13.3. OpenShift インストールの環境のセットアップ


13.3.1. RHEL のプロビジョナーノードへのインストール

前提条件の設定が完了したら、次のステップは RHEL 8.x をプロビジョナーノードにインストールすることです。インストーラーは、OpenShift Container Platform クラスターをインストールする間にプロビジョナーノードをオーケレーターとして使用します。本書の目的上、RHEL のプロビジョナーノードへのインストールは対象外です。ただし、オプションには、RHEL Satellite サーバー、PXE、またはインストールメディアの使用も含まれますが、これらに限定されません。

13.3.2. OpenShift Container Platform インストールのプロビジョナーノードの準備

環境を準備するには、以下の手順を実行します。

手順

  1. ssh でプロビジョナーノードにログインします。
  2. root 以外のユーザー (kni) を作成し、そのユーザーに sudo 権限を付与します。

    # useradd kni
    # passwd kni
    # echo "kni ALL=(root) NOPASSWD:ALL" | tee -a /etc/sudoers.d/kni
    # chmod 0440 /etc/sudoers.d/kni
  3. 新規ユーザーの ssh キーを作成します。

    # su - kni -c "ssh-keygen -t ed25519 -f /home/kni/.ssh/id_rsa -N ''"
  4. プロビジョナーノードで新規ユーザーとしてログインします。

    # su - kni
  5. Red Hat Subscription Manager を使用してプロビジョナーノードを登録します。

    $ sudo subscription-manager register --username=<user> --password=<pass> --auto-attach
    $ sudo subscription-manager repos --enable=rhel-8-for-x86_64-appstream-rpms --enable=rhel-8-for-x86_64-baseos-rpms
    注記

    Red Hat Subscription Manager についての詳細は、Using and Configuring Red Hat Subscription Manager を参照してください。

  6. 以下のパッケージをインストールします。

    $ sudo dnf install -y libvirt qemu-kvm mkisofs python3-devel jq ipmitool
  7. ユーザーを変更して、新たに作成したユーザーに libvirt グループを追加します。

    $ sudo usermod --append --groups libvirt <user>
  8. firewalld を再起動して、http サービスを有効にします。

    $ sudo systemctl start firewalld
    $ sudo firewall-cmd --zone=public --add-service=http --permanent
    $ sudo firewall-cmd --reload
  9. libvirtd サービスを開始して、これを有効にします。

    $ sudo systemctl enable libvirtd --now
  10. default ストレージプールを作成して、これを起動します。

    $ sudo virsh pool-define-as --name default --type dir --target /var/lib/libvirt/images
    $ sudo virsh pool-start default
    $ sudo virsh pool-autostart default
  11. ネットワークの設定

    注記

    Web コンソールからネットワークを設定することもできます。

    baremetal ネットワーク NIC 名をエクスポートします。

    $ export PUB_CONN=<baremetal_nic_name>

    baremetal ネットワークを設定します。

    $ sudo nohup bash -c "
        nmcli con down \"$PUB_CONN\"
        nmcli con delete \"$PUB_CONN\"
        # RHEL 8.1 appends the word \"System\" in front of the connection, delete in case it exists
        nmcli con down \"System $PUB_CONN\"
        nmcli con delete \"System $PUB_CONN\"
        nmcli connection add ifname baremetal type bridge con-name baremetal bridge.stp no
        nmcli con add type bridge-slave ifname \"$PUB_CONN\" master baremetal
        pkill dhclient;dhclient baremetal
    "

    provisioning ネットワークを使用してデプロイする場合は、provisioning ネットワークの NIC 名をエクスポートします。

    $ export PROV_CONN=<prov_nic_name>

    provisioning ネットワークを使用してデプロイする場合は、provisioning ネットワークを設定します。

    $ sudo nohup bash -c "
        nmcli con down \"$PROV_CONN\"
        nmcli con delete \"$PROV_CONN\"
        nmcli connection add ifname provisioning type bridge con-name provisioning
        nmcli con add type bridge-slave ifname \"$PROV_CONN\" master provisioning
        nmcli connection modify provisioning ipv6.addresses fd00:1101::1/64 ipv6.method manual
        nmcli con down provisioning
        nmcli con up provisioning
    "
    注記

    これらのステップの実行後に ssh 接続が切断される可能性があります。

    IPv6 アドレスには、baremetal ネットワーク経由でルーティング可能でない限り、任意のアドレスを使用できます。

    IPv6 アドレスを使用する場合に UEFI PXE 設定が有効にされており、UEFI PXE 設定が IPv6 プロトコルに設定されていることを確認します。

  12. provisioning ネットワーク接続で IPv4 アドレスが設定されている。

    $ nmcli connection modify provisioning ipv4.addresses 172.22.0.254/24 ipv4.method manual
  13. provisioner ノードに対して再度 ssh を実行します (必要な場合)。

    # ssh kni@provisioner.<cluster-name>.<domain>
  14. 接続ブリッジが適切に作成されていることを確認します。

    $ sudo nmcli con show
    NAME               UUID                                  TYPE      DEVICE
    baremetal          4d5133a5-8351-4bb9-bfd4-3af264801530  bridge    baremetal
    provisioning       43942805-017f-4d7d-a2c2-7cb3324482ed  bridge    provisioning
    virbr0             d9bca40f-eee1-410b-8879-a2d4bb0465e7  bridge    virbr0
    bridge-slave-eno1  76a8ed50-c7e5-4999-b4f6-6d9014dd0812  ethernet  eno1
    bridge-slave-eno2  f31c3353-54b7-48de-893a-02d2b34c4736  ethernet  eno2
  15. pull-secret.txt ファイルを作成します。

    $ vim pull-secret.txt

    Web ブラウザーで、Install OpenShift on Bare Metal with installer-provisioned infrastructure に移動します。Copy pull secret をクリックします。pull-secret.txt ファイルにコンテンツを貼り付け、そのコンテンツを kni ユーザーのホームディレクトリーに保存します。

13.3.3. サブネット間の通信を確立する

一般的な OpenShift Container Platform クラスター設定では、コントロールプレーンとワーカーノードを含むすべてのノードが同じネットワーク内に存在します。ただし、エッジコンピューティングのシナリオでは、ワーカーノードをエッジの近くに配置することが有益な場合があります。その場合、コントロールプレーンやローカルワーカーノードが使用するサブネットとは異なるネットワークセグメントまたはサブネットをリモートワーカーノードに使用されることもよくあります。このようなセットアップにより、エッジのレイテンシーが減少し、拡張性が向上します。ただし、リモートワーカーノードを含むエッジサブネットがコントロールプレーンノードを含むサブネットに到達し、コントロールプレーンからのトラフィックも受信するためには、OpenShift Container Platform をインストールする前にネットワークを適切に設定する必要があります。

重要

すべてのコントロールプレーンノードは同じサブネット内で実行する必要があります。複数のサブネットを使用する場合、マニフェストを使用して、コントロールプレーンノード上で実行されるように Ingress VIP を設定することもできます。詳細は、「コントロールプレーンで実行するネットワークコンポーネントの設定」を参照してください。

複数のサブネットを持つクラスターをデプロイメントするには、仮想メディアを使用する必要があります。

この手順では、2 番目のサブネットにあるリモートワーカーノードが 1 番目のサブネットにあるコントロールプレーンノードと効果的に通信できるようにし、1 番目のサブネットにあるコントロールプレーンノードが 2 番目のサブネットにあるリモートワーカーノードと効果的に通信できるようにするために必要なネットワーク設定について詳しく説明します。

この手順では、クラスターは 2 つのサブネットにまたがります。

  • 1 番目のサブネット (10.0.0.0) には、コントロールプレーンとローカルワーカーノードが含まれています。
  • 2 番目のサブネット (192.168.0.0) にはエッジワーカーノードが含まれています。

手順

  1. 1 番目のサブネットが 2 番目のサブネットと通信するように設定します。

    1. 次のコマンドを実行して、コントロールプレーンノードに root としてログインします。

      $ sudo su -
    2. ネットワークインターフェイスの名前を取得します。

      # nmcli dev status
    3. ゲートウェイ経由で 2 番目のサブネット (192.168.0.0) にルートを追加します: s+
# nmcli connection modify <interface_name> +ipv4.routes "192.168.0.0/24 via <gateway>"

+ <interface_name> をインターフェイス名に置き換えます。<gateway> を実際のゲートウェイの IP アドレスに置き換えます。

+ .例

+

# nmcli connection modify eth0 +ipv4.routes "192.168.0.0/24 via 192.168.0.1"
  1. 変更を適用します。

    # nmcli connection up <interface_name>

    <interface_name> をインターフェイス名に置き換えます。

  2. ルーティングテーブルを検証して、ルートが正常に追加されたことを確認します。

    # ip route
  3. 1 番目のサブネットの各コントロールプレーンノードに対して前の手順を繰り返します。

    注記

    実際のインターフェイス名とゲートウェイに一致するようにコマンドを調整します。

    1. 1 番目のサブネットと通信するように 2 番目のサブネットを設定します。
  4. root としてリモートワーカーノードにログインします。

    $ sudo su -
  5. ネットワークインターフェイスの名前を取得します。

    # nmcli dev status
  6. ゲートウェイ経由で 1 番目のサブネット (10.0.0.0) にルートを追加します。

    # nmcli connection modify <interface_name> +ipv4.routes "10.0.0.0/24 via <gateway>"

    <interface_name> をインターフェイス名に置き換えます。<gateway> を実際のゲートウェイの IP アドレスに置き換えます。

    # nmcli connection modify eth0 +ipv4.routes "10.0.0.0/24 via 10.0.0.1"

  7. 変更を適用します。

    # nmcli connection up <interface_name>

    <interface_name> をインターフェイス名に置き換えます。

  8. ルーティングテーブルを検証して、ルートが正常に追加されたことを確認します。

    # ip route
  9. 2 番目のサブネット内の各ワーカーノードに対して前の手順を繰り返します。

    注記

    実際のインターフェイス名とゲートウェイに一致するようにコマンドを調整します。

    1. ネットワークを設定したら、接続をテストして、リモートワーカーノードがコントロールプレーンノードに到達できること、およびコントロールプレーンノードがリモートワーカーノードに到達できることを確認します。
  10. 1 番目のサブネットのコントロールプレーンノードから、2 番目のサブネットのリモートワーカーノードに ping を送信します。

    $ ping <remote_worker_node_ip_address>

    ping が成功した場合は、1 番目のサブネットのコントロールプレーンノードが 2 番目のサブネットのリモートワーカーノードに到達できることを意味します。応答を受信しない場合は、ネットワーク設定を確認し、ノードに対して手順を繰り返します。

