OpenShift Container Platform OpenStack クラスターの RHV への非セキュアモードでのインストール
デフォルトで、インストーラーは CA 証明書を作成し、確認を求めるプロンプトを出し、インストール時に使用する証明書を保存します。これは、手動で作成したりインストールしたりする必要はありません。
推奨されていませんが、OpenShift Container Platform を RHV に 非セキュアモード でインストールして、この機能を上書きし、証明書の検証なしに OpenShift Container Platform をインストールすることができます。
非セキュア モードでのインストールは推奨されていません。これにより、攻撃者が中間者 (Man-in-the-Middle) 攻撃を実行し、ネットワーク上の機密の認証情報を取得できる可能性が生じるためです。
手順
-
~/.ovirt/ovirt-config.yaml
という名前のファイルを作成します。 以下の内容を
ovirt-config.yaml
に追加します。ovirt_url: https://ovirt.example.com/ovirt-engine/api 1 ovirt_fqdn: ovirt.example.com 2 ovirt_pem_url: "" ovirt_username: ocpadmin@internal ovirt_password: super-secret-password 3 ovirt_insecure: true
- インストーラーを実行します。
19.3.7. クラスターノードの SSH アクセス用のキーペアの生成
OpenShift Container Platform をインストールする際に、SSH パブリックキーをインストールプログラムに指定できます。キーは、Ignition 設定ファイルを介して Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) ノードに渡され、ノードへの SSH アクセスを認証するために使用されます。このキーは各ノードの core
ユーザーの ~/.ssh/authorized_keys
リストに追加され、パスワードなしの認証が可能になります。
キーがノードに渡されると、キーペアを使用して RHCOS ノードにユーザー core
として SSH を実行できます。SSH 経由でノードにアクセスするには、秘密鍵のアイデンティティーをローカルユーザーの SSH で管理する必要があります。
インストールのデバッグまたは障害復旧を実行するためにクラスターノードに対して SSH を実行する場合は、インストールプロセスの間に SSH 公開鍵を指定する必要があります。 /openshift-install gather
コマンドでは、SSH 公開鍵がクラスターノードに配置されている必要もあります。
障害復旧およびデバッグが必要な実稼働環境では、この手順を省略しないでください。
手順
クラスターノードへの認証に使用するローカルマシンに既存の SSH キーペアがない場合は、これを作成します。たとえば、Linux オペレーティングシステムを使用するコンピューターで以下のコマンドを実行します。
$ ssh-keygen -t ed25519 -N '' -f <path>/<file_name> 1
- 1
- 新しい SSH キーのパスとファイル名 (
~/.ssh/id_ed25519
など) を指定します。既存のキーペアがある場合は、公開鍵が~/.ssh
ディレクトリーにあることを確認します。
注記FIPS で検証済みまたは進行中のモジュール (Modules in Process) 暗号ライブラリーを使用する OpenShift Container Platform クラスターを
x86_64
アーキテクチャーにインストールする予定の場合は、ed25519
アルゴリズムを使用するキーは作成しないでください。代わりに、rsa
アルゴリズムまたはecdsa
アルゴリズムを使用するキーを作成します。公開 SSH キーを表示します。
$ cat <path>/<file_name>.pub
たとえば、次のコマンドを実行して
~/.ssh/id_ed25519.pub
公開鍵を表示します。$ cat ~/.ssh/id_ed25519.pub
ローカルユーザーの SSH エージェントに SSH 秘密鍵 ID が追加されていない場合は、それを追加します。キーの SSH エージェント管理は、クラスターノードへのパスワードなしの SSH 認証、または
./openshift-install gather
コマンドを使用する場合は必要になります。注記一部のディストリビューションでは、
~/.ssh/id_rsa
および~/.ssh/id_dsa
などのデフォルトの SSH 秘密鍵のアイデンティティーは自動的に管理されます。ssh-agent
プロセスがローカルユーザーに対して実行されていない場合は、バックグラウンドタスクとして開始します。$ eval "$(ssh-agent -s)"
出力例
Agent pid 31874
注記クラスターが FIPS モードにある場合は、FIPS 準拠のアルゴリズムのみを使用して SSH キーを生成します。鍵は RSA または ECDSA のいずれかである必要があります。
SSH プライベートキーを
ssh-agent
に追加します。$ ssh-add <path>/<file_name> 1
- 1
~/.ssh/id_ed25519
などの、SSH プライベートキーのパスおよびファイル名を指定します。
出力例
