12.2. Jenkins イメージの設定


OpenShift Container Platform には、Jenkins 実行用のコンテナーイメージがあります。このイメージには Jenkins サーバーインスタンスが含まれており、このインスタンスを使用して継続的なテスト、統合、デリバリーの基本フローを設定することができます。

イメージは、Red Hat Universal Base Images (UBI) に基づいています。

OpenShift Container Platform は、Jenkins の LTS リリースに従います。OpenShift Container Platform は、Jenkins 2.x を含むイメージを提供します。

OpenShift Container Platform Jenkins イメージは Quay.io または registry.redhat.io で利用できます。

以下に例を示します。

$ podman pull registry.redhat.io/openshift4/ose-jenkins:<v4.3.0>

これらのイメージを使用するには、これらのレジストリーから直接アクセスするか、これらを OpenShift Container Platform コンテナーイメージレジストリーにプッシュできます。さらに、コンテナーイメージレジストリーまたは外部の場所で、対象イメージを参照するイメージストリームを作成することもできます。その後、OpenShift Container Platform リソースがイメージストリームを参照できます。

ただし便宜上、OpenShift Container Platform はコア Jenkins イメージの openshift namespace にイメージストリームを提供するほか、OpenShift Container Platform を Jenkins と統合するために提供されるエージェントイメージのサンプルも提供します。

12.2.1. 設定とカスタマイズ

Jenkins 認証は、以下の 2 つの方法で管理できます。

  • OpenShift Container Platform ログインプラグインが提供する OpenShift Container Platform OAuth 認証
  • Jenkins が提供する標準認証。

12.2.1.1. OpenShift Container Platform OAuth 認証

OAuth 認証は、Jenkins UI の Configure Global Security パネルでオプションを設定するか、Jenkins デプロイメント設定OPENSHIFT_ENABLE_OAUTH 環境変数を false 以外に設定して、有効にします。これにより、OpenShift Container Platform ログインプラグインが有効になり、Pod データからか、OpenShift Container Platform API サーバーと対話して設定情報を取得します。

有効な認証情報は、OpenShift Container Platform アイデンティティープロバイダーが制御します。

Jenkins はブラウザーおよびブラウザー以外のアクセスの両方をサポートします。

OpenShift Container Platform ロールでユーザーに割り当てられる固有の Jenkins パーミッションが指定されている場合、有効なユーザーは、ログイン時に自動的に Jenkins 認証マトリックスに追加されます。デフォルトで使用されるロールは、事前に定義される adminedit、および view です。ログインプラグインは、Jenkins が実行されているプロジェクトまたは namespace のそれらのロールに対して自己 SAR 要求 (self-SAR request) を実行します。

admin ロールを持つユーザーには、従来の Jenkins 管理ユーザーパーミッションがあります。ユーザーのパーミッションは、ロールが editview になるほど少なくなります。

OpenShift Container Platform のデフォルトの admineditview のロール、これらのロールが Jenkins インスタンスに割り当てられている Jenkins パーミッションは設定可能です。

OpenShift Container Platform Pod で Jenkins を実行する場合、ログインプラグインは Jenkins が実行されている namespace で openshift-jenkins-login-plugin-config という名前の設定マップを検索します。

このプラグインが検出し、その設定マップで読み取り可能な場合には、ロールを Jenkins パーミッションマッピングに定義できます。具体的には以下を実行します。

  • ログインプラグインは、設定マップのキーと値のペアを OpenShift Container Platform のロールのマッピングに対する Jenkins パーミッションとして処理します。
  • キーは Jenkins パーミッショングループの短い ID と Jenkins パーミッションの短い ID で、この 2 つはハイフンで区切られています。
  • OpenShift Container Platform ロールに Overall Jenkins Administer パーミッションを追加する場合は、キーは Overall-Administer である必要があります。
  • パーミッショングループおよびパーミッション ID が利用可能であるかどうかを把握するには、Jenkins コンソールのマトリックス認証ページに移動し、グループの ID とグループが提供するテーブルの個々のパーミッションを確認します。
  • キーと値ペアの値は、パーミッションが適用される必要がある OpenShift Container Platform ロールの一覧で、各ロールはコンマで区切られています。
  • Overall Jenkins Administer パーミッションをデフォルトの admin および edit ロールの両方に追加し、作成した新規の jenkins ロールも追加する場合は、キーの Overall-Administer の値は admin,edit,jenkins になります。
注記

OpenShift Container Platform OAuth が使用されている場合、管理者権限で OpenShift Container Platform Jenkins イメージに事前に設定されている admin ユーザーには、これらの権限は割り当てられません。これらのパーミッションを付与するには、OpenShift Container Platform クラスター管理者は OpenShift Container Platform アイデンティティープロバイダーでそのユーザーを明示的に定義し、admin ロールをユーザーに割り当てる必要があります。