  11. 2 番目のサブネットのリモートワーカーノードから、1 番目のサブネットのコントロールプレーンノードに ping を送信します。

    $ ping <control_plane_node_ip_address>

    ping が成功した場合は、2 番目のサブネットのリモートワーカーノードが 1 番目のサブネットのコントロールプレーンに到達できることを意味します。応答を受信しない場合は、ネットワーク設定を確認し、ノードに対して手順を繰り返します。

13.3.4. OpenShift Container Platform インストーラーの取得

インストーラーの stable-4.x バージョンを使用して、OpenShift Container Platform の一般公開の安定バージョンをデプロイします。

$ export VERSION=stable-4.10
export RELEASE_IMAGE=$(curl -s https://mirror.openshift.com/pub/openshift-v4/clients/ocp/$VERSION/release.txt | grep 'Pull From: quay.io' | awk -F ' ' '{print $3}')

13.3.5. OpenShift Container Platform インストールのデプロイメント

インストーラーの取得後、次のステップとしてこれをデプロイメントします。

手順

  1. 環境変数を設定します。

    $ export cmd=openshift-baremetal-install
    $ export pullsecret_file=~/pull-secret.txt
    $ export extract_dir=$(pwd)
  2. oc バイナリーを取得します。

    $ curl -s https://mirror.openshift.com/pub/openshift-v4/clients/ocp/$VERSION/openshift-client-linux.tar.gz | tar zxvf - oc
  3. インストーラーを実行します。

    $ sudo cp oc /usr/local/bin
    $ oc adm release extract --registry-config "${pullsecret_file}" --command=$cmd --to "${extract_dir}" ${RELEASE_IMAGE}
    $ sudo cp openshift-baremetal-install /usr/local/bin

13.3.6. (オプション) RHCOS イメージキャッシュの作成

イメージキャッシングを使用するには、ブートストラップ VM がクラスターノードをプロビジョニングするために使用する Red Hat Enterprise Linux CoreOS(RHCOS) イメージをダウンロードする必要があります。イメージのキャッシュはオプションですが、帯域幅が制限されているネットワークでインストールプログラムを実行する場合に特に便利です。

注記

正しいイメージがリリースペイロードにあるため、インストールプログラムは、clusterOSImage RHCOS イメージを必要としなくなりました。

帯域幅が制限されたネットワークでインストールプログラムを実行していて、RHCOS イメージのダウンロードに 15〜20 分以上かかる場合、インストールプログラムはタイムアウトになります。このような場合、Web サーバーでイメージをキャッシュすることができます。

イメージを含むコンテナーをインストールします。

手順

  1. podman をインストールします。

    $ sudo dnf install -y podman
  2. RHCOS イメージのキャッシュに使用されるファイアウォールのポート 8080 を開きます。

    $ sudo firewall-cmd --add-port=8080/tcp --zone=public --permanent
    $ sudo firewall-cmd --reload
  3. bootstraposimage を保存するディレクトリーを作成します。

    $ mkdir /home/kni/rhcos_image_cache
  4. 新規に作成されたディレクトリーに適切な SELinux コンテキストを設定します。

    $ sudo semanage fcontext -a -t httpd_sys_content_t "/home/kni/rhcos_image_cache(/.*)?"
    $ sudo restorecon -Rv /home/kni/rhcos_image_cache/
  5. インストールプログラムがブートストラップ VM にデプロイする RHCOS イメージの URI を取得します。

    $ export RHCOS_QEMU_URI=$(/usr/local/bin/openshift-baremetal-install coreos print-stream-json | jq -r --arg ARCH "$(arch)" '.architectures[$ARCH].artifacts.qemu.formats["qcow2.gz"].disk.location')
  6. インストールプログラムがブートストラップ VM にデプロイするイメージの名前を取得します。

    $ export RHCOS_QEMU_NAME=${RHCOS_QEMU_URI##*/}
  7. ブートストラップ仮想マシンにデプロイされる RHCOS イメージの SHA ハッシュを取得します。

    $ export RHCOS_QEMU_UNCOMPRESSED_SHA256=$(/usr/local/bin/openshift-baremetal-install coreos print-stream-json | jq -r --arg ARCH "$(arch)" '.architectures[$ARCH].artifacts.qemu.formats["qcow2.gz"].disk["uncompressed-sha256"]')
  8. イメージをダウンロードして、/home/kni/rhcos_image_cache ディレクトリーに配置します。

    $ curl -L ${RHCOS_QEMU_URI} -o /home/kni/rhcos_image_cache/${RHCOS_QEMU_NAME}
  9. 新しいファイルの SELinux タイプが httpd_sys_content_t であることを確認します。

    $ ls -Z /home/kni/rhcos_image_cache
  10. Pod を作成します。

    $ podman run -d --name rhcos_image_cache \ 1
    -v /home/kni/rhcos_image_cache:/var/www/html \
    -p 8080:8080/tcp \
    quay.io/centos7/httpd-24-centos7:latest
    1
    rhcos_image_cache という名前のキャッシング Web サーバーを作成します。この Pod は、デプロイメント用に install-config.yaml ファイルの bootstrapOSImage イメージを提供します。
  11. bootstrapOSImage 設定を生成します。

    $ export BAREMETAL_IP=$(ip addr show dev baremetal | awk '/inet /{print $2}' | cut -d"/" -f1)
    $ export BOOTSTRAP_OS_IMAGE="http://${BAREMETAL_IP}:8080/${RHCOS_QEMU_NAME}?sha256=${RHCOS_QEMU_UNCOMPRESSED_SHA256}"
    $ echo "    bootstrapOSImage=${BOOTSTRAP_OS_IMAGE}"
  12. platform.baremetal 下の install-config.yaml ファイルに必要な設定を追加します。

    platform:
      baremetal:
        bootstrapOSImage: <bootstrap_os_image>  1
    1
    <bootstrap_os_image>$BOOTSTRAP_OS_IMAGE の値に置き換えます。

    詳細は、Configuring the install-config.yaml file セクションを参照してください。

13.3.7. install-config.yaml ファイルの設定

13.3.7.1. install-config.yaml ファイルの設定

install-config.yaml ファイルには、追加の詳細情報が必要です。ほとんどの情報は、インストールプログラムと結果として作成されるクラスターに、完全に管理できる使用可能なハードウェアについて十分に説明しています。

注記

正しいイメージがリリースペイロードにあるため、インストールプログラムは、clusterOSImage RHCOS イメージを必要としなくなりました。

  1. install-config.yaml を設定します。pullSecret および sshKey など、環境に合わせて適切な変数を変更します。

    apiVersion: v1
    baseDomain: <domain>
    metadata:
      name: <cluster-name>
    networking:
      machineNetwork:
      - cidr: <public-cidr>
      networkType: OVNKubernetes
    compute:
    - name: worker
      replicas: 2 1
    controlPlane:
      name: master
      replicas: 3
      platform:
        baremetal: {}
    platform:
      baremetal:
        apiVIP: <api-ip>
        ingressVIP: <wildcard-ip>
        provisioningNetworkCIDR: <CIDR>
        hosts:
          - name: openshift-master-0
            role: master
            bmc:
              address: ipmi://<out-of-band-ip> 2
              username: <user>
              password: <password>
            bootMACAddress: <NIC1-mac-address>
            rootDeviceHints:
             deviceName: "<installation_disk_drive_path>" 3
          - name: <openshift_master_1>
            role: master
            bmc:
              address: ipmi://<out-of-band-ip> 4
              username: <user>
              password: <password>
            bootMACAddress: <NIC1-mac-address>
            rootDeviceHints:
             deviceName: "<installation_disk_drive_path>" 5
          - name: <openshift_master_2>
            role: master
            bmc:
              address: ipmi://<out-of-band-ip> 6
              username: <user>
              password: <password>
            bootMACAddress: <NIC1-mac-address>
            rootDeviceHints:
             deviceName: "<installation_disk_drive_path>" 7
          - name: <openshift_worker_0>
            role: worker
            bmc:
              address: ipmi://<out-of-band-ip> 8
              username: <user>
              password: <password>
            bootMACAddress: <NIC1-mac-address>
          - name: <openshift-worker-1>
            role: worker
            bmc:
              address: ipmi://<out-of-band-ip>
              username: <user>
              password: <password>
            bootMACAddress: <NIC1-mac-address>
            rootDeviceHints:
             deviceName: "<installation_disk_drive_path>" 9
    pullSecret: '<pull_secret>'
    sshKey: '<ssh_pub_key>'
    1
    OpenShift Container Platform クラスターの一部であるワーカーノードの数に基づいてワーカーマシンをスケーリングします。replicas 値の有効なオプションは 0 で、2 以上の整数です。3 ノードクラスターのみが含まれる 3 ノードクラスターをデプロイするには、レプリカ数を 0 に設定します。3 ノードクラスターは、テスト、開発、本番に使用できる、より小さく、よりリソース効率の良いクラスターです。ワーカーを 1 つだけにしてクラスターをインストールすることはできません。
    2 4 6 8
    その他のオプションについては、BMC アドレス指定のセクションを参照してください。
    3 5 7 9
    インストールディスクドライブへのパスを設定するには、ディスクのカーネル名を入力します。たとえば、/dev/sda です。
    重要

    ディスクの検出順序は保証されていないため、複数のディスクを備えたマシンの起動オプションによってディスクのカーネル名が変わる可能性があります。たとえば、/dev/sda/dev/sdb になり、その逆も同様です。この問題を回避するには、ディスクの World Wide Name (WWN) などの永続ディスク属性を使用する必要があります。ディスク WWN を使用するには、deviceName パラメーターを wwnWithExtension パラメーターに置き換えます。使用するパラメーターに応じて、/dev/sda などのディスク名、または "0x64cd98f04fde100024684cf3034da5c2" などのディスク WWN を入力します。ディスク WWN 値が 16 進数値ではなく文字列値として使用されるように、ディスク WWN 値を引用符で囲んで入力してください。

    これらの rootDeviceHints パラメーター要件を満たさない場合、次のエラーが発生する可能性があります。

    ironic-inspector inspection failed: No disks satisfied root device hints
  2. クラスター設定を保存するディレクトリーを作成します。

    $ mkdir ~/clusterconfigs
  3. install-config.yaml ファイルを新しいディレクトリーにコピーします。

    $ cp install-config.yaml ~/clusterconfigs
  4. OpenShift Container Platform クラスターをインストールする前に、すべてのベアメタルノードの電源がオフになっていることを確認します。

