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See documentation for the latest supported version 3 or the latest supported version 4.22.3. ノードのネットワーク設定の更新
NodeNetworkConfigurationPolicy
マニフェストをクラスターに適用して、ノードからのインターフェイスの追加または削除など、ノードネットワーク設定を更新できます。
OVN-Kubernetes を使用する場合は、デフォルトゲートウェイインターフェイスの変更がサポートされていません。
22.3.1. nmstate について リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
OpenShift Container Platform は nmstate
を使用して、ノードネットワークの状態を報告し、これを設定します。これにより、単一の設定マニフェストをクラスターに適用して、すべてのノードに Linux ブリッジを作成するなどして、ネットワークポリシーの設定を変更することができます。
ノードのネットワークは、以下のオブジェクトによって監視され更新されます。
NodeNetworkState
- そのノード上のネットワークの状態を報告します。
NodeNetworkConfigurationPolicy
-
ノードで要求されるネットワーク設定について説明します。
NodeNetworkConfigurationPolicy
マニフェストをクラスターに適用して、インターフェイスの追加および削除など、ノードネットワーク設定を更新します。 NodeNetworkConfigurationEnactment
- 各ノードに制定されたネットワークポリシーを報告します。
OpenShift Container Platform は、以下の nmstate インターフェイスタイプの使用をサポートします。
- Linux Bridge
- VLAN
- Bond
- イーサネット
OpenShift Container Platform クラスターが OVN-Kubernetes をデフォルトの Container Network Interface (CNI) プロバイダーとして使用する場合、OVN-Kubernetes のホストネットワークトポロジーの変更により、Linux ブリッジまたはボンディングをホストのデフォルトインターフェイスに割り当てることはできません。回避策として、ホストに接続されたセカンダリーネットワークインターフェイスを使用するか、OpenShift SDN デフォルト CNI プロバイダーに切り替えることができます。
22.3.2. ノード上でのインターフェイスの作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
NodeNetworkConfigurationPolicy
マニフェストをクラスターに適用してクラスター内のノード上にインターフェイスを作成します。マニフェストには、インターフェイスの要求された設定の詳細が含まれます。
デフォルトでは、マニフェストはクラスター内のすべてのノードに適用されます。インターフェイスを特定ノードに追加するには、ノードセレクターの spec: nodeSelector
パラメーターおよび適切な <key>:<value>
を追加します。
複数の nmstate 対応ノードを同時に設定できます。この設定は、並列のノードの 50% に適用されます。このストラテジーでは、ネットワーク接続に障害が発生した場合にクラスター全体が使用できなくなるのを回避します。クラスターの特定の部分に、ポリシーの並行設定を適用するには、 maxUnavailable
フィールドを使用します。
手順
NodeNetworkConfigurationPolicy
マニフェストを作成します。以下の例は、すべてのワーカーノードで Linux ブリッジを設定し、DNS リゾルバーを設定します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
- ポリシーの名前。
- 2
- オプション:
nodeSelector
パラメーターを含めない場合、ポリシーはクラスター内のすべてのノードに適用されます。 - 3
- この例では
node-role.kubernetes.io/worker: ""
ノードセレクターを使用し、クラスター内のすべてのワーカーノードを選択します。 - 4
- オプション: ポリシー設定を同時に適用できる nmstate 対応ノードの最大数を指定します。このパラメーターは、
10%
などのパーセンテージ値 (文字列)、または3
などの絶対値 (数値) のいずれかに設定できます。 - 5
- オプション: インターフェイスの人間が判読できる説明。
- 6
- オプション:DNS サーバーの検索およびサーバー設定を指定します。
ノードのネットワークポリシーを作成します。
oc apply -f br1-eth1-policy.yaml
$ oc apply -f br1-eth1-policy.yaml
1 Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
- ノードネットワーク設定ポリシーマニフェストのファイル名。
関連情報
22.3.3. ノード上でのノードネットワークポリシー更新の確認 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
NodeNetworkConfigurationPolicy
マニフェストは、クラスターのノードについて要求されるネットワーク設定を記述します。ノードネットワークポリシーには、要求されたネットワーク設定と、クラスター全体でのポリシーの実行ステータスが含まれます。
ノードネットワークポリシーを適用する際に、NodeNetworkConfigurationEnactment
オブジェクトがクラスター内のすべてのノードについて作成されます。ノードネットワーク設定の enactment (実行) は、そのノードでのポリシーの実行ステータスを表す読み取り専用オブジェクトです。ポリシーがノードに適用されない場合、そのノードの enactment (実行) にはトラブルシューティングのためのトレースバックが含まれます。
手順
ポリシーがクラスターに適用されていることを確認するには、ポリシーとそのステータスをリスト表示します。
oc get nncp
$ oc get nncp