保存される Jenkins ユーザーのパーミッションは、初回のユーザー作成後に変更できます。OpenShift Container Platform ログインプラグインは、OpenShift Container Platform API サーバーをポーリングしてパーミッションを取得し、ユーザーごとに Jenkins に保存されているパーミッションを、OpenShift Container Platform から取得したパーミッションに更新します。Jenkins UI を使用して Jenkins ユーザーのパーミッションを更新する場合には、プラグインが次回に OpenShift Container Platform をポーリングするタイミングで、パーミッションの変更が上書きされます。

ポーリングの頻度は OPENSHIFT_PERMISSIONS_POLL_INTERVAL 環境変数で制御できます。デフォルトのポーリングの間隔は 5 分です。

OAuth 認証を使用して新しい Jenkins サービスを作成するには、テンプレートを使用するのが最も簡単な方法です。

12.2.1.2. Jenkins 認証

テンプレートを使用せず、イメージが直接実行される場合には、デフォルトで Jenkins 認証が使用されます。

Jenkins の初回起動時には、設定、管理ユーザーおよびパスワードが作成されます。デフォルトのユーザー認証情報は、adminpassword です。標準の Jenkins 認証を使用する場合のみ、JENKINS_PASSWORD 環境変数を設定してデフォルトのパスワードを設定します。

手順

  • 標準の Jenkins 認証を使用する Jenkins アプリケーションを作成します。

    $ oc new-app -e \
        JENKINS_PASSWORD=<password> \
        openshift4/ose-jenkins

12.2.2. Jenkins 環境変数

Jenkins サーバーは、以下の環境変数で設定できます。

変数定義値と設定の例

OPENSHIFT_ENABLE_OAUTH

Jenkins へのログイン時に OpenShift Container Platform ログインプラグインが認証を管理するかどうかを決定します。有効にするには、true に設定します。

デフォルト: false

JENKINS_PASSWORD

標準の Jenkins 認証を使用する際の admin ユーザーのパスワード。OPENSHIFT_ENABLE_OAUTHtrue に設定されている場合には該当しません。

デフォルト: password

JAVA_MAX_HEAP_PARAMCONTAINER_HEAP_PERCENTJENKINS_MAX_HEAP_UPPER_BOUND_MB

これらの値は Jenkins JVM の最大ヒープサイズを制御します。JAVA_MAX_HEAP_PARAM が設定されている場合は、その値が優先されます。設定されていない場合は、最大ヒープサイズは、コンテナーメモリー制限の CONTAINER_HEAP_PERCENT として動的に計算され、オプションで JENKINS_MAX_HEAP_UPPER_BOUND_MB MiB を上限とします。

デフォルトでは Jenkins JVM の最大ヒープサイズは、上限なしでコンテナーメモリー制限の 50% に設定されます。

JAVA_MAX_HEAP_PARAM の設定例: -Xmx512m

CONTAINER_HEAP_PERCENT のデフォルト: 0.5 (50%)

JENKINS_MAX_HEAP_UPPER_BOUND_MB の設定例: 512 MiB

JAVA_INITIAL_HEAP_PARAMCONTAINER_INITIAL_PERCENT

これらの値は Jenkins JVM の初期ヒープサイズを制御します。JAVA_INITIAL_HEAP_PARAM が設定されている場合は、その値が優先されます。設定されていない場合は、初期ヒープサイズは、動的に計算される最大ヒープサイズの CONTAINER_INITIAL_PERCENT として動的に計算されます。

デフォルトでは、JVM は初期のヒープサイズを設定します。

JAVA_INITIAL_HEAP_PARAM の設定例: -Xmx32m

CONTAINER_INITIAL_PERCENT の設定例: 0.1 (10%)

CONTAINER_CORE_LIMIT

設定されている場合には、内部の JVM スレッドのサイジング数に使用するコアの数を整数で指定します。

設定例: 2

JAVA_TOOL_OPTIONS

このコンテナーで実行中のすべての JVM に適用するオプションを指定します。この値の上書きは推奨していません。

デフォルト: -XX:+UnlockExperimentalVMOptions -XX:+UseCGroupMemoryLimitForHeap -Dsun.zip.disableMemoryMapping=true

JAVA_GC_OPTS

Jenkins JVM ガーベッジコレクションのパラメーターを指定します。この値の上書きは推奨していません。

デフォルト: -XX:+UseParallelGC -XX:MinHeapFreeRatio=5 -XX:MaxHeapFreeRatio=10 -XX:GCTimeRatio=4 -XX:AdaptiveSizePolicyWeight=90

JENKINS_JAVA_OVERRIDES

Jenkins JVM の追加オプションを指定します。これらのオプションは、上記の Java オプションなどその他すべてのオプションに追加され、必要に応じてそれらの値のいずれかを上書きするのに使用できます。追加オプションがある場合には、スペースで区切ります。オプションにスペース文字が含まれる場合には、バックスラッシュでエスケープしてください。

設定例: -Dfoo -Dbar; -Dfoo=first\ value -Dbar=second\ value

JENKINS_OPTS

Jenkins への引数を指定します。

 