    $ ipmitool -I lanplus -U <user> -P <password> -H <management-server-ip> power off
  5. 以前に試行したデプロイメントにより古いブートストラップリソースが残っている場合は、これを削除します。

    for i in $(sudo virsh list | tail -n +3 | grep bootstrap | awk {'print $2'});
    do
      sudo virsh destroy $i;
      sudo virsh undefine $i;
      sudo virsh vol-delete $i --pool $i;
      sudo virsh vol-delete $i.ign --pool $i;
      sudo virsh pool-destroy $i;
      sudo virsh pool-undefine $i;
    done

13.3.7.2. 追加の install-config パラメーター

install-config.yaml ファイルに必要なパラメーター hosts パラメーターおよび bmc パラメーターについては、以下の表を参照してください。

表13.4 必須パラメーター
パラメーターデフォルト説明

baseDomain

 

クラスターのドメイン名。例: example.com

bootMode

UEFI

ノードのブートモード。オプションは、legacyUEFI、および UEFISecureBoot です。bootMode が設定されていない場合は、ノードを検査する間に Ironic がこれを設定します。

sshKey

 

sshKey 設定には、コントロールプレーンノードおよびワーカーノードにアクセスするために必要な ~/.ssh/id_rsa.pub ファイルのキーが含まれます。通常、このキーは provisionaer ノードのキーです。

pullSecret

 

pullSecret 設定には、プロビジョナーノードの準備の際に Install OpenShift on Bare Metal ページからダウンロードしたプルシークレットのコピーが含まれます。

metadata:
    name:
 

OpenShift Container Platform クラスターに指定される名前。例: openshift

networking:
    machineNetwork:
    - cidr:
 

外部ネットワークの公開 CIDR (Classless Inter-Domain Routing)。例: 10.0.0.0/24 など。

compute:
  - name: worker
 

OpenShift Container Platform クラスターでは、ノードがゼロであってもワーカー (またはコンピュート) ノードの名前を指定する必要があります。

compute:
    replicas: 2
 

レプリカは、OpenShift Container Platform クラスターのワーカー (またはコンピュート) ノードの数を設定します。

controlPlane:
    name: master
 

OpenShift Container Platform クラスターには、コントロールプレーン (マスター) ノードの名前が必要です。

controlPlane:
    replicas: 3
 

レプリカは、OpenShift Container Platform クラスターの一部として含まれるコントロールプレーン (マスター) ノードの数を設定します。

provisioningNetworkInterface

 

ベアメタルネットワークに接続されたノード上のネットワークインターフェイス名。OpenShift Container Platform 4.9 以降のリリースのために、NIC の名前を識別するために provisioningNetworkInterface 設定を使用する代わりに、Ironic が NIC の IP アドレスを識別できるように bootMACAddress 設定を使用します。

defaultMachinePlatform

 

プラットフォーム設定なしでマシンプールに使用されるデフォルト設定。

apiVIP

 

(オプション) Kubernetes API 通信の仮想 IP アドレス。

この設定は、Machine Network からの予約済み IP として install-config.yaml ファイルで提供するか、デフォルト名が正しく解決されるように DNS で事前設定する必要があります。install-config.yaml ファイルの apiVIP 設定に値を追加するときは、FQDN ではなく仮想 IP アドレスを使用してください。デュアルスタックネットワークを使用する場合には、IP アドレスはプライマリー IPv4 ネットワークからのものである必要があります。設定されていない場合、インストーラーは api.<cluster_name>.<base_domain> を使用して DNS から IP アドレスを取得します。

disableCertificateVerification

False

redfish および redfish-virtualmedia では、このパラメーターで BMC アドレスを管理する必要があります。BMC アドレスに自己署名証明書を使用する場合は、値が True である必要があります。

ingressVIP

 

(オプション) Ingress トラフィックの仮想 IP アドレス。

この設定は、Machine Network からの予約済み IP として install-config.yaml ファイルで提供するか、デフォルト名が正しく解決されるように DNS で事前設定する必要があります。install-config.yaml ファイルの ingressVIP 設定に値を追加するときは、FQDN ではなく仮想 IP アドレスを使用してください。デュアルスタックネットワークを使用する場合には、IP アドレスはプライマリー IPv4 ネットワークからのものである必要があります。設定されていない場合、インストーラーは test.apps.<cluster_name>.<base_domain> を使用して DNS から IP アドレスを取得します。

表13.5 オプションのパラメーター
パラメーターデフォルト説明

provisioningDHCPRange

172.22.0.10,172.22.0.100

プロビジョニングネットワークでノードの IP 範囲を定義します。

provisioningNetworkCIDR

172.22.0.0/24

プロビジョニングに使用するネットワークの CIDR。このオプションは、プロビジョニングネットワークでデフォルトのアドレス範囲を使用しない場合に必要です。

clusterProvisioningIP

provisioningNetworkCIDR の 3 番目の IP アドレス。

プロビジョニングサービスが実行されるクラスター内の IP アドレス。デフォルトは、プロビジョニングサブネットの 3 番目の IP アドレスに設定されます。例: 172.22.0.3.

bootstrapProvisioningIP

provisioningNetworkCIDR の 2 番目の IP アドレス

インストーラーがコントロールプレーン (マスター) ノードをデプロイしている間にプロビジョニングサービスが実行されるブートストラップ仮想マシンの IP アドレス。デフォルトは、プロビジョニングサブネットの 2 番目の IP アドレスに設定されます。例: 172.22.0.2 または 2620:52:0:1307::2

externalBridge

baremetal

ベアメタルネットワークに接続されたハイパーバイザーのベアメタルブリッジの名前。

provisioningBridge

provisioning

プロビジョニングネットワークに接続されている provisioner ホストのプロビジョニングブリッジの名前。

defaultMachinePlatform

 

プラットフォーム設定なしでマシンプールに使用されるデフォルト設定。

bootstrapOSImage

 

ブートストラップノードのデフォルトのオペレーティングシステムイメージを上書きするための URL。URL にはイメージの SHA-256 ハッシュが含まれている必要があります。例: https://mirror.openshift.com/rhcos-<version>-qemu.qcow2.gz?sha256=<uncompressed_sha256>

provisioningNetwork

 

provisioningNetwork 設定は、クラスターがプロビジョニングネットワークを使用するかどうかを決定します。存在する場合、設定はクラスターがネットワークを管理するかどうかも決定します。

Disabled: プロビジョニングネットワークの要件を無効にするには、このパラメーターを Disabled に設定します。Disabled に設定すると、仮想メディアベースのプロビジョニングのみを使用するか、アシステッドインストーラーを使用してクラスターを起動する必要があります。Disabledにして、電源管理を使用する場合、BMC はベアメタルネットワークからアクセスできる必要があります。Disabled の場合は、プロビジョニングサービスに使用されるベアメタルネットワークで 2 つの IP アドレスを指定する必要があります。

Managed: DHCP、TFTP などを含むプロビジョニングネットワークを完全に管理するには、このパラメーターを Managed(デフォルト) に設定します。

Unmanaged: このパラメーターを Unmanaged に設定してプロビジョニングネットワークを引き続き有効にしますが、DHCP の手動設定を行います。仮想メディアのプロビジョニングが推奨されますが、必要に応じて PXE を引き続き利用できます。

httpProxy

 

このパラメーターを、環境内で使用する適切な HTTP プロキシーに設定します。

httpsProxy

 

このパラメーターを、環境内で使用する適切な HTTPS プロキシーに設定します。

noProxy

 

このパラメーターを、環境内のプロキシーの使用に対する例外のリストに設定します。

ホスト

hosts パラメーターは、クラスターのビルドに使用される個別のベアメタルアセットのリストです。

表13.6 ホスト
名前デフォルト説明

name

 

詳細情報に関連付ける BareMetalHost リソースの名前。例: openshift-master-0

role

 

ベアメタルノードのロール。master または worker のいずれか。

bmc

 

ベースボード管理コントローラーの接続詳細。詳細は、BMC アドレス指定のセクションを参照してください。

bootMACAddress

 

ホストがプロビジョニングネットワークに使用する NIC の MAC アドレス。Ironic は、bootMACAddress 設定を使用して IP アドレスを取得します。次に、ホストにバインドします。

注記

プロビジョニングネットワークを無効にした場合は、ホストから有効な MAC アドレスを提供する必要があります。

networkConfig

 

このオプションのパラメーターを設定して、ホストのネットワークインターフェイスを設定します。詳細については、オプション: ホストネットワークインターフェイスの設定を参照してください。

13.3.7.3. BMC アドレス指定

ほとんどのベンダーは、Intelligent Platform Management Interface(IPMI) でベースボード管理コントローラー (BMC) アドレスに対応しています。IPMI は通信を暗号化しません。これは、セキュリティーが保護された管理ネットワークまたは専用の管理ネットワークを介したデータセンター内での使用に適しています。ベンダーを確認して、Redfish ネットワークブートをサポートしているかどうかを確認します。Redfish は、コンバージド、ハイブリッド IT および Software Defined Data Center (SDDC) 向けのシンプルでセキュアな管理を行います。Redfish は人による判読が可能、かつ機械対応が可能であり、インターネットや Web サービスの標準を活用して、最新のツールチェーンに情報を直接公開します。ハードウェアが Redfish ネットワークブートに対応していない場合には、IPMI を使用します。

IPMI

IPMI を使用するホストは ipmi://<out-of-band-ip>:<port> アドレス形式を使用します。これは、指定がない場合はポート 623 にデフォルトで設定されます。以下の例は、install-config.yaml ファイル内の IPMI 設定を示しています。

platform:
  baremetal:
    hosts:
      - name: openshift-master-0
        role: master
        bmc:
          address: ipmi://<out-of-band-ip>
          username: <user>
          password: <password>
重要

BMC アドレス指定に IPMI を使用して PXE ブートする場合は、provisioning ネットワークが必要です。provisioning ネットワークなしでは、PXE ブートホストを行うことはできません。provisioning ネットワークなしでデプロイする場合、redfish-virtualmediaidrac-virtualmedia などの仮想メディア BMC アドレス指定オプションを使用する必要があります。詳細は、BMC addressing for HPE iLO セクションの Redfish virtual media for HPE iLO、または BMC addressing for Dell iDRAC セクションの Redfish virtual media for Dell iDRAC セクションを参照してください。