Identity added: /home/<you>/<path>/<file_name> (<computer_name>)
次のステップ
- OpenShift Container Platform をインストールする際に、SSH パブリックキーをインストールプログラムに指定します。
19.3.8. インストールプログラムの取得
OpenShift Container Platform をインストールする前に、インストールファイルをローカルコンピューターにダウンロードします。
前提条件
- 500 MB のローカルディスク領域がある Linux または macOS を実行するコンピューターが必要です。
手順
- OpenShift Cluster Manager サイトの インフラストラクチャープロバイダー ページにアクセスします。Red Hat アカウントがある場合は、認証情報を使用してログインします。アカウントがない場合はこれを作成します。
- インフラストラクチャープロバイダーを選択します。
インストールタイプのページに移動し、ホストオペレーティングシステムとアーキテクチャーに対応するインストールプログラムをダウンロードして、インストール設定ファイルを保存するディレクトリーにファイルを配置します。
重要インストールプログラムは、クラスターのインストールに使用するコンピューターにいくつかのファイルを作成します。クラスターのインストール完了後は、インストールプログラムおよびインストールプログラムが作成するファイルを保持する必要があります。ファイルはいずれもクラスターを削除するために必要になります。
重要インストールプログラムで作成されたファイルを削除しても、クラスターがインストール時に失敗した場合でもクラスターは削除されません。クラスターを削除するには、特定のクラウドプロバイダー用の OpenShift Container Platform のアンインストール手順を実行します。
インストールプログラムをデプロイメントします。たとえば、Linux オペレーティングシステムを使用するコンピューターで以下のコマンドを実行します。
$ tar -xvf openshift-install-linux.tar.gz
- Red Hat OpenShift Cluster Manager からインストールプルシークレット をダウンロードします。このプルシークレットを使用し、OpenShift Container Platform コンポーネントのコンテナーイメージを提供する Quay.io など、組み込まれた各種の認証局によって提供されるサービスで認証できます。
19.3.9. インストール設定ファイルの作成
Red Hat Virtualization (RHV) にインストールする OpenShift Container Platform クラスターをカスタマイズできます。
前提条件
- OpenShift Container Platform インストールプログラム、およびクラスターのプルシークレットを取得する。
- サブスクリプションレベルでサービスプリンシパルのパーミッションを取得する。
手順
install-config.yaml
ファイルを作成します。インストールプログラムが含まれるディレクトリーに切り替え、以下のコマンドを実行します。
$ ./openshift-install create install-config --dir <installation_directory> 1
- 1
<installation_directory>
の場合、インストールプログラムが作成するファイルを保存するためにディレクトリー名を指定します。
重要空のディレクトリーを指定します。ブートストラップ X.509 証明書などの一部のインストールアセットの有効期限は短く設定されているため、インストールディレクトリーを再利用することができません。別のクラスターインストールの個別のファイルを再利用する必要がある場合は、それらをディレクトリーにコピーすることができます。ただし、インストールアセットのファイル名はリリース間で変更される可能性があります。インストールファイルを以前のバージョンの OpenShift Container Platform からコピーする場合は注意してコピーを行ってください。
インストールプログラムのプロンプトに対応します。
SSH Public Key
では、パスワードなしのパブリックキー (例:~/.ssh/id_rsa.pub
) を選択します。このキーは、新規 OpenShift Container Platform クラスターとの接続を認証します。注記インストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要のある実稼働用の OpenShift Container Platform クラスターには、
ssh-agent
プロセスが使用する SSH キーを選択します。-
Platform
には、ovirt
を選択します。 Enter oVirt's API endpoint URL
に、この形式を使用して RHV API の URL を入力します。https://<engine-fqdn>/ovirt-engine/api 1
- 1
<engine-fqdn>
に、RHV 環境の完全修飾ドメイン名を指定します。
以下に例を示します。
$ curl -k -u ocpadmin@internal:pw123 \ https://rhv-env.virtlab.example.com/ovirt-engine/api
-
Is the oVirt CA trusted locally?