INSTALL_PLUGINS

コンテナーが初めて実行された場合や、OVERRIDE_PV_PLUGINS_WITH_IMAGE_PLUGINStrue に設定されている場合に、インストールする追加の Jenkins プラグインを指定します。プラグインは、名前: バージョンのペアのコンマ区切りの一覧で指定されます。

設定例: git:3.7.0,subversion:2.10.2

OPENSHIFT_PERMISSIONS_POLL_INTERVAL

OpenShift Container Platform ログインプラグインが Jenkins に定義されているユーザーごとに関連付けられたパーミッションを OpenShift Container Platform でポーリングする間隔をミリ秒単位で指定します。

デフォルト: 300000 - 5 分

OVERRIDE_PV_CONFIG_WITH_IMAGE_CONFIG

Jenkins 設定ディレクトリー用に OpenShift Container Platform 永続ボリューム (PV) を使用してこのイメージを実行する場合、PV は永続ボリューム要求 (PVC) の作成時に割り当てられるため、イメージから PV に設定が転送されるのは、イメージの初回起動時のみです。このイメージを拡張し、初回起動後にカスタムイメージの設定を更新するカスタムイメージを作成する場合、この環境変数を true に設定しない限り、設定はコピーされません。

デフォルト: false

OVERRIDE_PV_PLUGINS_WITH_IMAGE_PLUGINS

Jenkins 設定ディレクトリー用に OpenShift Container Platform PV を使用してこのイメージを実行する場合、PV は PVC の作成時に割り当てられるため、イメージから PV にプラグインが転送されるのは、イメージの初回起動時のみです。このイメージを拡張し、初回起動後にカスタムイメージのプラグインを更新するカスタムイメージを作成する場合、この環境変数を true に設定しない限り、プラグインはコピーされません。

デフォルト: false

ENABLE_FATAL_ERROR_LOG_FILE

Jenkins 設定ディレクトリー用に OpenShift Container Platform PVC を使用してこのイメージを実行する場合に、この環境変数は致命的なエラーが生じる際に致命的なエラーのログファイルが永続することを可能にします。致命的なエラーのファイルは /var/lib/jenkins/logs に保存されます。

デフォルト: false

NODEJS_SLAVE_IMAGE

この値を設定すると、デフォルトの Node.js エージェント Pod 設定に使用されるイメージが上書きされます。jenkins-agent-nodejs という名前の関連するイメージストリームタグがプロジェクトにあります。この変数は、有効にするために Jenkins の初回の起動前に設定される必要があります。

Jenkins サーバーのデフォルトの Node.js エージェントイメージ: image-registry.openshift-image-registry.svc:5000/openshift/jenkins-agent-nodejs:latest

MAVEN_SLAVE_IMAGE

この値を設定すると、デフォルトの maven エージェント Pod 設定に使用されるイメージが上書きされます。jenkins-agent-maven という名前の関連イメージストリームタグがプロジェクトにあります。この変数は、有効にするために Jenkins の初回の起動前に設定される必要があります。

Jenkins サーバーのデフォルトの Maven エージェントイメージ: image-registry.openshift-image-registry.svc:5000/openshift/jenkins-agent-maven:latest

AGENT_BASE_IMAGE

この値を設定すると、このイメージで提供されるサンプルの Kubernetes プラグイン Pod テンプレートで jnlp コンテナーに使用されるイメージが上書きされます。それ以外の場合は、openshift namespace の jenkins-agent-base:latest イメージストリームタグからのイメージが使用されます。

デフォルト: image-registry.openshift-image-registry.svc:5000/openshift/jenkins-agent-base:latest

JAVA_BUILDER_IMAGE

この値を設定すると、このイメージで提供される java-builder サンプルの Kubernetes プラグイン Pod テンプレートで java-builder コンテナーに使用されるイメージが上書きされます。それ以外の場合は、openshift namespace の java:latest イメージストリームタグからのイメージが使用されます。

デフォルト: image-registry.openshift-image-registry.svc:5000/openshift/java:latest

NODEJS_BUILDER_IMAGE

この値を設定すると、このイメージで提供される nodejs-builder サンプルの Kubernetes プラグイン Pod テンプレートで nodejs-builder コンテナーに使用されるイメージが上書きされます。それ以外の場合は、openshift namespace の nodejs:latest イメージストリームタグからのイメージが使用されます。

デフォルト: image-registry.openshift-image-registry.svc:5000/openshift/nodejs:latest

12.2.3. Jenkins へのプロジェクト間のアクセスの提供

同じプロジェクト以外で Jenkins を実行する場合には、プロジェクトにアクセスするために、Jenkins にアクセストークンを提供する必要があります。

手順

  1. サービスアカウントのシークレットを特定します。そのアカウントには、Jenkins がアクセスする必要のあるプロジェクトにアクセスするための適切なパーミッションがあります。