Redfish ネットワークブート

Redfish を有効にするには、redfish:// または redfish+http:// を使用して TLS を無効にします。インストーラーには、ホスト名または IP アドレスとシステム ID へのパスの両方が必要です。以下の例は、install-config.yaml ファイル内の RedFish 設定を示しています。

platform:
  baremetal:
    hosts:
      - name: openshift-master-0
        role: master
        bmc:
          address: redfish://<out-of-band-ip>/redfish/v1/Systems/1
          username: <user>
          password: <password>

アウトバウンド管理のアドレスについて認証局の証明書を使用することが推奨されますが、自己署名証明書を使用する場合には、bmc 設定に disableCertificateVerification: True を含める必要があります。以下の例は、install-config.yaml ファイル内の disableCertificateVerification: True 設定パラメーターを使用する RedFish 設定を示しています。

platform:
  baremetal:
    hosts:
      - name: openshift-master-0
        role: master
        bmc:
          address: redfish://<out-of-band-ip>/redfish/v1/Systems/1
          username: <user>
          password: <password>
          disableCertificateVerification: True

13.3.7.4. Dell iDRAC の BMC アドレス指定

それぞれの bmc エントリーの address フィールドは、URL スキーム内のコントローラーのタイプやネットワーク上のその場所を含む、OpenShift Container Platform クラスターノードに接続する URL です。

platform:
  baremetal:
    hosts:
      - name: <hostname>
        role: <master | worker>
        bmc:
          address: <address> 1
          username: <user>
          password: <password>
1
address 設定はプロトコルを指定します。

Dell ハードウェアの場合、Red Hat は統合 Dell Remote Access Controller (iDRAC) 仮想メディア、Redfish ネットワークブート、および IPMI をサポートします。

Dell iDRAC の BMC アドレス形式
プロトコルアドレスのフォーマット

iDRAC 仮想メディア

idrac-virtualmedia://<out-of-band-ip>/redfish/v1/Systems/System.Embedded.1

Redfish ネットワークブート

redfish://<out-of-band-ip>/redfish/v1/Systems/System.Embedded.1

IPMI

ipmi://<out-of-band-ip>

重要

idrac-virtualmedia を Redfish 仮想メディアのプロトコルとして使用します。redfish-virtualmedia は Dell ハードウェアでは機能しません。Dell の idrac-virtualmedia は、Dell の OEM 拡張機能が含まれる Redfish 標準を使用します。

詳細は、以下のセクションを参照してください。

Dell iDRAC の Redfish 仮想メディア

Dell サーバーの RedFish 仮想メディアについては、 address 設定で idrac-virtualmedia:// を使用します。redfish-virtualmedia:// を使用しても機能しません。

以下の例は、install-config.yaml ファイル内で iDRAC 仮想メディアを使用する方法を示しています。

platform:
  baremetal:
    hosts:
      - name: openshift-master-0
        role: master
        bmc:
          address: idrac-virtualmedia://<out-of-band-ip>/redfish/v1/Systems/System.Embedded.1
          username: <user>
          password: <password>

アウトバウンド管理のアドレスについて認証局の証明書を使用することが推奨されますが、自己署名証明書を使用する場合には、bmc 設定に disableCertificateVerification: True を含める必要があります。以下の例は、install-config.yaml ファイル内の disableCertificateVerification: True 設定パラメーターを使用する RedFish 設定を示しています。

platform:
  baremetal:
    hosts:
      - name: openshift-master-0
        role: master
        bmc:
          address: idrac-virtualmedia://<out-of-band-ip>/redfish/v1/Systems/System.Embedded.1
          username: <user>
          password: <password>
          disableCertificateVerification: True
注記

ファームウェアバージョン 04.40.00.00 以降の Dell iDRAC 9 には、ベアメタルデプロイメントでのインストーラによるプロビジョニングインストールに関する既知の問題があります。Virtual Console プラグインは、HTML5 の拡張バージョンである eHTML5 にデフォルト設定されているため、InsertVirtualMedia ワークフローで問題が発生します。この問題を回避するには、HTML5 を使用するようにプラグインを設定します。メニューパスは以下の通りです。Configuration Virtual console Plug-in Type HTML5

OpenShift Container Platform クラスターノードについて、iDRAC コンソールで AutoAttach が有効にされていることを確認します。メニューパスは以下のようになります。Configuration Virtual Media Attach Mode AutoAttach

idrac-virtualmedia:// を Redfish 仮想メディアのプロトコルとして使用します。redfish-virtualmedia:// の使用は、 idrac-virtualmedia:// プロトコルが idrac ハードウェアタイプおよび Ironic の Redfish プロトコルに対応しているため、Dell ハードウェアでは機能しません。Dell の idrac-virtualmedia:// プロトコルは、Dell の OEM 拡張機能が含まれる Redfish 標準を使用します。Ironic は、WSMAN プロトコルのある idrac タイプもサポートします。したがって、Dell ハードウェア上の仮想メディアで Redfish を使用する際に予期しない動作を回避するために、idrac-virtualmedia:// を指定する必要があります。

iDRAC の Redfish ネットワークブート

RedFish を有効にするには、redfish:// または redfish+http:// を使用してトランスポート層セキュリティー (TLS) を無効にします。インストーラーには、ホスト名または IP アドレスとシステム ID へのパスの両方が必要です。以下の例は、install-config.yaml ファイル内の RedFish 設定を示しています。

platform:
  baremetal:
    hosts:
      - name: openshift-master-0
        role: master
        bmc:
          address: redfish://<out-of-band-ip>/redfish/v1/Systems/System.Embedded.1
          username: <user>
          password: <password>

アウトバウンド管理のアドレスについて認証局の証明書を使用することが推奨されますが、自己署名証明書を使用する場合には、bmc 設定に disableCertificateVerification: True を含める必要があります。以下の例は、install-config.yaml ファイル内の disableCertificateVerification: True 設定パラメーターを使用する RedFish 設定を示しています。

platform:
  baremetal:
    hosts:
      - name: openshift-master-0
        role: master
        bmc:
          address: redfish://<out-of-band-ip>/redfish/v1/Systems/System.Embedded.1
          username: <user>
          password: <password>
          disableCertificateVerification: True
注記

ファームウェアバージョン 04.40.00.00 を使用する Dell iDRAC 9 と、ベアメタルデプロイメントでインストーラーでプロビジョニングされるインストール用の 5.xx シリーズを含むすべてのリリースには既知の問題があります。Virtual Console プラグインは、HTML5 の拡張バージョンである eHTML5 にデフォルト設定されているため、InsertVirtualMedia ワークフローで問題が発生します。この問題を回避するには、HTML5 を使用するようにプラグインを設定します。メニューパスは以下の通りです。Configuration Virtual console Plug-in Type HTML5

OpenShift Container Platform クラスターノードについて、iDRAC コンソールで AutoAttach が有効にされていることを確認します。メニューパスは以下のようになります。Configuration Virtual Media Attach Mode AutoAttach

13.3.7.5. HPE iLO の BMC アドレス指定

それぞれの bmc エントリーの address フィールドは、URL スキーム内のコントローラーのタイプやネットワーク上のその場所を含む、OpenShift Container Platform クラスターノードに接続する URL です。

platform:
  baremetal:
    hosts:
      - name: <hostname>
        role: <master | worker>
        bmc:
          address: <address> 1
          username: <user>
          password: <password>
1
address 設定はプロトコルを指定します。

HPE integrated Lights Out (iLO) の場合、Red Hat は Redfish 仮想メディア、Redfish ネットワークブート、および IPMI をサポートします。

表13.7 HPE iLO の BMC アドレス形式
プロトコルアドレスのフォーマット

Redfish 仮想メディア

redfish-virtualmedia://<out-of-band-ip>/redfish/v1/Systems/1

Redfish ネットワークブート

redfish://<out-of-band-ip>/redfish/v1/Systems/1

IPMI

ipmi://<out-of-band-ip>

詳細は、以下のセクションを参照してください。

HPE iLO の Redfish 仮想メディア

HPE サーバーについて RedFish Virtual Media を有効にするには、address 設定で redfish-virtualmedia:// を使用します。以下の例は、install-config.yaml ファイル内で Redfish 仮想メディアを使用する方法を示しています。

platform:
  baremetal:
    hosts:
      - name: openshift-master-0
        role: master
        bmc:
          address: redfish-virtualmedia://<out-of-band-ip>/redfish/v1/Systems/1
          username: <user>
          password: <password>

アウトバウンド管理のアドレスについて認証局の証明書を使用することが推奨されますが、自己署名証明書を使用する場合には、bmc 設定に disableCertificateVerification: True を含める必要があります。以下の例は、install-config.yaml ファイル内の disableCertificateVerification: True 設定パラメーターを使用する RedFish 設定を示しています。

platform:
  baremetal:
    hosts:
      - name: openshift-master-0
        role: master
        bmc:
          address: redfish-virtualmedia://<out-of-band-ip>/redfish/v1/Systems/1
          username: <user>
          password: <password>
          disableCertificateVerification: True
注記

Ironic は、仮想メディアで iLO4 をサポートしないので、Redfish 仮想メディアは、iLO4 を実行する第 9 世代のシステムではサポートされません。

HPE iLO の Redfish ネットワークブート

Redfish を有効にするには、redfish:// または redfish+http:// を使用して TLS を無効にします。インストーラーには、ホスト名または IP アドレスとシステム ID へのパスの両方が必要です。以下の例は、install-config.yaml ファイル内の RedFish 設定を示しています。

platform:
  baremetal:
    hosts:
      - name: openshift-master-0
        role: master
        bmc:
          address: redfish://<out-of-band-ip>/redfish/v1/Systems/1
          username: <user>
          password: <password>

アウトバウンド管理のアドレスについて認証局の証明書を使用することが推奨されますが、自己署名証明書を使用する場合には、bmc 設定に disableCertificateVerification: True を含める必要があります。以下の例は、install-config.yaml ファイル内の disableCertificateVerification: True 設定パラメーターを使用する RedFish 設定を示しています。

platform:
  baremetal:
    hosts:
      - name: openshift-master-0
        role: master
        bmc:
          address: redfish://<out-of-band-ip>/redfish/v1/Systems/1
          username: <user>
          password: <password>
          disableCertificateVerification: True

13.3.7.6. Fujitsu iRMC の BMC アドレス指定

それぞれの bmc エントリーの address フィールドは、URL スキーム内のコントローラーのタイプやネットワーク上のその場所を含む、OpenShift Container Platform クラスターノードに接続する URL です。

platform:
  baremetal:
    hosts:
      - name: <hostname>
        role: <master | worker>
        bmc:
          address: <address> 1
          username: <user>
          password: <password>
1
address 設定はプロトコルを指定します。