には、CA 証明書がすでに設定されているためYes
を入力します。そうでない場合は、No
と入力します。 -
oVirt's CA bundle
には、前の質問でYes
を入力している場合には、/etc/pki/ca-trust/source/anchors/ca.pem
の内容をコピーし、ここに貼り付けます。その後、Enter
を 2 回押します。そうでない場合、つまり、前の質問でNo
と入力している場合は、この質問は表示されません。 oVirt engine username
には、この形式を使用して RHV 管理者のユーザー名およびプロファイルを入力します。<username>@<profile> 1
- 1
<username>
に、RHV 管理者のユーザー名を指定します。<profile>
には、ログインプロファイルを指定します。ログインプロファイルは、RHV Administration Portal ログインページに移動し、 Profile ドロップダウンリストで確認できます。ユーザー名とプロファイルは以下のようになります。
ocpadmin@internal
-
oVirt engine password
に、RHV 管理者パスワードを入力します。 -
oVirt cluster
には、OpenShift Container Platform をインストールするためのクラスターを選択します。 -
oVirt storage domain
には、OpenShift Container Platform をインストールするためのストレージドメインを選択します。 -
oVirt network
には、RHV Manager REST API へのアクセスのある仮想ネットワークを選択します。 -
Internal API Virtual IP
に、クラスターの REST API とは別の静的 IP アドレスを入力します。 -
Ingress virtual IP
に、ワイルドカードアプリドメイン用に予約した静的 IP アドレスを入力します。 -
Base Domain
に、OpenShift Container Platform クラスターのベースドメインを入力します。このクラスターが外部に公開される場合、これは DNS インフラストラクチャーが認識する有効なドメインである必要があります。たとえば、virtlab.example.com
を入力します。 -
Cluster Name
に、クラスターの名前を入力します。例:my-cluster
OpenShift Container Platform REST API およびアプリケーションドメイン名向けに作成した外部登録/解決可能な DNS エントリーのクラスター名を使用します。インストールプログラムは、この名前を RHV 環境のクラスターにも指定します。 -
Pull secret
には、先にダウンロードしたpull-secret.txt
ファイルからプルシークレットをコピーし、ここに貼り付けます。Red Hat OpenShift Cluster Manager から同じプルシークレット のコピーを取得することもできます。
install-config.yaml
ファイルを変更します。利用可能なパラメーターの詳細は、インストール設定パラメーターのセクションを参照してください。注記Manager に中間 CA 証明書がある場合は、証明書が
ovirt-config.yaml
ファイルおよびinstall-config.yaml
ファイルに表示されることを確認します。表示されない場合は、以下のように追加します。~/.ovirt/ovirt-config.yaml
ファイルの場合:[ovirt_ca_bundle]: | -----BEGIN CERTIFICATE----- <MY_TRUSTED_CA> -----END CERTIFICATE----- -----BEGIN CERTIFICATE----- <INTERMEDIATE_CA> -----END CERTIFICATE-----
install-config.yaml
ファイルの場合:[additionalTrustBundle]: | -----BEGIN CERTIFICATE----- <MY_TRUSTED_CA> -----END CERTIFICATE----- -----BEGIN CERTIFICATE----- <INTERMEDIATE_CA> -----END CERTIFICATE-----
install-config.yaml
ファイルをバックアップし、複数のクラスターをインストールするのに使用できるようにします。重要install-config.yaml
ファイルはインストールプロセス時に使用されます。このファイルを再利用する必要がある場合は、この段階でこれをバックアップしてください。
19.3.9.1. Red Hat Virtualization (RHV) のサンプル install-config.yaml
ファイル
install-config.yaml
ファイルのパラメーターおよびパラメーター値を変更して、インストールプログラムが作成する OpenShift Container Platform クラスターをカスタマイズできます。
以下は、RHV への OpenShift Container Platform のインストールに固有の例です。
install-config.yaml
は、以下のコマンドを実行した際に指定した <installation_directory>
にあります。
$ ./openshift-install create install-config --dir <installation_directory>
-
これらのサンプルファイルは参照用にのみ提供されます。インストールプログラムを使用して
install-config.yaml
ファイルを取得する必要があります。 -
install-config.yaml
ファイルを変更すると、クラスターに必要なリソースを増やすことができます。RHV 環境にそれらの追加リソースがあることを確認します。これらがない場合は、インストールまたはクラスターが失敗します。
デフォルトの install-config.yaml
ファイルの例
apiVersion: v1 baseDomain: example.com compute: - architecture: amd64 hyperthreading: Enabled name: worker platform: {} replicas: 3 controlPlane: architecture: amd64 hyperthreading: Enabled name: master platform: {} replicas: 3 metadata: creationTimestamp: null name: my-cluster networking: clusterNetwork: - cidr: 10.128.0.0/14 hostPrefix: 23 machineNetwork: - cidr: 10.0.0.0/16 networkType: OpenShiftSDN serviceNetwork: - 172.30.0.0/16 platform: ovirt: api_vip: 10.46.8.230 ingress_vip: 192.168.1.5 ovirt_cluster_id: 68833f9f-e89c-4891-b768-e2ba0815b76b ovirt_storage_domain_id: ed7b0f4e-0e96-492a-8fff-279213ee1468 ovirt_network_name: ovirtmgmt vnicProfileID: 3fa86930-0be5-4052-b667-b79f0a729692 publish: External pullSecret: '{"auths": ...}' sshKey: ssh-ed12345 AAAA...
最小の install-config.yaml
ファイルの例
apiVersion: v1 baseDomain: example.com metadata: name: test-cluster platform: ovirt: api_vip: 10.46.8.230 ingress_vip: 10.46.8.232 ovirt_cluster_id: 68833f9f-e89c-4891-b768-e2ba0815b76b ovirt_storage_domain_id: ed7b0f4e-0e96-492a-8fff-279213ee1468 ovirt_network_name: ovirtmgmt vnicProfileID: 3fa86930-0be5-4052-b667-b79f0a729692 pullSecret: '{"auths": ...}' sshKey: ssh-ed12345 AAAA...