    $ oc describe serviceaccount jenkins

    出力例

    Name:       default
    Labels:     <none>
    Secrets:    {  jenkins-token-uyswp    }
                {  jenkins-dockercfg-xcr3d    }
    Tokens:     jenkins-token-izv1u
                jenkins-token-uyswp

    ここでは、シークレットの名前は jenkins-token-uyswp です。

  2. シークレットからトークンを取得します。

    $ oc describe secret <secret name from above>

    出力例

    Name:       jenkins-token-uyswp
    Labels:     <none>
    Annotations:    kubernetes.io/service-account.name=jenkins,kubernetes.io/service-account.uid=32f5b661-2a8f-11e5-9528-3c970e3bf0b7
    Type:   kubernetes.io/service-account-token
    Data
    ====
    ca.crt: 1066 bytes
    token:  eyJhbGc..<content cut>....wRA

    トークンパラメーターには、Jenkins がプロジェクトにアクセスするために必要とするトークンの値が含まれます。

12.2.4. Jenkins のボリューム間のマウントポイント

Jenkins イメージはマウントしたボリュームで実行して、設定用に永続ストレージを有効にできます。

  • /var/lib/jenkins - Jenkins がジョブ定義などの設定ファイルを保存するデータディレクトリーです。

12.2.5. S2I (Source-To-Image) による Jenkins イメージのカスタマイズ

正式な OpenShift Container Platform Jenkins イメージをカスタマイズするには、イメージを Source-To-Image (S2I) ビルダーとしてイメージを使用できます。

S2I を使用して、カスタムの Jenkins ジョブ定義をコピーしたり、プラグインを追加したり、同梱の config.xml ファイルを独自のカスタムの設定に置き換えたりできます。

Jenkins イメージに変更を追加するには、以下のディレクトリー構造の Git リポジトリーが必要です。

plugins
このディレクトリーには、Jenkins にコピーするバイナリーの Jenkins プラグインを含めます。
plugins.txt
このファイルは、以下の構文を使用して、インストールするプラグインを一覧表示します。
pluginId:pluginVersion
configuration/jobs
このディレクトリーには、Jenkins ジョブ定義が含まれます。
configuration/config.xml
このファイルには、カスタムの Jenkins 設定が含まれます。

configuration/ ディレクトリーのコンテンツは /var/lib/jenkins/ ディレクトリーにコピーされるので、このディレクトリーに credentials.xml などのファイルをさらに追加することもできます。

ビルド設定のサンプルは、OpenShift Container Platform で Jenkins イメージをカスタマイズします。

apiVersion: build.openshift.io/v1
kind: BuildConfig
metadata:
  name: custom-jenkins-build
spec:
  source:                       1
    git:
      uri: https://github.com/custom/repository
    type: Git
  strategy:                     2
    sourceStrategy:
      from:
        kind: ImageStreamTag
        name: jenkins:2
        namespace: openshift
    type: Source
  output:                       3
    to:
      kind: ImageStreamTag
      name: custom-jenkins:latest

1
source パラメーターは、上記のレイアウトでソースの Git リポジトリーを定義します。
2
strategy パラメーターは、ビルドのソースイメージとして使用するための元の Jenkins イメージを定義します。
3
output パラメーターは、結果として生成される、カスタマイズした Jenkins イメージを定義します。これは、公式の Jenkins イメージの代わりに、デプロイメント設定で使用できます。

12.2.6. Jenkins Kubernetes プラグインの設定

OpenShift Container Platform Jenkins イメージには、事前にインストール済みの Kubernetes プラグイン が含まれ、Kubernetes および OpenShift Container Platform を使用して、Jenkins エージェントを複数のコンテナーホストで動的にプロビジョニングできるようにします。

OpenShift Container Platform は、Kubernetes プラグインを使用するために、Jenkins エージェントとして使用するのに適したイメージ (Base、Maven、および Node.js イメージ) を提供します。

Maven および Node.js のエージェントイメージは、Kubernetes プラグイン用の OpenShift Container Platform Jenkins イメージの設定内で、Kubernetes Pod テンプレートイメージとして自動的に設定されます。この設定にはイメージごとのラベルが含まれており、Restrict where this project can be run の設定にある Jenkins ジョブのいずれかに適用できます。ラベルが適用されている場合、ジョブはそれぞれのエージェントイメージを実行する OpenShift Container Platform Pod の下で実行されます。

重要

OpenShift Container Platform 4.10 以降では、Kubernetes プラグインを使用して Jenkins エージェントを実行するために推奨されるパターンは、jnlp および sidecar コンテナーの両方で Pod テンプレートを使用することです。jnlp コンテナーは、OpenShift Container Platform Jenkins Base エージェントイメージを使用して、ビルド用の別の Pod の起動を容易にします。sidecar コンテナーイメージには、起動した別の Pod 内の特定の言語でビルドするために必要なツールがあります。Red Hat Container Catalog の多くのコンテナーイメージは、openshift namespace にあるサンプルイメージストリームで参照されます。OpenShift Container Platform Jenkins イメージには、このアプローチを示すサイドカーコンテナーと共に java-buildnodejs-builder という名前の 2 つの Pod テンプレートがあります。これらの 2 つの Pod テンプレートは、openshift namespace の java および nodejs イメージストリームで提供される最新の Java および NodeJS バージョンを使用します。