Fujitsu ハードウェアの場合、Red Hat は、統合 Remote Management Controller (iRMC) および IPMI をサポートします。

表13.8 Fujitsu iRMC の BMC アドレス形式
プロトコルアドレスのフォーマット

iRMC

irmc://<out-of-band-ip>

IPMI

ipmi://<out-of-band-ip>

iRMC

Fujitsu ノードは irmc://<out-of-band-ip> を使用し、デフォルトではポート 443 に設定されます。以下の例は、install-config.yaml ファイル内の iRMC 設定を示しています。

platform:
  baremetal:
    hosts:
      - name: openshift-master-0
        role: master
        bmc:
          address: irmc://<out-of-band-ip>
          username: <user>
          password: <password>
注記

現在 Fujitsu は、ベアメタルへのインストーラーでプロビジョニングされるインストール用に iRMC S5 ファームウェアバージョン 3.05P 以降をサポートしています。

13.3.7.7. ルートデバイスのヒント

rootDeviceHints パラメーターは、インストーラーが Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) イメージを特定のデバイスにプロビジョニングできるようにします。インストーラーは、検出順にデバイスを検査し、検出された値をヒントの値と比較します。インストーラーは、ヒント値に一致する最初に検出されたデバイスを使用します。この設定は複数のヒントを組み合わせることができますが、デバイスは、インストーラーがこれを選択できるようにすべてのヒントに一致する必要があります。

表13.9 サブフィールド
サブフィールド説明

deviceName

/dev/vda などの Linux デバイス名を含む文字列。ヒントは、実際の値と完全に一致する必要があります。

hctl

0:0:0:0 などの SCSI バスアドレスを含む文字列。ヒントは、実際の値と完全に一致する必要があります。

model

ベンダー固有のデバイス識別子を含む文字列。ヒントは、実際の値のサブ文字列になります。

vendor

デバイスのベンダーまたは製造元の名前が含まれる文字列。ヒントは、実際の値のサブ文字列になります。

serialNumber

デバイスのシリアル番号を含む文字列。ヒントは、実際の値と完全に一致する必要があります。

minSizeGigabytes

デバイスの最小サイズ (ギガバイト単位) を表す整数。

wwn

一意のストレージ ID を含む文字列。ヒントは、実際の値と完全に一致する必要があります。

wwnWithExtension

ベンダー拡張が追加された一意のストレージ ID を含む文字列。ヒントは、実際の値と完全に一致する必要があります。

wwnVendorExtension

一意のベンダーストレージ ID を含む文字列。ヒントは、実際の値と完全に一致する必要があります。

rotational

デバイスがローテーションするディスクである (true) か、そうでないか (false) を示すブール値。

使用例

     - name: master-0
       role: master
       bmc:
         address: ipmi://10.10.0.3:6203
         username: admin
         password: redhat
       bootMACAddress: de:ad:be:ef:00:40
       rootDeviceHints:
         deviceName: "/dev/sda"

13.3.7.8. (オプション) プロキシー設定の設定

プロキシーを使用して OpenShift Container Platform クラスターをデプロイするには、 install-config.yaml ファイルに以下の変更を加えます。

apiVersion: v1
baseDomain: <domain>
proxy:
  httpProxy: http://USERNAME:PASSWORD@proxy.example.com:PORT
  httpsProxy: https://USERNAME:PASSWORD@proxy.example.com:PORT
  noProxy: <WILDCARD_OF_DOMAIN>,<PROVISIONING_NETWORK/CIDR>,<BMC_ADDRESS_RANGE/CIDR>

以下は、値を含む noProxy の例です。

noProxy: .example.com,172.22.0.0/24,10.10.0.0/24

プロキシーを有効な状態にして、対応するキー/値のペアでプロキシーの適切な値を設定します。

主な留意事項:

  • プロキシーに HTTPS プロキシーがない場合、 httpsProxy の値を https:// から http:// に変更します。
  • provisioning ネットワークを使用する場合、これを noProxy 設定に含めます。そうしない場合、インストーラーは失敗します。
  • プロビジョナーノード内の環境変数としてすべてのプロキシー設定を設定します。たとえば、HTTP_PROXYHTTPS_PROXY、および NO_PROXY が含まれます。
注記

IPv6 でプロビジョニングする場合、noProxy 設定で CIDR アドレスブロックを定義することはできません。各アドレスを個別に定義する必要があります。

13.3.7.9. (オプション) provisioning ネットワークを使用しないデプロイ

provisioning ネットワークなしに OpenShift Container Platformmake をデプロイするには、install-config.yaml ファイルに以下の変更を加えます。

platform:
  baremetal:
    apiVIP: <api_VIP>
    ingressVIP: <ingress_VIP>
    provisioningNetwork: "Disabled" 1
1
provisioningNetwork 設定を追加して、必要な場合はこれを Disabled に設定します。
重要

PXE ブートには provisioning ネットワークが必要です。provisioning ネットワークなしでデプロイする場合、redfish-virtualmediaidrac-virtualmedia などの仮想メディア BMC アドレス指定オプションを使用する必要があります。詳細は、BMC addressing for HPE iLO セクションの Redfish virtual media for HPE iLO、または BMC addressing for Dell iDRAC セクションの Redfish virtual media for Dell iDRAC セクションを参照してください。

13.3.7.10. (オプション) デュアルスタックネットワークを使用したデプロイ

デュアルスタックネットワークを仕様して OpenShift Container Platform クラスターをデプロイするには、install-config.yaml ファイルで machineNetworkclusterNetwork、および serviceNetwork 設定を編集します。それぞれの設定には、それぞれ 2 つの CIDR エントリーが必要です。最初の CIDR エントリーは IPv4 設定で、2 つ目の CIDR エントリーは IPv6 設定であることを確認します。

machineNetwork:
- cidr: {{ extcidrnet }}
- cidr: {{ extcidrnet6 }}
clusterNetwork:
- cidr: 10.128.0.0/14
  hostPrefix: 23
- cidr: fd02::/48
  hostPrefix: 64
serviceNetwork:
- 172.30.0.0/16
- fd03::/112
重要

デュアルスタックネットワークを使用する場合は、API VIP アドレスおよび Ingress VIP アドレスはプライマリー IP アドレスファミリーである必要があります。現在、Red Hat は、IPv6 をプライマリー IP アドレスファミリーとして使用するデュアルスタック VIP またはデュアルスタックネットワークをサポートしていません。ただし、Red Hat は、IPv4 をプライマリー IP アドレスファミリーとして使用するデュアルスタックネットワークをサポートしています。したがって、IPv4 エントリーは、IPv6 エントリーの になければなりません。

13.3.7.11. (オプション) ホストネットワークインターフェイスの設定

インストールの前に、install-config.yaml ファイルで networkConfig 設定を設定し、NMState を使用してホストネットワークインターフェイスを設定できます。

この機能の最も一般的な使用例は、ベアメタルネットワークで静的 IP アドレスを指定することですが、ストレージネットワークなどの他のネットワークを設定することもできます。この機能は、VLAN、VXLAN、ブリッジ、ボンド、ルート、MTU、DNS リゾルバー設定など、他の NMState 機能をサポートします。

前提条件

  • 静的 IP アドレスを持つ各ノードの有効なホスト名で PTR DNS レコードを設定する。
  • NMState CLI (nmstate) をインストールする。

手順

  1. オプション: インストーラーは NMState YAML 構文をチェックしないため、install-config.yaml ファイルに含める前に nmstatectl gc で NMState 構文をテストすることを検討してください。

    注記

    YAML 構文にエラーがあると、ネットワーク設定の適用に失敗する可能性があります。さらに、検証済みの YAML 構文を維持すると、デプロイ後に Kubernetes NMState を使用して変更を適用する場合、またはクラスターを拡張する場合に役立ちます。

    1. NMState YAML ファイルを作成します。

      interfaces:
      - name: <nic1_name> 1
        type: ethernet
        state: up
        ipv4:
          address:
          - ip: <ip_address> 2
            prefix-length: 24
          enabled: true
      dns-resolver:
        config:
          server:
          - <dns_ip_address> 3
      routes:
        config:
        - destination: 0.0.0.0/0
          next-hop-address: <next_hop_ip_address> 4
          next-hop-interface: <next_hop_nic1_name> 5
      1 2 3 4 5
      <nic1_name><ip_address><dns_ip_address><next_hop_ip_address>、および <next_hop_nic1_name> を適切な値に置き換えます。
    2. 次のコマンドを実行して、設定ファイルをテストします。

      $ nmstatectl gc <nmstate_yaml_file>

      <nmstate_yaml_file> を設定ファイル名に置き換えます。

  2. install-config.yaml ファイル内のホストに NMState 設定を追加して、networkConfig 設定を使用します。

        hosts:
          - name: openshift-master-0
            role: master
            bmc:
              address: redfish+http://<out_of_band_ip>/redfish/v1/Systems/
              username: <user>
              password: <password>
              disableCertificateVerification: null
            bootMACAddress: <NIC1_mac_address>
            bootMode: UEFI
            rootDeviceHints:
              deviceName: "/dev/sda"
            networkConfig: 1
              interfaces:
              - name: <nic1_name> 2
                type: ethernet
                state: up
                ipv4:
                  address:
                  - ip: <ip_address> 3
                    prefix-length: 24
                  enabled: true
              dns-resolver:
                config:
                  server:
                  - <dns_ip_address> 4
              routes:
                config:
                - destination: 0.0.0.0/0
                  next-hop-address: <next_hop_ip_address> 5
                  next-hop-interface: <next_hop_nic1_name> 6
    1
    NMState YAML 構文を追加して、ホストインターフェイスを設定します。
    2 3 4 5 6
    <nic1_name><ip_address><dns_ip_address><next_hop_ip_address>、および <next_hop_nic1_name> を適切な値に置き換えます。
    重要

    クラスターをデプロイした後、install-config.yaml ファイルの networkConfig 設定を変更して、ホストネットワークインターフェイスを変更することはできません。Kubernetes NMState Operator を使用して、デプロイ後にホストネットワークインターフェイスに変更を加えます。

関連情報

13.3.7.12. サブネット用のホストネットワークインターフェイスの設定

エッジコンピューティングのシナリオでは、ワーカーノードをエッジの近くに配置することが有益な場合があります。サブネット内のリモートワーカーノードを見つけるには、コントロールプレーンサブネットやローカルワーカーノードに使用したものとは異なるネットワークセグメントまたはサブネットをリモートワーカーノードに使用できます。エッジコンピューティングシナリオ用にサブネットを設定することで、エッジのレイテンシーが短縮され、拡張性が向上します。