install-config.yaml
ファイルのカスタムマシンプールの例
apiVersion: v1 baseDomain: example.com controlPlane: name: master platform: ovirt: cpu: cores: 4 sockets: 2 memoryMB: 65536 osDisk: sizeGB: 100 vmType: server replicas: 3 compute: - name: worker platform: ovirt: cpu: cores: 4 sockets: 4 memoryMB: 65536 osDisk: sizeGB: 200 vmType: server replicas: 5 metadata: name: test-cluster platform: ovirt: api_vip: 10.46.8.230 ingress_vip: 10.46.8.232 ovirt_cluster_id: 68833f9f-e89c-4891-b768-e2ba0815b76b ovirt_storage_domain_id: ed7b0f4e-0e96-492a-8fff-279213ee1468 ovirt_network_name: ovirtmgmt vnicProfileID: 3fa86930-0be5-4052-b667-b79f0a729692 pullSecret: '{"auths": ...}' sshKey: ssh-ed25519 AAAA...
Enforcing 以外のアフィニティーグループの例
可能であれば、できるだけ多くのクラスターを使用するために、コントロールプレーンとワーカーを分散するために、enforcing 以外のアフィニティーグループを追加することを推奨します。
platform: ovirt: affinityGroups: - description: AffinityGroup to place each compute machine on a separate host enforcing: true name: compute priority: 3 - description: AffinityGroup to place each control plane machine on a separate host enforcing: true name: controlplane priority: 5 - description: AffinityGroup to place worker nodes and control plane nodes on separate hosts enforcing: false name: openshift priority: 5 compute: - architecture: amd64 hyperthreading: Enabled name: worker platform: ovirt: affinityGroupsNames: - compute - openshift replicas: 3 controlPlane: architecture: amd64 hyperthreading: Enabled name: master platform: ovirt: affinityGroupsNames: - controlplane - openshift replicas: 3
実稼働以外のラボセットアップのすべてのアフィニティーグループを削除する例
実稼働以外のラボセットアップでは、すべてのアフィニティーグループを削除して、OpenShift Container Platform クラスターをいくつかのホストに集中させる必要があります。
platform: ovirt: affinityGroups: [] compute: - architecture: amd64 hyperthreading: Enabled name: worker platform: ovirt: affinityGroupsNames: [] replicas: 3 controlPlane: architecture: amd64 hyperthreading: Enabled name: master platform: ovirt: affinityGroupsNames: [] replicas: 3
19.3.9.2. インストール設定パラメーター
OpenShift Container Platform クラスターをデプロイする前に、クラスターをホストするクラウドプラットフォームでアカウントを記述し、クラスターのプラットフォームをオプションでカスタマイズするためにパラメーターの値を指定します。install-config.yaml
インストール設定ファイルを作成する際に、コマンドラインで必要なパラメーターの値を指定します。クラスターをカスタマイズする場合、install-config.yaml
ファイルを変更して、プラットフォームについての詳細情報を指定できます。
インストール後は、これらのパラメーターを install-config.yaml
ファイルで変更することはできません。
19.3.9.2.1. 必須設定パラメーター
必須のインストール設定パラメーターは、以下の表で説明されています。
パラメーター | 説明 | 値 |
---|---|---|
|
| 文字列 |
|
クラウドプロバイダーのベースドメイン。ベースドメインは、OpenShift Container Platform クラスターコンポーネントへのルートを作成するために使用されます。クラスターの完全な DNS 名は、 |
|
|
Kubernetes リソース | オブジェクト |
|
クラスターの名前。クラスターの DNS レコードはすべて |
|
|
インストールを実行する特定のプラットフォームの設定: | オブジェクト |
| Red Hat OpenShift Cluster Manager からプルシークレット を取得して、Quay.io などのサービスから OpenShift Container Platform コンポーネントのコンテナーイメージをダウンロードすることを認証します。 |
{ "auths":{ "cloud.openshift.com":{ "auth":"b3Blb=", "email":"you@example.com" }, "quay.io":{ "auth":"b3Blb=", "email":"you@example.com" } } } |
19.3.9.2.2. ネットワーク設定パラメーター
既存のネットワークインフラストラクチャーの要件に基づいて、インストール設定をカスタマイズできます。たとえば、クラスターネットワークの IP アドレスブロックを拡張するか、デフォルトとは異なる IP アドレスブロックを指定できます。
IPv4 アドレスのみがサポートされます。
パラメーター | 説明 | 値 |
---|---|---|
| クラスターのネットワークの設定。 | オブジェクト 注記
インストール後に |