今回の更新により、OpenShift Container Platform 4.10 以降では、Jenkins の sidecar maven および nodejs Pod テンプレートが非推奨になりました。これらの Pod テンプレートは、今後のリリースで削除される予定です。バグ修正とサポートは、その将来のライフサイクルが終了するまで提供されます。その後、新しい機能拡張は行われません。

Jenkins イメージは、Kubernetes プラグイン向けの追加エージェントイメージの自動検出および自動設定も提供します。

OpenShift Container Platform 同期プラグインでは、Jenkins イメージは、Jenkins の起動時に、実行中のプロジェクトまたはプラグインの設定に具体的に一覧表示されているプロジェクト内で以下を検索します。

  • ラベル rolejenkins-agent に設定されているイメージストリーム
  • アノテーション rolejenkins-agent に設定されているイメージストリーム
  • ラベル rolejenkins-agent に設定されている設定マップ

適切なラベルまたは、適切なアノテーションが付いたイメージストリームタグが見つかると、適切な Kubernetes プラグイン設定が生成され、イメージストリーム提供のコンテナーイメージを実行する Pod で、Jenkins ジョブを実行するように割り当てることができます。

イメージストリームまたはイメージストリームタグの名前とイメージ参照は、Kubernetes プラグインの Pod テンプレートにある名前およびイメージフィールドにマッピングされます。Kubernetes プラグインの Pod テンプレートのラベルフィールドは、agent-label キーを使用してイメージストリームまたはイメージストリームタグオブジェクトにアノテーションを設定することで制御できます。これらを使用しない場合には、名前をラベルとして使用します。

注記

Jenkins コンソールにログインして、Pod テンプレート設定を変更しないでください。Pod テンプレートが作成された後にこれを行い、OpenShift Container Platform 同期プラグインがイメージストリームまたはイメージストリームタグに関連付けられたイメージが変更されたことを検知した場合、Pod テンプレートを置き換え、これらの設定変更を上書きします。新しい設定を既存の設定とマージすることはできません。

より複雑な設定が必要な場合は、設定マップ を使用する方法を検討してください。

適切なラベルが指定された設定マップが検出される場合は、設定マップのキーと値のデータペイロードの値に、Jenkins および Kubernetes プラグインの Pod テンプレートの設定形式に準拠する XML (Extensible Markup Language) が含まれることが想定されます。イメージストリームやイメージストリームタグではなく、設定マップを使用する主な利点の 1 つは、Kubernetes プラグイン Pod テンプレートのすべてのパラメーターを制御できることです。

jenkins-agent の設定マップの例:

kind: ConfigMap
apiVersion: v1
metadata:
  name: jenkins-agent
  labels:
    role: jenkins-agent
data:
  template1: |-
    <org.csanchez.jenkins.plugins.kubernetes.PodTemplate>
      <inheritFrom></inheritFrom>
      <name>template1</name>
      <instanceCap>2147483647</instanceCap>
      <idleMinutes>0</idleMinutes>
      <label>template1</label>
      <serviceAccount>jenkins</serviceAccount>
      <nodeSelector></nodeSelector>
      <volumes/>
      <containers>
        <org.csanchez.jenkins.plugins.kubernetes.ContainerTemplate>
          <name>jnlp</name>
          <image>openshift/jenkins-agent-maven-35-centos7:v3.10</image>
          <privileged>false</privileged>
          <alwaysPullImage>true</alwaysPullImage>
          <workingDir>/tmp</workingDir>
          <command></command>
          <args>${computer.jnlpmac} ${computer.name}</args>
          <ttyEnabled>false</ttyEnabled>
          <resourceRequestCpu></resourceRequestCpu>
          <resourceRequestMemory></resourceRequestMemory>
          <resourceLimitCpu></resourceLimitCpu>
          <resourceLimitMemory></resourceLimitMemory>
          <envVars/>
        </org.csanchez.jenkins.plugins.kubernetes.ContainerTemplate>
      </containers>
      <envVars/>
      <annotations/>
      <imagePullSecrets/>
      <nodeProperties/>
    </org.csanchez.jenkins.plugins.kubernetes.PodTemplate>