「サブネット間の通信を確率する」セクションの説明どおりにリモートワーカーノードに異なるネットワークセグメントまたはサブネットを確立した場合、ワーカーが静的 IP アドレス、ボンド、またはその他の高度なネットワークを使用している場合は、machineNetwork 設定でサブネットを指定する必要があります。各リモートワーカーノードの networkConfig パラメーターでノード IP アドレスを設定する場合、静的 IP アドレスを使用する際に、コントロールプレーンノードを含むサブネットのゲートウェイと DNS サーバーも指定する必要があります。これにより、リモートワーカーノードがコントロールプレーンノードを含むサブネットに到達し、コントロールプレーンからネットワークトラフィックを受信できるようになります。

重要

すべてのコントロールプレーンノードは同じサブネット内で実行する必要があります。複数のサブネットを使用する場合、マニフェストを使用して、コントロールプレーンノード上で実行されるように Ingress VIP を設定することもできます。詳細は、「コントロールプレーンで実行するネットワークコンポーネントの設定」を参照してください。

複数のサブネットを持つクラスターをデプロイするには、redfish-virtualmediaidrac-virtualmedia などの仮想メディアを使用する必要があります。

手順

  1. 静的 IP アドレスを使用する場合は、install-config.yaml ファイルの machineNetwork にサブネットを追加します。

    networking:
      machineNetwork:
      - cidr: 10.0.0.0/24
      - cidr: 192.168.0.0/24
      networkType: OVNKubernetes
  2. 静的 IP アドレスまたはボンドなどの高度なネットワークを使用する場合は、NMState 構文を使用して、各エッジワーカーノードの networkConfig パラメーターにゲートウェイと DNS 設定を追加します。

    networkConfig:
      nmstate:
        interfaces:
        - name: <interface_name> 1
          type: ethernet
          state: up
          ipv4:
            enabled: true
            dhcp: false
            address:
            - ip: <node_ip> 2
              prefix-length: 24
            gateway: <gateway_ip> 3
            dns-resolver:
              config:
                server:
                - <dns_ip> 4
    1
    <interface_name> をインターフェイス名に置き換えます。
    2
    <node_ip> をノードの IP アドレスに置き換えます。
    3
    <gateway_ip> をゲートウェイの IP アドレスに置き換えます。
    4
    <dns_ip> を DNS サーバーの IP アドレスに置き換えます。

13.3.7.13. 複数のクラスターノードの設定

同じ設定で OpenShift Container Platform クラスターノードを同時に設定できます。複数のクラスターノードを設定すると、各ノードの冗長な情報が install-config.yaml ファイルに追加されることを回避できます。このファイルには、クラスター内の複数のノードに同一の設定を適用するための特定のパラメーターが含まれています。

コンピュートノードは、コントローラーノードとは別に設定されます。ただし、両方のノードタイプの設定では、install-config.yaml ファイルで強調表示されているパラメーターを使用して、マルチノード設定を有効にします。次の例に示すように、networkConfig パラメーターを BOND に設定します。

hosts:
- name: ostest-master-0
 [...]
 networkConfig: &BOND
   interfaces:
   - name: bond0
     type: bond
     state: up
     ipv4:
       dhcp: true
       enabled: true
     link-aggregation:
       mode: active-backup
       port:
       - enp2s0
       - enp3s0
- name: ostest-master-1
 [...]
 networkConfig: *BOND
- name: ostest-master-2
 [...]
 networkConfig: *BOND
注記

複数のクラスターノードの設定は、インストーラーによってプロビジョニングされたインフラストラクチャーでの初期デプロイメントでのみ使用できます。

13.3.7.14. (オプション) マネージドセキュアブートの設定

redfishredfish-virtualmediaidrac-virtualmedia などの Redfish BMC アドレス指定を使用して、インストーラーでプロビジョニングされたクラスターをデプロイする際に管理対象 Secure Boot を有効にすることができます。マネージド Secure Boot を有効にするには、bootMode 設定を各ノードに追加します。

hosts:
  - name: openshift-master-0
    role: master
    bmc:
      address: redfish://<out_of_band_ip> 1
      username: <username>
      password: <password>
    bootMACAddress: <NIC1_mac_address>
    rootDeviceHints:
     deviceName: "/dev/sda"
    bootMode: UEFISecureBoot 2

1
bmc.address 設定は、redfishredfish-virtualmedia、または idrac-virtualmedia をプロトコルとして使用することを確認します。詳細は、BMC addressing for HPE iLO または BMC addressing for Dell iDRAC を参照してください。
2
bootMode 設定は、デフォルトで UEFI となります。これを UEFISecureBoot に変更して、マネージド Secure Boot を有効にします。
注記

ノードがマネージド Secure Boot をサポートできるようにするには、前提条件のノードの設定を参照してください。ノードがマネージド Secure Boot に対応していない場合には、ノードの設定セクションの手動での Secure Boot のノードの設定を参照してください。Secure Boot を手動で設定するには、Redfish 仮想メディアが必要です。

注記

IPMI は Secure Boot 管理機能を提供しないため、Red Hat では IPMI による Secure Boot のサポートはありません。

13.3.8. マニフェスト設定ファイル

13.3.8.1. OpenShift Container Platform マニフェストの作成

  1. OpenShift Container Platform マニフェストを作成します。

    $ ./openshift-baremetal-install --dir ~/clusterconfigs create manifests
    INFO Consuming Install Config from target directory
    WARNING Making control-plane schedulable by setting MastersSchedulable to true for Scheduler cluster settings
    WARNING Discarding the OpenShift Manifest that was provided in the target directory because its dependencies are dirty and it needs to be regenerated

13.3.8.2. (オプション) 非接続クラスターの NTP 設定

OpenShift Container Platform は、クラスターノードに chrony Network Time Protocol (NTP) サービスをインストールします。

非接続クラスター向けの NTP 設定

OpenShift Container Platform ノードは、正しく実行するために日時について合意する必要があります。ワーカーノードがコントロールプレーンノードの NTP サーバーから日付と時刻を取得すると、ルーティング可能なネットワークに接続されていないクラスターのインストールおよび操作が有効になるため、上位の stratum の NTP サーバーにアクセスできなくなります。

手順

  1. コントロールプレーンノードの chrony.conf ファイルのコンテンツを含む Butane 設定 (99-master-chrony-conf-override.bu) を作成します。

    注記

    Butane の詳細は、Butane を使用したマシン設定の作成を参照してください。

    Butane 設定例

    variant: openshift
    version: 4.10.0
    metadata:
      name: 99-master-chrony-conf-override
      labels:
        machineconfiguration.openshift.io/role: master
    storage:
      files:
        - path: /etc/chrony.conf
          mode: 0644
          overwrite: true
          contents:
            inline: |
              # Use public servers from the pool.ntp.org project.
              # Please consider joining the pool (https://www.pool.ntp.org/join.html).
    
              # The Machine Config Operator manages this file
              server openshift-master-0.<cluster-name>.<domain> iburst 1
              server openshift-master-1.<cluster-name>.<domain> iburst
              server openshift-master-2.<cluster-name>.<domain> iburst
    
              stratumweight 0
              driftfile /var/lib/chrony/drift
              rtcsync
              makestep 10 3
              bindcmdaddress 127.0.0.1
              bindcmdaddress ::1
              keyfile /etc/chrony.keys
              commandkey 1
              generatecommandkey
              noclientlog
              logchange 0.5
              logdir /var/log/chrony
    
              # Configure the control plane nodes to serve as local NTP servers
              # for all worker nodes, even if they are not in sync with an
              # upstream NTP server.
    
              # Allow NTP client access from the local network.
              allow all
              # Serve time even if not synchronized to a time source.
              local stratum 3 orphan

    1
    <cluster-name> はクラスターの名前に置き換え、<domain> は完全修飾ドメイン名に置き換える必要があります。
  2. Butane を使用して、コントロールプレーンノードに配信される設定が含まれる MachineConfig オブジェクトファイル (99-master-chrony-conf-override.yaml) を生成します。

    $ butane 99-master-chrony-conf-override.bu -o 99-master-chrony-conf-override.yaml
  3. コントロールプレーンノードの NTP サーバーを参照するワーカーノードの chrony.conf ファイルのコンテンツを含む Butane 設定 (99-worker-chrony-conf-override.bu) を作成します。

    Butane 設定例

    variant: openshift
    version: 4.10.0
    metadata:
      name: 99-worker-chrony-conf-override
      labels:
        machineconfiguration.openshift.io/role: worker
    storage:
      files:
        - path: /etc/chrony.conf
          mode: 0644
          overwrite: true
          contents:
            inline: |
              # The Machine Config Operator manages this file.
              server openshift-master-0.<cluster-name>.<domain> iburst 1
              server openshift-master-1.<cluster-name>.<domain> iburst
              server openshift-master-2.<cluster-name>.<domain> iburst
    
              stratumweight 0
              driftfile /var/lib/chrony/drift
              rtcsync
              makestep 10 3
              bindcmdaddress 127.0.0.1
              bindcmdaddress ::1
              keyfile /etc/chrony.keys
              commandkey 1
              generatecommandkey
              noclientlog
              logchange 0.5
              logdir /var/log/chrony

    1
    <cluster-name> はクラスターの名前に置き換え、<domain> は完全修飾ドメイン名に置き換える必要があります。
  4. Butane を使用して、ワーカーノードに配信される設定が含まれる MachineConfig オブジェクトファイル (99-worker-chrony-conf-override.yaml) を生成します。

    $ butane 99-worker-chrony-conf-override.bu -o 99-worker-chrony-conf-override.yaml

13.3.8.3. (オプション) コントロールプレーンで実行されるネットワークコンポーネントの設定

コントロールプレーンノードでのみ実行されるようにネットワークコンポーネントを設定します。デフォルトで、OpenShift Container Platform はマシン設定プールの任意のノードが ingressVIP 仮想 IP アドレスをホストできるようにします。ただし、多くの環境は、コントロールプレーンノードとは異なるサブネットにワーカーノードをデプロイします。リモートワーカーを別々のサブネットにデプロイする場合は、コントロールプレーンノード専用に ingressVIP 仮想 IP アドレスを配置する必要があります。

インストーラーがプロビジョニングしたネットワーク

手順

  1. install-config.yaml ファイルを保存するディレクトリーに移動します。

    $ cd ~/clusterconfigs
  2. manifests サブディレクトリーに切り替えます。

    $ cd manifests
  3. cluster-network-avoid-workers-99-config.yaml という名前のファイルを作成します。