| インストールするクラスターネットワークプロバイダー Container Network Interface (CNI) プラグイン。 |
|
| Pod の IP アドレスブロック。
デフォルト値は 複数の IP アドレスブロックを指定する場合は、ブロックが重複しないようにしてください。 | オブジェクトの配列。以下に例を示します。 networking: clusterNetwork: - cidr: 10.128.0.0/14 hostPrefix: 23 |
|
IPv4 ネットワーク |
CIDR (Classless Inter-Domain Routing) 表記の IP アドレスブロック。IPv4 ブロックの接頭辞長は |
|
それぞれの個別ノードに割り当てるサブネット接頭辞長。たとえば、 | サブネット接頭辞。
デフォルト値は |
|
サービスの IP アドレスブロック。デフォルト値は OpenShift SDN および OVN-Kubernetes ネットワークプロバイダーは、サービスネットワークの単一 IP アドレスブロックのみをサポートします。 | CIDR 形式の IP アドレスブロックを持つ配列。以下に例を示します。 networking: serviceNetwork: - 172.30.0.0/16 |
| マシンの IP アドレスブロック。 複数の IP アドレスブロックを指定する場合は、ブロックが重複しないようにしてください。 | オブジェクトの配列。以下に例を示します。 networking: machineNetwork: - cidr: 10.0.0.0/16 |
|
| CIDR 表記の IP ネットワークブロック。
例: 注記
優先される NIC が置かれている CIDR に一致する |
19.3.9.2.3. オプションの設定パラメーター
オプションのインストール設定パラメーターは、以下の表で説明されています。
パラメーター | 説明 | 値 |
---|---|---|
| ノードの信頼済み証明書ストアに追加される PEM でエンコードされた X.509 証明書バンドル。この信頼バンドルは、プロキシーが設定される際にも使用できます。 | 文字列 |
| クラスター内の特定のノードで Linux コントロールグループバージョン 2(cgroups v2) を有効にします。cgroups v2 を有効にするための OpenShift Container Platform プロセスは、すべての cgroup バージョン 1 コントローラーおよび階層を無効にします。OpenShift Container Platform cgroups バージョン 2 機能は Developer プレビューとして提供されており、現時点では Red Hat ではサポートされていません。 |
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| コンピュートノードを設定するマシンの設定。 |
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プール内のマシンの命令セットアーキテクチャーを決定します。現在、さまざまなアーキテクチャーのクラスターはサポートされていません。すべてのプールは同じアーキテクチャーを指定する必要があります。有効な値は | 文字列 |
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コンピュートマシンで同時マルチスレッドまたは 重要 同時スレッドを無効にする場合は、容量計画においてマシンパフォーマンスの大幅な低下が考慮に入れられていることを確認します。 |
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| プロビジョニングするコンピュートマシン (ワーカーマシンとしても知られる) の数。 |
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| コントロールプレーンを設定するマシンの設定。 |
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プール内のマシンの命令セットアーキテクチャーを決定します。現在、さまざまなアーキテクチャーのクラスターはサポートされていません。すべてのプールは同じアーキテクチャーを指定する必要があります。有効な値は | 文字列 |
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コントロールプレーンマシンで同時マルチスレッドまたは 重要 同時スレッドを無効にする場合は、容量計画においてマシンパフォーマンスの大幅な低下が考慮に入れられていることを確認します。 |
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| プロビジョニングするコントロールプレーンマシンの数。 |
サポートされる値は |
| Cloud Credential Operator (CCO) モード。モードを指定しないと、CCO は指定された認証情報の機能を動的に判別しようとします。この場合、複数のモードがサポートされるプラットフォームで Mint モードが優先されます。 注記 すべてのクラウドプロバイダーですべての CCO モードがサポートされているわけではありません。CCO モードの詳細は、Cluster Operators リファレンス の Cloud Credential Operator を参照してください。 注記
AWS アカウントでサービスコントロールポリシー (SCP) が有効になっている場合は、 |
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FIPS モードを有効または無効にします。デフォルトは 重要
クラスターで FIPS モードを有効にするには、FIPS モードで動作するように設定された Red Hat Enterprise Linux (RHEL) コンピューターからインストールプログラムを実行する必要があります。RHEL での FIPS モードの設定の詳細は、FIPS モードでのシステムのインストール を参照してください。プロセス暗号化ライブラリーでの FIPS 検証済みまたはモジュールの使用は、 注記 Azure File ストレージを使用している場合、FIPS モードを有効にすることはできません。 |
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| release-image コンテンツのソースおよびリポジトリー。 |
オブジェクトの配列。この表の以下の行で説明されているように、 |
|
| 文字列 |
| 同じイメージが含まれる可能性のあるリポジトリーを 1 つ以上指定します。 | 文字列の配列。 |
| Kubernetes API、OpenShift ルートなどのクラスターのユーザーに表示されるエンドポイントをパブリッシュまたは公開する方法。 |