次の例は、openshift namespace に存在するイメージストリームを参照する 2 つのコンテナーを示しています。1 つのコンテナーが、Pod を Jenkins エージェントとして起動するための JNLP コントラクトを処理します。もう 1 つのコンテナーは、特定のコーディング言語でコードを構築するためのツールを備えたイメージを使用します。

kind: ConfigMap
apiVersion: v1
metadata:
  name: jenkins-agent
  labels:
    role: jenkins-agent
data:
  template2: |-
        <org.csanchez.jenkins.plugins.kubernetes.PodTemplate>
          <inheritFrom></inheritFrom>
          <name>template2</name>
          <instanceCap>2147483647</instanceCap>
          <idleMinutes>0</idleMinutes>
          <label>template2</label>
          <serviceAccount>jenkins</serviceAccount>
          <nodeSelector></nodeSelector>
          <volumes/>
          <containers>
            <org.csanchez.jenkins.plugins.kubernetes.ContainerTemplate>
              <name>jnlp</name>
              <image>image-registry.openshift-image-registry.svc:5000/openshift/jenkins-agent-base:latest</image>
              <privileged>false</privileged>
              <alwaysPullImage>true</alwaysPullImage>
              <workingDir>/home/jenkins/agent</workingDir>
              <command></command>
              <args>\$(JENKINS_SECRET) \$(JENKINS_NAME)</args>
              <ttyEnabled>false</ttyEnabled>
              <resourceRequestCpu></resourceRequestCpu>
              <resourceRequestMemory></resourceRequestMemory>
              <resourceLimitCpu></resourceLimitCpu>
              <resourceLimitMemory></resourceLimitMemory>
              <envVars/>
            </org.csanchez.jenkins.plugins.kubernetes.ContainerTemplate>
            <org.csanchez.jenkins.plugins.kubernetes.ContainerTemplate>
              <name>java</name>
              <image>image-registry.openshift-image-registry.svc:5000/openshift/java:latest</image>
              <privileged>false</privileged>
              <alwaysPullImage>true</alwaysPullImage>
              <workingDir>/home/jenkins/agent</workingDir>
              <command>cat</command>
              <args></args>
              <ttyEnabled>true</ttyEnabled>
              <resourceRequestCpu></resourceRequestCpu>
              <resourceRequestMemory></resourceRequestMemory>
              <resourceLimitCpu></resourceLimitCpu>
              <resourceLimitMemory></resourceLimitMemory>
              <envVars/>
            </org.csanchez.jenkins.plugins.kubernetes.ContainerTemplate>
          </containers>
          <envVars/>
          <annotations/>
          <imagePullSecrets/>
          <nodeProperties/>
        </org.csanchez.jenkins.plugins.kubernetes.PodTemplate>
注記

Jenkins コンソールにログインして、Pod テンプレートの作成後に Pod テンプレート設定をさらに変更し、OpenShift Container Platform 同期プラグインが設定マップが変更されたことを検知すると、これは Pod テンプレートを置き換え、この設定変更を上書きします。新しい設定を既存の設定とマージすることはできません。

Jenkins コンソールにログインして、Pod テンプレート設定を変更しないでください。Pod テンプレートが作成された後にこれを行い、OpenShift Container Platform 同期プラグインがイメージストリームまたはイメージストリームタグに関連付けられたイメージが変更されたことを検知した場合、Pod テンプレートを置き換え、これらの設定変更を上書きします。新しい設定を既存の設定とマージすることはできません。

より複雑な設定が必要な場合は、設定マップ を使用する方法を検討してください。

インストールされた後、OpenShift Container Platform 同期プラグインは、イメージストリーム、イメージストリームタグ、および設定マップに更新がないか、OpenShift Container Platform の API サーバーをモニタリングして、Kubernetes プラグインの設定を調整します。

以下のルールが適用されます。

  • 設定マップ、イメージストリーム、またはイメージストリームタグからラベルまたはアノテーションを削除すると、既存の PodTemplate が Kubernetes プラグインの設定から削除されます。
  • これらのオブジェクトが削除されると、対応する設定が Kubernetes プラグインから削除されます。
  • 適切なラベルおよびアノテーションが付いた ConfigMapImageStream、または ImageStreamTag オブジェクトを作成するか、初回作成後にラベルを追加すると、Kubernetes プラグイン設定に PodTemplate が作成されます。
  • 設定マップフォームの PodTemplate の場合には、PodTemplate の設定マップデータへの変更は、Kubernetes プラグイン設定の PodTemplate 設定に適用され、設定マップに変更を加えてから次に変更を加えるまでの間に、Jenkins UI で加えた PodTemplate の変更が上書きされます。

Jenkins エージェントとしてコンテナーイメージを使用するには、イメージは、エントリーポイントとしてエージェントを実行する必要があります。詳細については、公式の Jenkins ドキュメント を参照してください。

12.2.7. Jenkins パーミッション

設定マップで、Pod テンプレート XML の <serviceAccount> 要素が結果として作成される Pod に使用される OpenShift Container Platform サービスアカウントである場合、サービスアカウントの認証情報が Pod にマウントされます。パーミッションはサービスアカウントに関連付けられ、OpenShift Container Platform マスターに対するどの操作が Pod から許可されるかについて制御します。

Pod に使用されるサービスアカウントについて以下のシナリオを考慮してください。この Pod は、OpenShift Container Platform Jenkins イメージで実行される Kubernetes プラグインによって起動されます。