    $ touch cluster-network-avoid-workers-99-config.yaml
  4. エディターで cluster-network-avoid-workers-99-config.yaml ファイルを開き、Operator 設定を記述するカスタムリソース (CR) を入力します。

    apiVersion: machineconfiguration.openshift.io/v1
    kind: MachineConfig
    metadata:
      name: 50-worker-fix-ipi-rwn
      labels:
        machineconfiguration.openshift.io/role: worker
    spec:
      config:
        ignition:
          version: 3.2.0
        storage:
          files:
            - path: /etc/kubernetes/manifests/keepalived.yaml
              mode: 0644
              contents:
                source: data:,

    このマニフェストは、 ingressVIP 仮想 IP アドレスをコントロールプレーンノードに配置します。また、このマニフェストは、コントロールプレーンノードにのみ以下のプロセスをデプロイします。

    • openshift-ingress-operator
    • keepalived
  5. cluster-network-avoid-workers-99-config.yaml ファイルを保存します。
  6. manifests/cluster-ingress-default-ingresscontroller.yaml ファイルを作成します。

    apiVersion: operator.openshift.io/v1
    kind: IngressController
    metadata:
      name: default
      namespace: openshift-ingress-operator
    spec:
      nodePlacement:
        nodeSelector:
          matchLabels:
            node-role.kubernetes.io/master: ""
  7. manifests ディレクトリーのバックアップの作成を検討してください。インストーラーは、クラスターの作成時に manifests/ ディレクトリーを削除します。
  8. cluster-scheduler-02-config.yml マニフェストを変更し、mastersSchedulable フィールドを true に設定して、コントロールプレーンノードをスケジュール対象にします。デフォルトでは、コントロールプレーンノードはスケジュール対象ではありません。以下に例を示します。

    $ sed -i "s;mastersSchedulable: false;mastersSchedulable: true;g" clusterconfigs/manifests/cluster-scheduler-02-config.yml
    注記

    この手順の完了後にコントロールプレーンノードをスケジュールできない場合には、クラスターのデプロイに失敗します。

13.3.8.4. (オプション) ワーカーノードへのルーターのデプロイ

インストール時に、インストーラーはルーター Pod をワーカーノードにデプロイします。デフォルトで、インストーラーは 2 つのルーター Pod をインストールします。デプロイされたクラスターが、OpenShift Container Platform クラスター内のサービスに対して予定される外部トラフィック負荷を処理するために追加のルーターを必要とする場合、yaml ファイルを作成して適切なルーターレプリカ数を設定できます。

重要

ワーカーノードが 1 つだけのクラスターのデプロイはサポートされていません。ルーターのレプリカを変更することで、1 つのワーカーでデプロイする場合の degraded 状態の問題は対処されますが、クラスターは Ingress API の高可用性を失うため、これは実稼働環境には適しません。

注記

デフォルトで、インストーラーは 2 つのルーターをデプロイします。クラスターにワーカーノードがない場合、インストーラーはデフォルトで 2 つのルーターをコントロールプレーンノードにデプロイします。

手順

  1. router-replicas.yaml ファイルを作成します。

    apiVersion: operator.openshift.io/v1
    kind: IngressController
    metadata:
      name: default
      namespace: openshift-ingress-operator
    spec:
      replicas: <num-of-router-pods>
      endpointPublishingStrategy:
        type: HostNetwork
      nodePlacement:
        nodeSelector:
          matchLabels:
            node-role.kubernetes.io/worker: ""
    注記

    <num-of-router-pods> を適切な値に置き換えます。1 つのワーカーノードのみを使用している場合、replicas:1 に設定します。4 つ以上のワーカーノードを使用している場合、replicas: のデフォルトの値 2 を随時増やすことができます。

  2. router-replicas.yaml ファイルを保存し、これを clusterconfigs/openshift ディレクトリーにコピーします。

    $ cp ~/router-replicas.yaml clusterconfigs/openshift/99_router-replicas.yaml

13.3.8.5. (オプション) ワーカーノードの BIOS の設定

次の手順では、インストールプロセス中にワーカーノードの BIOS を設定します。

手順

  1. マニフェストを作成します。
  2. ワーカーに対応する BMH ファイルを変更します。

    $ vim clusterconfigs/openshift/99_openshift-cluster-api_hosts-3.yaml
  3. BMH ファイルの spec セクションに BIOS 設定を追加します。

    spec:
      firmware:
        simultaneousMultithreadingEnabled: true
        sriovEnabled: true
        virtualizationEnabled: true
    注記
    1. Red Hat は 3 つの BIOS 設定をサポートしています。詳細は、 BMH のドキュメント を参照してください。BMC タイプirmcのサーバーのみがサポートされます。他のタイプのサーバーは現在サポートされていません。
  4. クラスターを作成します。

13.3.8.6. (オプション) ワーカーノードの RAID の設定

次の手順では、インストールプロセス中にワーカーノードの RAID (Redundant Array of Independent Disks) を設定します。

注記
  1. OpenShift Container Platform は、iRMC プロトコルのみを使用してベースボード管理コントローラー (BMC) のハードウェア RAID をサポートします。OpenShift Container Platform 4.10 は、ソフトウェア RAID をサポートしていません。
  2. ノードにハードウェア RAID を設定する場合は、ノードに RAID コントローラーがあることを確認します。

手順

  1. マニフェストを作成します。
  2. ワーカーに対応する BMH (Bare Metal Host) ファイルを変更します。

    $ vim clusterconfigs/openshift/99_openshift-cluster-api_hosts-3.yaml
    注記

    OpenShift Container Platform 4.10 はソフトウェア RAID をサポートしていないため、以下の例ではハードウェア RAID 設定を使用します。

    1. 特定の RAID 設定を spec セクションに追加した場合、これが原因でワーカーノードは preparing フェーズで元の RAID 設定を削除し、RAID で指定された設定を実行します。以下は例になります。

      spec:
        raid:
          hardwareRAIDVolumes:
          - level: "0" 1
            name: "sda"
            numberOfPhysicalDisks: 1
            rotational: true
            sizeGibibytes: 0
      1
      levelは必須フィールドであり、その他はオプションのフィールドです。
    2. 空の RAID 設定を spec セクションに追加した場合、この空の設定により、ワーカーノードは preparing フェーズで元の RAID 設定を削除しますが、新しい設定は実行しません。以下は例になります。

      spec:
        raid:
          hardwareRAIDVolumes: []
    3. spec セクションに raid フィールドを追加しない場合、元の RAID 設定は削除されず、新しい設定は実行されません。
  3. クラスターを作成します。

13.3.9. 非接続レジストリーの作成

インストールレジストリーのローカルコピーを使用して OpenShift Container Platform クラスターをインストールする必要がある場合があります。これにより、クラスターノードがインターネットにアクセスできないネットワーク上にあるため、ネットワークの効率が高まる可能性があります。

レジストリーのローカルまたはミラーリングされたコピーには、以下が必要です。

  • レジストリーの証明書。これには、自己署名証明書を使用できます。
  • システム上のコンテナーが提供する Web サーバー。
  • 証明書およびローカルリポジトリーの情報が含まれる更新されたプルシークレット。
注記

レジストリーノードでの非接続レジストリーの作成はオプションです。レジストリーノードで切断されたレジストリーを作成する必要がある場合は、次のサブセクションをすべて完了する必要があります。

前提条件

13.3.9.1. ミラーリングされたレジストリーをホストするためのレジストリーノードの準備

ベアメタルでミラー化されたレジストリーをホストする前に、次の手順を完了する必要があります。

手順

  1. レジストリーノードでファイアウォールポートを開きます。

    $ sudo firewall-cmd --add-port=5000/tcp --zone=libvirt  --permanent
    $ sudo firewall-cmd --add-port=5000/tcp --zone=public   --permanent
    $ sudo firewall-cmd --reload
  2. レジストリーノードに必要なパッケージをインストールします。

    $ sudo yum -y install python3 podman httpd httpd-tools jq
  3. リポジトリー情報が保持されるディレクトリー構造を作成します。

    $ sudo mkdir -p /opt/registry/{auth,certs,data}

13.3.9.2. 切断されたレジストリーの OpenShift Container Platform イメージリポジトリーのミラーリング

以下の手順を実行して、切断されたレジストリーの OpenShift Container Platform イメージリポジトリーをミラーリングします。

前提条件

  • ミラーホストがインターネットにアクセスできる。
  • ネットワークが制限された環境で使用するミラーレジストリーを設定し、設定した証明書および認証情報にアクセスできる。
  • Red Hat OpenShift Cluster Manager からプルシークレット をダウンロードし、ミラーリポジトリーへの認証を含めるようにこれを変更している。

手順

  1. OpenShift Container Platform ダウンロード ページを確認し、インストールする必要のある OpenShift Container Platform のバージョンを判別し、Repository Tags ページで対応するタグを判別します。
  2. 必要な環境変数を設定します。

    1. リリースバージョンをエクスポートします。

      $ OCP_RELEASE=<release_version>

      <release_version> について、インストールする OpenShift Container Platform のバージョンに対応するタグを指定します (例: 4.5.4)。

    2. ローカルレジストリー名とホストポートをエクスポートします。

      $ LOCAL_REGISTRY='<local_registry_host_name>:<local_registry_host_port>'

      <local_registry_host_name> については、ミラーレジストリーのレジストリードメイン名を指定し、<local_registry_host_port> については、コンテンツの送信に使用するポートを指定します。

    3. ローカルリポジトリー名をエクスポートします。

      $ LOCAL_REPOSITORY='<local_repository_name>'

      <local_repository_name> については、ocp4/openshift4 などのレジストリーに作成するリポジトリーの名前を指定します。

    4. ミラーリングするリポジトリーの名前をエクスポートします。

      $ PRODUCT_REPO='openshift-release-dev'

      実稼働環境のリリースの場合には、openshift-release-dev を指定する必要があります。

    5. パスをレジストリープルシークレットにエクスポートします。

      $ LOCAL_SECRET_JSON='<path_to_pull_secret>'

      <path_to_pull_secret> については、作成したミラーレジストリーのプルシークレットの絶対パスおよびファイル名を指定します。

    6. リリースミラーをエクスポートします。

      $ RELEASE_NAME="ocp-release"

      実稼働環境のリリースについては、ocp-release を指定する必要があります。

    7. サーバーのアーキテクチャーのタイプをエクスポートします (例: x86_64)。

      $ ARCHITECTURE=<server_architecture>
    8. ミラーリングされたイメージをホストするためにディレクトリーへのパスをエクスポートします。