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow オプション: ポリシーの設定に想定されている以上の時間がかかる場合は、特定のポリシーの要求される状態とステータスの状態を検査できます。
oc get nncp <policy> -o yaml
$ oc get nncp <policy> -o yaml
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow オプション: ポリシーのすべてのノード上での設定に想定されている以上の時間がかかる場合は、クラスターの enactment (実行) のステータスをリスト表示できます。
oc get nnce
$ oc get nnce
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow オプション: 特定の enactment (実行) の設定 (失敗した設定のエラーレポートを含む) を表示するには、以下を実行します。
oc get nnce <node>.<policy> -o yaml
$ oc get nnce <node>.<policy> -o yaml
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
22.3.4. ノードからインターフェイスの削除 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
NodeNetworkConfigurationPolicy
オブジェクトを編集し、インターフェイスの state
を absent
に設定して、クラスターの 1 つ以上のノードからインターフェイスを削除できます。
ノードからインターフェイスを削除しても、ノードのネットワーク設定は以前の状態に自動的に復元されません。以前の状態に復元する場合、そのノードのネットワーク設定をポリシーで定義する必要があります。
ブリッジまたはボンディングインターフェイスを削除すると、そのブリッジまたはボンディングインターフェイスに以前に接続されたか、それらの下位にあるノード NIC は down
の状態になり、到達できなくなります。接続が失われないようにするには、同じポリシーでノード NIC を設定し、ステータスを up
にし、DHCP または静的 IP アドレスのいずれかになるようにします。
インターフェイスを追加したポリシーを削除しても、ノード上のポリシーの設定は変更されません。NodeNetworkConfigurationPolicy
はクラスターのオブジェクトですが、これは要求される設定のみを表します。
同様に、インターフェイスを削除してもポリシーは削除されません。
手順
インターフェイスの作成に使用する
NodeNetworkConfigurationPolicy
マニフェストを更新します。以下の例は Linux ブリッジを削除し、接続が失われないように DHCP でeth1
NIC を設定します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
- ポリシーの名前。
- 2
- オプション:
nodeSelector
パラメーターを含めない場合、ポリシーはクラスター内のすべてのノードに適用されます。 - 3
- この例では
node-role.kubernetes.io/worker: ""
ノードセレクターを使用し、クラスター内のすべてのワーカーノードを選択します。 - 4
- 状態を
absent
に変更すると、インターフェイスが削除されます。 - 5
- ブリッジインターフェイスから接続が解除されるインターフェイスの名前。
- 6
- インターフェイスのタイプ。この例では、イーサネットネットワークインターフェイスを作成します。
- 7
- インターフェイスの要求された状態。
- 8
- オプション:
dhcp
を使用しない場合は、静的 IP を設定するか、IP アドレスなしでインターフェイスを出ることができます。 - 9
- この例では
ipv4
を有効にします。
ノード上でポリシーを更新し、インターフェイスを削除します。
oc apply -f <br1-eth1-policy.yaml>
$ oc apply -f <br1-eth1-policy.yaml>
1 Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
- ポリシーマニフェストのファイル名。
22.3.5. 異なるインターフェイスのポリシー設定の例 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
22.3.5.1. 例: Linux ブリッジインターフェイスノードネットワーク設定ポリシー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
NodeNetworkConfigurationPolicy
マニフェストをクラスターに適用してクラスター内のノード上に Linux ブリッジインターフェイスを作成します。
以下の YAML ファイルは、Linux ブリッジインターフェイスのマニフェストの例です。これには、独自の情報で置き換える必要のあるサンプルの値が含まれます。
- 1
- ポリシーの名前。
- 2
- オプション:
nodeSelector
パラメーターを含めない場合、ポリシーはクラスター内のすべてのノードに適用されます。 - 3
- この例では、
hostname
ノードセレクターを使用します。 - 4
- インターフェイスの名前。
- 5
- オプション: 人間が判読できるインターフェイスの説明。
- 6
- インターフェイスのタイプ。この例では、ブリッジを作成します。
- 7
- 作成後のインターフェイスの要求された状態。
- 8
- オプション:
dhcp
を使用しない場合は、静的 IP を設定するか、IP アドレスなしでインターフェイスを出ることができます。 - 9
- この例では
ipv4
を有効にします。 - 10
- この例では
stp
を無効にします。 - 11
- ブリッジが接続されるノードの NIC。
22.3.5.2. 例: VLAN インターフェイスノードネットワークの設定ポリシー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
NodeNetworkConfigurationPolicy
マニフェストをクラスターに適用してクラスター内のノード上に VLAN インターフェイスを作成します。
以下の YAML ファイルは、VLAN インターフェイスのマニフェストの例です。これには、独自の情報で置き換える必要のあるサンプルの値が含まれます。