OpenShift Container Platform で提供される Jenkins のテンプレートサンプルを使用する場合には、jenkins サービスアカウントが、Jenkins が実行するプロジェクトの edit ロールで定義され、マスター Jenkins Pod にサービスアカウントがマウントされます。

Jenkins 設定に挿入される 2 つのデフォルトの Maven および NodeJS Pod テンプレートは、Jenkins マスターと同じサービスアカウントを使用するように設定されます。

  • イメージストリームまたはイメージストリームタグに必要なラベルまたはアノテーションがあるために OpenShift Container Platform 同期プラグインで自動的に検出されるすべての Pod テンプレートは、Jenkins マスターのサービスアカウントをサービスアカウントとして使用するように設定されます。
  • Pod テンプレートの定義を Jenkins と Kubernetes プラグインに渡す他の方法として、使用するサービスアカウントを明示的に指定する必要があります。他の方法には、Jenkins コンソール、Kubernetes プラグインで提供される podTemplate パイプライン DSL、または Pod テンプレートの XML 設定をデータとする設定マップのラベル付けなどが含まれます。
  • サービスアカウントの値を指定しない場合には、default のサービスアカウントが使用されます。
  • 使用するサービスアカウントが何であっても、必要なパーミッション、ロールなどを OpenShift Container Platform 内で定義して、Pod から操作するプロジェクトをすべて操作できるようにする必要があります。

12.2.8. テンプレートからの Jenkins サービスの作成

テンプレートには各種パラメーターフィールドがあり、事前定義されたデフォルト値ですべての環境変数を定義できます。OpenShift Container Platform では、新規の Jenkins サービスを簡単に作成できるようにテンプレートが提供されています。Jenkins テンプレートは、クラスター管理者が、クラスターの初期設定時に、デフォルトの openshift プロジェクトに登録する必要があります。

使用可能な 2 つのテンプレートは共にデプロイメント設定とサービスを定義します。テンプレートはストレージストラテジーに応じて異なります。これは、Jenkins コンテンツが Pod の再起動時に永続するかどうかに影響を与えます。

注記

Pod は、別のノードへの移動時や、デプロイメント設定の更新で再デプロイメントがトリガーされた時に再起動される可能性があります。

  • jenkins-ephemeral は一時ストレージを使用します。Pod が再起動すると、すべてのデータが失われます。このテンプレートは、開発またはテストにのみ役立ちます。
  • jenkins-persistent は永続ボリューム (PV) ストアを使用します。データは Pod が再起動されても保持されます。

PV ストアを使用するには、クラスター管理者は OpenShift Container Platform デプロイメントで PV プールを定義する必要があります。

必要なテンプレートを選択したら、テンプレートをインスタンス化して Jenkins を使用できるようにする必要があります。

手順

  1. 以下の方法のいずれかを使用して、新しい Jenkins アプリケーションを作成します。

    • PV:

      $ oc new-app jenkins-persistent
    • または、Pod の再起動で設定が維持されない emptyDir タイプボリューム:

      $ oc new-app jenkins-ephemeral

両方のテンプレートで、それらに対して oc describe を実行して、オーバーライドに使用できるすべてのパラメーターを確認できます。

以下に例を示します。

$ oc describe jenkins-ephemeral

12.2.9. Jenkins Kubernetes プラグインの使用

以下の例では、openshift-jee-sample BuildConfig オブジェクトにより、Jenkins Maven エージェント Pod が動的にプロビジョニングされます。Pod は Java ソースコードをクローンし、WAR ファイルを作成して、2 番目の BuildConfigopenshift-jee-sample-docker を実行します。2 番目の BuildConfig は、新しい WAR ファイルをコンテナーイメージに階層化します。

Jenkins Kubernetes プラグインを使用した BuildConfig の例

kind: List
apiVersion: v1
items:
- kind: ImageStream
  apiVersion: image.openshift.io/v1
  metadata:
    name: openshift-jee-sample
- kind: BuildConfig
  apiVersion: build.openshift.io/v1
  metadata:
    name: openshift-jee-sample-docker
  spec:
    strategy:
      type: Docker
    source:
      type: Docker
      dockerfile: |-
        FROM openshift/wildfly-101-centos7:latest
        COPY ROOT.war /wildfly/standalone/deployments/ROOT.war
        CMD $STI_SCRIPTS_PATH/run
      binary:
        asFile: ROOT.war
    output:
      to:
        kind: ImageStreamTag
        name: openshift-jee-sample:latest
- kind: BuildConfig
  apiVersion: build.openshift.io/v1
  metadata:
    name: openshift-jee-sample
  spec:
    strategy:
      type: JenkinsPipeline
      jenkinsPipelineStrategy:
        jenkinsfile: |-
          node("maven") {
            sh "git clone https://github.com/openshift/openshift-jee-sample.git ."
            sh "mvn -B -Popenshift package"
            sh "oc start-build -F openshift-jee-sample-docker --from-file=target/ROOT.war"
          }
    triggers:
    - type: ConfigChange