このフィールドを 重要
フィールドの値が |
| クラスターマシンへのアクセスを認証するための単一または複数の SSH キー。 注記
インストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要のある実稼働用の OpenShift Container Platform クラスターでは、 | 1 つ以上のキー。以下に例を示します。 sshKey: <key1> <key2> <key3> |
19.3.9.2.4. 追加の Red Hat Virtualization (RHV) 設定パラメーター
追加の RHV 設定パラメーターは以下の表で説明されています。
パラメーター | 説明 | 値 |
---|---|---|
| 必須。仮想マシンが作成されるクラスター。 |
文字列。例: |
| 必須。仮想マシンディスクが作成されるストレージドメイン ID。 |
文字列。例: |
| 必須。仮想マシン NIC が作成されるネットワーク名。 |
文字列。例: |
| 必須。仮想マシンネットワークインターフェイスの vNIC プロファイル ID。これは、クラスターネットワークに単一のプロファイルがある場合に示唆されます。 |
文字列。例: |
| 必須。API 仮想 IP (VIP) に割り当てられるマシンネットワークの IP アドレス。このエンドポイントで OpenShift API にアクセスできます。 |
文字列。例: |
| 必須。Ingress 仮想 IP (VIP) に割り当てられるマシンネットワークの IP アドレス。 |
文字列。例: |
| オプション。インストールプロセス中に作成するアフィニティーグループのリスト。 | オブジェクトのリスト |
|
|
文字列。例: |
|
|
文字列。例: |
|
|
文字列。例: |
|
|
integer例: |
19.3.9.2.5. マシンプールの追加 RHV パラメーター
マシンプールの追加の RHV 設定パラメーターは以下の表で説明されています。
パラメーター | 説明 | 値 |
---|---|---|
| オプション。仮想マシンの CPU を定義します。 | オブジェクト |
|
| 整数 |
|
| 整数 |
| オプション。仮想マシンのメモリー (MiB 単位)。 | 整数 |
|
オプション。 警告
| UUID の文字列 |
| オプション。仮想マシンの起動可能な初回の、および起動可能なディスクを定義します。 | 文字列 |
|
| 数字 |
|
オプション。 注記
| 文字列 |
| オプション。仮想マシンに適用する必要があるアフィニティーグループ名のリスト。アフィニティーグループは RHV に存在するか、このトピックのクラスターの追加 RHV パラメーターで説明されているように、インストール中に作成する必要があります。このエントリーは空にすることができます。
この例では、 <machine-pool>: platform: ovirt: affinityGroupNames: - compute - clusterWideNonEnforcing この例では、アフィニティーグループを定義していません。 <machine-pool>: platform: ovirt: affinityGroupNames: [] | 文字列 |
|
オプション。AutoPinningPolicy は、インスタンスのホストへのピニングを含む、CPU と NUMA 設定を自動的に設定するポリシーを定義します。フィールドを省略すると、デフォルトは | 文字列 |
|
オプション。hugepages は、仮想マシンで hugepage を定義するためのサイズ (KiB) です。対応している値は | 整数 |
<machine-pool>
を controlPlane
または compute
に置き換えることができます。
19.3.10. クラスターのデプロイ
互換性のあるクラウドプラットフォームに OpenShift Container Platform をインストールできます。
インストールプログラムの create cluster
コマンドは、初期インストール時に 1 回だけ実行できます。
前提条件
-
インストーラーを実行するマシンから
ovirt-imageio
ポートを Manager へのポートを開放する。デフォルトでは、ポートは54322
です。 - OpenShift Container Platform インストールプログラム、およびクラスターのプルシークレットを取得する。
手順
インストールプログラムが含まれるディレクトリーに切り替え、クラスターのデプロイメントを初期化します。
$ ./openshift-install create cluster --dir <installation_directory> \ 1 --log-level=info 2
注記ホストに設定した AWS アカウントにクラスターをデプロイするための十分なパーミッションがない場合、インストールプログラムは停止し、不足しているパーミッションが表示されます。
クラスターのデプロイメントが完了すると、Web コンソールへのリンクや
kubeadmin
ユーザーの認証情報を含む、クラスターにアクセスするための指示がターミナルに表示されます。出力例
... INFO Install complete! INFO To access the cluster as the system:admin user when using 'oc', run 'export KUBECONFIG=/home/myuser/install_dir/auth/kubeconfig' INFO Access the OpenShift web-console here: https://console-openshift-console.apps.mycluster.example.com INFO Login to the console with user: "kubeadmin", and password: "4vYBz-Ee6gm-ymBZj-Wt5AL" INFO Time elapsed: 36m22s
注記クラスターアクセスおよび認証情報の情報は、インストールが正常に実行される際に
<installation_directory>/.openshift_install.log
に出力されます。重要-
インストールプログラムが生成する Ignition 設定ファイルには、24 時間が経過すると期限切れになり、その後に更新される証明書が含まれます。証明書を更新する前にクラスターが停止し、24 時間経過した後にクラスターを再起動すると、クラスターは期限切れの証明書を自動的に復元します。例外として、kubelet 証明書を回復するために保留状態の
node-bootstrapper