22.3.5.3. 例: ボンドインターフェイスノードネットワークの設定ポリシー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
NodeNetworkConfigurationPolicy
マニフェストをクラスターに適用してノード上にボンドインターフェイスを作成します。
OpenShift Container Platform は以下の bond モードのみをサポートします。
-
mode=1 active-backup
-
mode=2 balance-xor
-
mode=4 802.3ad
-
mode=5 balance-tlb
- mode=6 balance-alb
以下の YAML ファイルは、ボンドインターフェイスのマニフェストの例です。これには、独自の情報で置き換える必要のあるサンプルの値が含まれます。
- 1
- ポリシーの名前。
- 2
- オプション:
nodeSelector
パラメーターを含めない場合、ポリシーはクラスター内のすべてのノードに適用されます。 - 3
- この例では、
hostname
ノードセレクターを使用します。 - 4
- インターフェイスの名前。
- 5
- オプション: 人間が判読できるインターフェイスの説明。
- 6
- インターフェイスのタイプ。この例では、ボンドを作成します。
- 7
- 作成後のインターフェイスの要求された状態。
- 8
- オプション:
dhcp
を使用しない場合は、静的 IP を設定するか、IP アドレスなしでインターフェイスを出ることができます。 - 9
- この例では
ipv4
を有効にします。 - 10
- ボンドのドライバーモード。この例では、アクティブなバックアップモードを使用します。
- 11
- オプション: この例では、miimon を使用して 140ms ごとにボンドリンクを検査します。
- 12
- ボンド内の下位ノードの NIC。
- 13
- オプション: ボンドの Maximum transmission unit (MTU)指定がない場合、この値はデフォルトで
1500
に設定されます。
22.3.5.4. 例: イーサネットインターフェイスノードネットワークの設定ポリシー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
NodeNetworkConfigurationPolicy
マニフェストをクラスターに適用してクラスター内のノードにイーサネットインターフェイスを作成します。
以下の YAML ファイルは、イーサネットインターフェイスのマニフェストの例です。これには、独自の情報で置き換える必要のあるサンプルの値が含まれます。
- 1
- ポリシーの名前。
- 2
- オプション:
nodeSelector
パラメーターを含めない場合、ポリシーはクラスター内のすべてのノードに適用されます。 - 3
- この例では、
hostname
ノードセレクターを使用します。 - 4
- インターフェイスの名前。
- 5
- オプション: 人間が判読できるインターフェイスの説明。
- 6
- インターフェイスのタイプ。この例では、イーサネットネットワークインターフェイスを作成します。
- 7
- 作成後のインターフェイスの要求された状態。
- 8
- オプション:
dhcp
を使用しない場合は、静的 IP を設定するか、IP アドレスなしでインターフェイスを出ることができます。 - 9
- この例では
ipv4
を有効にします。
22.3.5.5. 例: 同じノードネットワーク設定ポリシーでの複数のインターフェイス リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
同じノードネットワーク設定ポリシーで複数のインターフェイスを作成できます。これらのインターフェイスは相互に参照でき、単一のポリシーマニフェストを使用してネットワーク設定をビルドし、デプロイできます。
以下のスニペット例では、2 つの NIC 間に bond10
という名前のボンドと、ボンドに接続する br1
という名前の Linux ブリッジを作成します。
22.3.6. 例: IP 管理 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下の設定スニペットの例は、さまざまな IP 管理方法を示しています。
これらの例では、ethernet
インターフェイスタイプを使用して、ポリシー設定に関連するコンテキストを表示しつつ、サンプルを単純化します。これらの IP 管理のサンプルは、他のインターフェイスタイプでも使用できます。
22.3.6.1. 静的 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下のスニペットは、イーサネットインターフェイスで IP アドレスを静的に設定します。
- 1
- この値を、インターフェイスの静的 IP アドレスに置き換えます。
22.3.6.2. IP アドレスなし リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下のスニペットでは、インターフェイスに IP アドレスがないことを確認できます。
22.3.6.3. 動的ホストの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下のスニペットは、動的 IP アドレス、ゲートウェイアドレス、および DNS を使用するイーサネットインターフェイスを設定します。
以下のスニペットは、動的 IP アドレスを使用しますが、動的ゲートウェイアドレスまたは DNS を使用しないイーサネットインターフェイスを設定します。
22.3.6.4. DNS リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
DNS 設定の定義は、/etc/resolv.conf
ファイルの変更に類似しています。以下のスニペットは、ホストに DNS 設定を定義します。
- 1
- Kubernetes NMState がカスタム DNS 設定を保存するためには、インターフェイスを
auto-dns: false
で設定するか、インターフェイスで静的 IP 設定を使用する必要があります。
DNS リゾルバーの設定時に、インターフェイスとして OVNKubernetes が管理する Open vSwitch ブリッジである br-ex
を使用することはできません。
22.3.6.5. 静的ルーティング リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下のスニペットは、インターフェイス eth1
に静的ルートおよび静的 IP を設定します。