動的に作成された Jenkins エージェント Pod の仕様を上書きすることも可能です。以下は、コンテナーメモリーを上書きして、環境変数を指定するように先の例を変更しています。

Jenkins Kubernetes Plug-in を使用し、メモリー制限と環境変数を指定するサンプル BuildConfig

kind: BuildConfig
apiVersion: build.openshift.io/v1
metadata:
  name: openshift-jee-sample
spec:
  strategy:
    type: JenkinsPipeline
    jenkinsPipelineStrategy:
      jenkinsfile: |-
        podTemplate(label: "mypod", 1
                    cloud: "openshift", 2
                    inheritFrom: "maven", 3
                    containers: [
            containerTemplate(name: "jnlp", 4
                              image: "openshift/jenkins-agent-maven-35-centos7:v3.10", 5
                              resourceRequestMemory: "512Mi", 6
                              resourceLimitMemory: "512Mi", 7
                              envVars: [
              envVar(key: "CONTAINER_HEAP_PERCENT", value: "0.25") 8
            ])
          ]) {
          node("mypod") { 9
            sh "git clone https://github.com/openshift/openshift-jee-sample.git ."
            sh "mvn -B -Popenshift package"
            sh "oc start-build -F openshift-jee-sample-docker --from-file=target/ROOT.war"
          }
        }
  triggers:
  - type: ConfigChange

1
mypod という名前の新しい Pod テンプレートが動的に定義されます。この新しい Pod テンプレート名はノードのスタンザで参照されます。
2
cloud の値は openshift に設定する必要があります。
3
新しい Pod テンプレートは、既存の Pod テンプレートから設定を継承できます。この場合、OpenShift Container Platform で事前定義された Maven Pod テンプレートから継承されます。
4
この例では、既存のコンテナーの値を上書きし、名前で指定する必要があります。OpenShift Container Platform に含まれる Jenkins エージェントイメージはすべて、コンテナー名として jnlp を使用します。
5
再びコンテナーイメージ名を指定します。これは既知の問題です。
6
512 Mi のメモリー要求を指定します。
7
512 Mi のメモリー制限を指定します。
8
環境変数 CONTAINER_HEAP_PERCENT に値 0.25 を指定します。
9
ノードスタンザは、定義された Pod テンプレート名を参照します。

デフォルトで、Pod はビルドの完了時に削除されます。この動作は、プラグインを使用して、またはパイプライン Jenkinsfile 内で変更できます。

アップストリーム Jenkins は最近、パイプラインとインラインで podTemplate パイプライン DSL を定義するための YAML 宣言型フォーマットを導入しました。OpenShift Container PlatformJenkins イメージで定義されているサンプル java-builder Pod テンプレートを使用したこのフォーマットの例:

def nodeLabel = 'java-buidler'

pipeline {
  agent {
    kubernetes {
      cloud 'openshift'
      label nodeLabel
      yaml """
apiVersion: v1
kind: Pod
metadata:
  labels:
    worker: ${nodeLabel}
spec:
  containers:
  - name: jnlp
    image: image-registry.openshift-image-registry.svc:5000/openshift/jenkins-agent-base:latest
    args: ['\$(JENKINS_SECRET)', '\$(JENKINS_NAME)']
  - name: java
    image: image-registry.openshift-image-registry.svc:5000/openshift/java:latest
    command:
    - cat
    tty: true
"""
    }
  }

  options {
    timeout(time: 20, unit: 'MINUTES')
  }

  stages {
    stage('Build App') {
      steps {
        container("java") {
          sh "mvn --version"
        }
     }
    }
  }
}

12.2.10. Jenkins メモリーの要件

提供される Jenkins の一時また永続テンプレートでデプロイする場合にはデフォルトのメモリー制限は 1 Gi です。

デフォルトで、Jenkins コンテナーで実行する他のすべてのプロセスは、合計の 512 MiB を超えるメモリーを使用することはできません。メモリーがさらに必要になると、コンテナーは停止します。そのため、パイプラインが可能な場合に、エージェントコンテナーで外部コマンドを実行することを強く推奨されます。

また、Project クォータがこれを許可する場合は、Jenkins マスターがメモリーの観点から必要とするものについて、Jenkins ドキュメントの推奨事項を参照してください。この推奨事項では、Jenkins マスターにさらにメモリーを割り当てることを禁止しています。

Jenkins Kubernetes プラグインによって作成されるエージェントコンテナーで、メモリー要求および制限の値を指定することが推奨されます。管理者ユーザーは、Jenkins 設定を使用して、エージェントのイメージごとにデフォルト値を設定できます。メモリー要求および制限パラメーターは、コンテナーごとに上書きすることもできます。

Jenkins で利用可能なメモリー量を増やすには、Jenkins の一時テンプレートまたは永続テンプレートをインスタンス化する際に MEMORY_LIMIT パラメーターを上書きします。

12.2.11. 関連情報

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