証明書署名要求 (CSR) を手動で承認する必要があります。詳細は、コントロールプレーン証明書の期限切れの状態からのリカバリー についてのドキュメントを参照してください。 - 24 時間証明書はクラスターのインストール後 16 時間から 22 時間にローテーションするため、Ignition 設定ファイルは、生成後 12 時間以内に使用することを推奨します。12 時間以内に Ignition 設定ファイルを使用することにより、インストール中に証明書の更新が実行された場合のインストールの失敗を回避できます。
重要インストールプログラム、またはインストールプログラムが作成するファイルを削除することはできません。これらはいずれもクラスターを削除するために必要になります。
-
インストールプログラムが生成する Ignition 設定ファイルには、24 時間が経過すると期限切れになり、その後に更新される証明書が含まれます。証明書を更新する前にクラスターが停止し、24 時間経過した後にクラスターを再起動すると、クラスターは期限切れの証明書を自動的に復元します。例外として、kubelet 証明書を回復するために保留状態の
クラスターのインストールに必要な手順を完了している必要があります。残りの手順では、クラスターを検証し、インストールのトラブルシューティングを行う方法を説明します。
19.3.11. バイナリーのダウンロードによる OpenShift CLI のインストール
コマンドラインインターフェイスを使用して OpenShift Container Platform と対話するために CLI (oc
) をインストールすることができます。oc
は Linux、Windows、または macOS にインストールできます。
以前のバージョンの oc
をインストールしている場合、これを使用して OpenShift Container Platform 4.10 のすべてのコマンドを実行することはできません。新規バージョンの oc
をダウンロードし、インストールします。
Linux への OpenShift CLI のインストール
以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc
) バイナリーを Linux にインストールできます。
手順
- Red Hat カスタマーポータルの OpenShift Container Platform ダウンロードページ に移動します。
- Version ドロップダウンメニューで適切なバージョンを選択します。
- OpenShift v4.10 Linux Client エントリーの横にある Download Now をクリックして、ファイルを保存します。
アーカイブをデプロイメントします。
$ tar xvf <file>
oc
バイナリーを、PATH
にあるディレクトリーに配置します。PATH
を確認するには、以下のコマンドを実行します。$ echo $PATH
OpenShift CLI のインストール後に、oc
コマンドを使用して利用できます。
$ oc <command>
Windows への OpenShift CLI のインストール
以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc
) バイナリーを Windows にインストールできます。
手順
- Red Hat カスタマーポータルの OpenShift Container Platform ダウンロードページ に移動します。
- Version ドロップダウンメニューで適切なバージョンを選択します。
- OpenShift v4.10 Windows Client エントリーの横にある Download Now をクリックして、ファイルを保存します。
- ZIP プログラムでアーカイブを解凍します。
oc
バイナリーを、PATH
にあるディレクトリーに移動します。PATH
を確認するには、コマンドプロンプトを開いて以下のコマンドを実行します。C:\> path
OpenShift CLI のインストール後に、oc
コマンドを使用して利用できます。
C:\> oc <command>
macOC への OpenShift CLI のインストール
以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc
) バイナリーを macOS にインストールできます。
手順
- Red Hat カスタマーポータルの OpenShift Container Platform ダウンロードページ に移動します。
- Version ドロップダウンメニューで適切なバージョンを選択します。
- OpenShift v4.10 MacOSX Client エントリーの横にある Download Now をクリックして、ファイルを保存します。
- アーカイブをデプロイメントし、解凍します。
oc
バイナリーをパスにあるディレクトリーに移動します。PATH
を確認するには、ターミナルを開き、以下のコマンドを実行します。$ echo $PATH
OpenShift CLI のインストール後に、oc
コマンドを使用して利用できます。
$ oc <command>
19.3.12. CLI の使用によるクラスターへのログイン
クラスター kubeconfig
ファイルをエクスポートし、デフォルトシステムユーザーとしてクラスターにログインできます。kubeconfig
ファイルには、クライアントを正しいクラスターおよび API サーバーに接続するために CLI で使用されるクラスターについての情報が含まれます。このファイルはクラスターに固有のファイルであり、OpenShift Container Platform のインストール時に作成されます。
前提条件
- OpenShift Container Platform クラスターをデプロイしていること。
-
oc
CLI をインストールしていること。
手順
kubeadmin
認証情報をエクスポートします。$ export KUBECONFIG=<installation_directory>/auth/kubeconfig 1
- 1
<installation_directory>
には、インストールファイルを保存したディレクトリーへのパスを指定します。
エクスポートされた設定を使用して、
oc
コマンドを正常に実行できることを確認します。$ oc whoami
出力例
system:admin
詳細は、Getting started with the OpenShift CLI を参照してください。
19.3.13. クラスターステータスの確認
インストール時またはインストール後に OpenShift Container Platform クラスターのステータスを確認することができます。
手順
クラスター環境で、管理者の kubeconfig ファイルをエクスポートします。
$ export KUBECONFIG=<installation_directory>/auth/kubeconfig 1
- 1
<installation_directory>
には、インストールファイルを保存したディレクトリーへのパスを指定します。
kubeconfig
ファイルには、クライアントを正しいクラスターおよび API サーバーに接続するために CLI で使用されるクラスターについての情報が含まれます。デプロイメント後に作成されたコントロールプレーンおよびコンピュートマシンを表示します。