      $ REMOVABLE_MEDIA_PATH=<path> 1
      1
      最初のスラッシュ (/) 文字を含む完全パスを指定します。
  3. バージョンイメージをミラーレジストリーにミラーリングします。

    • ミラーホストがインターネットにアクセスできない場合は、以下の操作を実行します。

      1. リムーバブルメディアをインターネットに接続しているシステムに接続します。
      2. ミラーリングするイメージおよび設定マニフェストを確認します。

        $ oc adm release mirror -a ${LOCAL_SECRET_JSON}  \
             --from=quay.io/${PRODUCT_REPO}/${RELEASE_NAME}:${OCP_RELEASE}-${ARCHITECTURE} \
             --to=${LOCAL_REGISTRY}/${LOCAL_REPOSITORY} \
             --to-release-image=${LOCAL_REGISTRY}/${LOCAL_REPOSITORY}:${OCP_RELEASE}-${ARCHITECTURE} --dry-run
      3. 直前のコマンドの出力の imageContentSources セクション全体を記録します。ミラーの情報はミラーリングされたリポジトリーに一意であり、インストール時に imageContentSources セクションを install-config.yaml ファイルに追加する必要があります。
      4. イメージをリムーバブルメディア上のディレクトリーにミラーリングします。

        $ oc adm release mirror -a ${LOCAL_SECRET_JSON} --to-dir=${REMOVABLE_MEDIA_PATH}/mirror quay.io/${PRODUCT_REPO}/${RELEASE_NAME}:${OCP_RELEASE}-${ARCHITECTURE}
      5. メディアをネットワークが制限された環境に移し、イメージをローカルコンテナーレジストリーにアップロードします。

        $ oc image mirror -a ${LOCAL_SECRET_JSON} --from-dir=${REMOVABLE_MEDIA_PATH}/mirror "file://openshift/release:${OCP_RELEASE}*" ${LOCAL_REGISTRY}/${LOCAL_REPOSITORY} 1
        1
        REMOVABLE_MEDIA_PATH の場合、イメージのミラーリング時に指定した同じパスを使用する必要があります。
    • ローカルコンテナーレジストリーがミラーホストに接続されている場合は、以下の操作を実行します。

      1. 以下のコマンドを使用して、リリースイメージをローカルレジストリーに直接プッシュします。

        $ oc adm release mirror -a ${LOCAL_SECRET_JSON}  \
             --from=quay.io/${PRODUCT_REPO}/${RELEASE_NAME}:${OCP_RELEASE}-${ARCHITECTURE} \
             --to=${LOCAL_REGISTRY}/${LOCAL_REPOSITORY} \
             --to-release-image=${LOCAL_REGISTRY}/${LOCAL_REPOSITORY}:${OCP_RELEASE}-${ARCHITECTURE}

        このコマンドは、リリース情報をダイジェストとしてプルします。その出力には、クラスターのインストール時に必要な imageContentSources データが含まれます。

      2. 直前のコマンドの出力の imageContentSources セクション全体を記録します。ミラーの情報はミラーリングされたリポジトリーに一意であり、インストール時に imageContentSources セクションを install-config.yaml ファイルに追加する必要があります。

        注記

        ミラーリングプロセス中にイメージ名に Quay.io のパッチが適用され、podman イメージにはブートストラップ仮想マシンのレジストリーに Quay.io が表示されます。

  4. ミラーリングしたコンテンツをベースとしているインストールプログラムを作成するには、これをデプロイメントし、リリースに固定します。

    • ミラーホストがインターネットにアクセスできない場合は、以下のコマンドを実行します。

      $ oc adm release extract -a ${LOCAL_SECRET_JSON} --command=openshift-install "${LOCAL_REGISTRY}/${LOCAL_REPOSITORY}:${OCP_RELEASE}"
    • ローカルコンテナーレジストリーがミラーホストに接続されている場合は、以下のコマンドを実行します。

      $ oc adm release extract -a ${LOCAL_SECRET_JSON} --command=openshift-install "${LOCAL_REGISTRY}/${LOCAL_REPOSITORY}:${OCP_RELEASE}-${ARCHITECTURE}"
      重要

      選択した OpenShift Container Platform バージョンに適したイメージを使用するには、ミラーリングされたコンテンツからインストールプログラムをデプロイメントする必要があります。

      インターネット接続のあるマシンで、このステップを実行する必要があります。

      非接続環境を使用している場合には、must-gather の一部として --image フラグを使用し、ペイロードイメージを参照します。

  5. インストーラーでプロビジョニングされるインフラストラクチャーを使用するクラスターの場合は、以下のコマンドを実行します。

    $ openshift-install

13.3.9.3. 非接続レジストリーを使用するように install-config.yaml ファイルを変更する

プロビジョナーノードでは、install-config.yaml ファイルは pull-secret-update.txt ファイルから新たに作成された pull-secret を使用する必要があります。install-config.yaml ファイルには、非接続レジストリーノードの証明書およびレジストリー情報も含まれる必要があります。

手順

  1. 非接続レジストリーノードの証明書を install-config.yaml ファイルに追加します。

    $ echo "additionalTrustBundle: |" >> install-config.yaml

    証明書は "additionalTrustBundle: |" 行に従い、通常は 2 つのスペースで適切にインデントされる必要があります。

    $ sed -e 's/^/  /' /opt/registry/certs/domain.crt >> install-config.yaml
  2. レジストリーのミラー情報を install-config.yaml ファイルに追加します。

    $ echo "imageContentSources:" >> install-config.yaml
    $ echo "- mirrors:" >> install-config.yaml
    $ echo "  - registry.example.com:5000/ocp4/openshift4" >> install-config.yaml

    registry.example.com をレジストリーの完全修飾ドメイン名に置き換えます。

    $ echo "  source: quay.io/openshift-release-dev/ocp-release" >> install-config.yaml
    $ echo "- mirrors:" >> install-config.yaml
    $ echo "  - registry.example.com:5000/ocp4/openshift4" >> install-config.yaml

    registry.example.com をレジストリーの完全修飾ドメイン名に置き換えます。

    $ echo "  source: quay.io/openshift-release-dev/ocp-v4.0-art-dev" >> install-config.yaml

13.3.10. ブートストラップ VM への静的 IP アドレスの割り当て

baremetal ネットワークに DHCP サーバーを使用せずに OpenShift Container Platform をデプロイする場合は、Ignition を使用してブートストラップ VM の静的 IP アドレスを設定する必要があります。

手順

  1. Ignition 設定ファイルを作成します。

    $ ./openshift-baremetal-install --dir <cluster_configs> create ignition-configs

    <cluster_configs> をクラスター設定ファイルへのパスに置き換えます。

  2. bootstrap_config.sh ファイルを作成します。

    #!/bin/bash
    
    BOOTSTRAP_CONFIG="[connection]
    type=ethernet
    interface-name=ens3
    [ethernet]
    [ipv4]
    method=manual
    addresses=<ip_address>/<cidr>
    gateway=<gateway_ip_address>
    dns=<dns_ip_address>"
    
    cat <<_EOF_ > bootstrap_network_config.ign
    {
      "path": "/etc/NetworkManager/system-connections/ens3.nmconnection",
      "mode": 384,
      "contents": {
        "source": "data:text/plain;charset=utf-8;base64,$(echo "${BOOTSTRAP_CONFIG}" | base64 -w 0)"
      }
    }
    _EOF_
    
    mv <cluster_configs>/bootstrap.ign <cluster_configs>/bootstrap.ign.orig
    
    jq '.storage.files += $input' <cluster_configs>/bootstrap.ign.orig --slurpfile input bootstrap_network_config.ign > <cluster_configs>/bootstrap.ign

    <ip_address><cidr> をアドレス範囲の IP アドレスと CIDR に置き換えます。<gateway_ip_address> を、baremetal ネットワークのゲートウェイの IP アドレスに置き換えます。<dns_ip_address>baremetal ネットワーク上の DNS サーバーの IP アドレスに置き換えます。<cluster_configs> をクラスター設定ファイルへのパスに置き換えます。

  3. bootstrap_config.sh ファイルを実行可能にします。

    $ chmod 755 bootstrap_config.sh
  4. bootstrap_config.sh スクリプトを実行して、bootstrap_network_config.ign ファイルを作成します。

    $ ./bootstrap_config.sh

13.3.11. インストールの検証チェックリスト

  • ❏ OpenShift Container Platform インストーラーが取得されている。
  • ❏ OpenShift Container Platform インストーラーがデプロイメントされている。
  • install-config.yaml の必須パラメーターが設定されている。
  • install-config.yamlhosts パラメーターが設定されている。
  • install-config.yamlbmc パラメーターが設定されている。
  • bmc address フィールドで設定されている値の変換が適用されている。
  • ❏ OpenShift Container Platform マニフェストが作成されている。
  • ❏ (オプション) ルーターをワーカーノードにデプロイしている。
  • ❏ (オプション) 切断されたレジストリーを作成している。
  • ❏ (オプション) 非接続レジストリー設定が使用されている場合にこれを検証する。

13.3.12. OpenShift Container Platform インストーラーを使用したクラスターのデプロイ

OpenShift Container Platform インストーラーを実行します。

$ ./openshift-baremetal-install --dir ~/clusterconfigs --log-level debug create cluster

13.3.13. インストール後

デプロイメントプロセスで、tail コマンドを install ディレクトリーフォルダーの .openshift_install.log ログファイルに対して実行して、インストールの全体のステータスを確認できます。

$ tail -f /path/to/install-dir/.openshift_install.log

13.3.14. 静的 IP アドレス設定の検証

クラスターノードの DHCP 予約で無限リースが指定されている場合、インストーラーがノードを正常にプロビジョニングした後に、dispatcher スクリプトはノードのネットワーク設定をチェックします。ネットワーク設定に無限 DHCP リースが含まれているとスクリプトが判断すると、DHCP リースの IP アドレスを静的 IP アドレスとして使用して新規接続を作成します。

注記

dispatcher スクリプトは、クラスター内の他のノードのプロビジョニングの進行中に、正常にプロビジョニングされたノードで実行される場合があります。

ネットワーク設定が正しく機能していることを確認します。

手順

  1. ノードのネットワークインターフェイス設定を確認してください。
  2. DHCP サーバーをオフにし、OpenShift Container Platform ノードを再起動して、ネットワーク設定が適切に機能していることを確認します。

13.3.15. 関連情報

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