$ oc get nodes
クラスターのバージョンを表示します。
$ oc get clusterversion
Operator のステータスを表示します。
$ oc get clusteroperator
クラスター内のすべての実行中の Pod を表示します。
$ oc get pods -A
トラブルシューティング
インストールが失敗すると、インストールプログラムがタイムアウトし、エラーメッセージが表示されます。詳細は、インストールに関する問題のトラブルシューティング を参照してください。
19.3.14. RHV での OpenShift Container Platform Web コンソールへのアクセス
OpenShift Container Platform クラスターの初期化後に、OpenShift Container Platform Web コンソールにログインできます。
手順
-
オプション: Red Hat Virtualization (RHV) Administration Portal で、Compute
Cluster を開きます。 - インストールプログラムが仮想マシンを作成することを確認します。
- インストールプログラムが実行されているコマンドラインに戻ります。インストールプログラムが完了すると、OpenShift Container Platform Web コンソールにログインするためのユーザー名およびパスワードの一時パスワードが表示されます。
ブラウザーから OpenShift Container Platform の Web コンソールの URL を開きます。URL は以下の形式を使用します。
console-openshift-console.apps.<clustername>.<basedomain> 1
- 1
<clustername>.<basedomain>
に、クラスター名およびベースドメインを指定します。
以下に例を示します。
console-openshift-console.apps.my-cluster.virtlab.example.com
19.3.15. OpenShift Container Platform の Telemetry アクセス
OpenShift Container Platform 4.10 では、クラスターのヘルスと更新の成功に関するメトリックを提供するためにデフォルトで実行される Telemetry サービスには、インターネットアクセスが必要です。クラスターがインターネットに接続されている場合、Telemetry は自動的に実行され、クラスターは OpenShift Cluster Manager に登録されます。
OpenShift Cluster Manager インベントリーが正常である (Telemetry によって自動的に維持、または OpenShift Cluster Manager を使用して手動で維持) ことを確認した後に、subscription watch を使用 して、アカウントまたはマルチクラスターレベルで OpenShift Container Platform サブスクリプションを追跡します。
関連情報
- Telemetry サービスの詳細は、リモートヘルスモニタリング について参照してください。
19.3.16. Red Hat Virtualization (RHV) へのインストールに関するよくある問題のトラブルシューティング
以下に、一般的な問題およびそれらについて考えられる原因および解決策を記載します。
19.3.16.1. CPU 負荷が増大し、ノードが Not Ready
状態になる
-
現象: CPU 負荷が大幅に増大し、ノードが
Not Ready
状態に切り替わり始める。 - 原因: ストレージドメインのレイテンシーが高すぎる可能性があります (特にコントロールプレーンノードの場合)。
解決策:
Kubelet サービスを再起動して、ノードを再度 Ready 状態にします。
$ systemctl restart kubelet
OpenShift Container Platform メトリックサービスを検査します。これは、etcd ディスクの同期期間などの有用なデータを収集し、これについて報告します。クラスターが機能している場合は、このデータを使用して、ストレージのレイテンシーまたはスループットが根本的な問題かどうかを判断します。その場合、レイテンシーが短く、スループットの高いストレージリソースの使用を検討してください。
未加工メトリックを取得するには、kubeadmin または cluster-admin 権限を持つユーザーで以下のコマンドを実行します。
$ oc get --insecure-skip-tls-verify --server=https://localhost:<port> --raw=/metrics
詳細は、Exploring Application Endpoints for the purposes of Debugging with OpenShift 4.x を参照してください。
19.3.16.2. OpenShift Container Platform クラスター API に接続できない
現象: インストールプログラムは完了するが、OpenShift Container Platform クラスター API は利用できない。ブートストラップの仮想マシンは、ブートストラッププロセスの完了後も起動した状態になります。以下のコマンドを入力すると、応答がタイムアウトします。
$ oc login -u kubeadmin -p *** <apiurl>
- 原因: ブートストラップ仮想マシンがインストールプログラムによって削除されず、クラスターの API IP アドレスをリリースしない。
解決策:
wait-for
サブコマンドを使用して、ブートストラッププロセスの完了時に通知を受信する。$ ./openshift-install wait-for bootstrap-complete
ブートストラッププロセスが完了したら、ブートストラップ仮想マシンを削除します。
$ ./openshift-install destroy bootstrap
19.3.17. インストール後のタスク
OpenShift Container Platform クラスターの初期化後に、以下のタスクを実行できます。
- オプション: デプロイメント後に、OpenShift Container Platform で Machine Config Operator (MCO) を使用して SSH キーを追加するか、置き換えます。
-
オプション:
kubeadmin
ユーザーを削除します。代わりに、認証プロバイダーを使用して cluster-admin 権限を持つユーザーを作成します。
19.3.18. 次のステップ
- クラスターをカスタマイズ します。
- 必要な場合は、リモートの健全性レポートをオプトアウト することができます。