第20章 vSphere へのインストール
20.1. vSphere へのインストールの準備
20.1.1. 前提条件
- OpenShift Container Platform のインストールおよび更新 プロセスについての詳細を確認している。
- クラスターインストール方法の選択およびそのユーザー向けの準備 を確認している。
- クラスターが必要とする サイトを許可するようにファイアウォールを設定 している (ファイアウォールを使用し、Telemetry サービスを使用する予定の場合)。
- VMware プラットフォームのライセンスを確認している。Red Hat は VMware ライセンスに制限を設けていませんが、一部の VMware インフラストラクチャーコンポーネントにはライセンスが必要です。
20.1.2. vSphere に OpenShift Container Platform をインストールする方法の選択
インストーラーまたはユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーを使用して vSphere に OpenShift Container Platform をインストールすることができます。デフォルトのインストールタイプは、インストーラーでプロビジョニングされるインフラストラクチャーを使用します。この場合、インストールプログラムがクラスターの基礎となるインフラストラクチャーをプロビジョニングします。OpenShift Container Platform はユーザーが独自にプロビジョニングするインフラストラクチャーにインストールすることもできます。インストールプログラムがプロビジョニングするインフラストラクチャーを使用しない場合は、クラスターリソースをユーザー自身で管理し、維持する必要があります。
インストーラーおよびユーザーによってプロビジョニングされるインストールプロセスの詳細は、インストールプロセス を参照してください。
ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーのインストールする手順は、例としてのみ提供されます。独自にプロビジョニングするインフラストラクチャーでクラスターをインストールするには、vSphere プラットフォームおよび OpenShift Container Platform のインストールプロセスについて理解している必要があります。ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーのインストール手順をガイドとして使用します。他の方法で必要なリソースを作成することもできます。
20.1.2.1. インストーラーでプロビジョニングされるインフラストラクチャーでの vSphere への OpenShift Container Platform のインストール
インストーラーでプロビジョニングされるインフラストラクチャーにより、インストールプログラムは OpenShift Container Platform で必要なリソースのプロビジョニングを事前に設定し、自動化することができます。
- クラスターの vSphere へのインストール: インストーラーでプロビジョニングされるインフラストラクチャーのインストールをカスタマイズせずに使用して、vSphere に OpenShift Container Platform をインストールできます。
- カスタマイズによる vSphere へのクラスターのインストール: インストーラーでプロビジョニングされるインフラストラクチャーのデフォルトのカスタマイズオプションのインストールを使用して、vSphere に OpenShift Container Platform をインストールできます。
- ネットワークのカスタマイズによる vSphere へのクラスターのインストール: ネットワークのカスタマイズを使用して、インストーラーでプロビジョニングされる vSphere インフラストラクチャーに OpenShift Container Platform をインストールできます。インストール時に OpenShift Container Platform ネットワーク設定をカスタマイズすることで、クラスターが既存の IP アドレスの割り当てと共存でき、ネットワーク要件に準拠することができます。
- ネットワークが制限された環境での vSphere へのクラスターのインストール: インストールリリースコンテンツの内部ミラーを作成して、ネットワークが制限された環境で VMware vSphere インフラストラクチャーにクラスターをインストールできます。この方法を使用して、インターネット上に表示されない内部ネットワークに OpenShift Container Platform をデプロイすることができます。
20.1.2.2. ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーでの vSphere への OpenShift Container Platform のインストール
ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーでは、ユーザーは OpenShift Container Platform に必要なすべてのリソースをプロビジョニングする必要があります。
- ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーでの vSphere へのクラスターのインストール: 独自にプロビジョニングする VMware vSphere インフラストラクチャーに OpenShift Container Platform をインストールできます。
- カスタマイズされたネットワークを使用したユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーの vSphere へのクラスターのインストール: カスタマイズされたネットワーク設定オプションを使用して独自にプロビジョニングする VMware vSphere インフラストラクチャーに OpenShift Container Platform をインストールできます。
- ネットワークが制限された環境でユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーの vSphere へのクラスターのインストール: ネットワークが制限された環境でプロビジョニングされる VMware vSphere インフラストラクチャーに、OpenShift Container Platform をインストールできます。
20.1.3. VMware vSphere インフラストラクチャーの要件
使用するコンポーネントの要件を満たす VMware vSphere バージョン 7 インスタンスに OpenShift Container Platform クラスターをインストールする必要があります。
OpenShift Container Platform バージョン 4.10 は、VMware vSphere バージョン 8.0 をサポートしません。
VMware vSphere インフラストラクチャーは、オンプレミスまたは次の表に示す要件を満たす VMware Cloud Verified プロバイダー でホストできます。
仮想環境製品 | 必須バージョン |
---|---|
仮想マシンのハードウェアバージョン | 15 以降 |
vSphere ESXi ホスト | 7 |
vCenter ホスト | 7 |
VMware vSphere バージョン 7.0 Update 1 へのクラスターのインストールは非推奨になりました。これらのバージョンは引き続き完全にサポートされていますが、OpenShift Container Platform のバージョン 4.10 には、vSphere 仮想ハードウェアバージョン 15 以降が必要です。ハードウェアバージョン 15 が、OpenShift Container Platform の vSphere 仮想マシンのデフォルトになりました。vSphere ノードのハードウェアバージョンを更新するには、Updating hardware on nodes running in vSphere の記事を参照してください。
vSphere ノードがハードウェアバージョン 15 未満であるか、VMware v Sphere バージョンが 6.7U3 未満である場合、OpenShift Container Platform 4.10 から OpenShift Container Platform 4.11 へのアップグレードは利用できません。
コンポーネント | サポートされる最小バージョン | 説明 |
---|---|---|
ハイパーバイザー | vSphere 7 および HW バージョン 15 | このバージョンは、Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) がサポートする最小バージョンです。RHCOS と互換性のある Red Hat Enterprise Linux (RHEL) の最新バージョンでサポートされているハードウェアの詳細は、Red Hat Customer Portal の ハードウェア を参照してください。 |
ストレージおよび In-tree ドライバー | vSphere 7 | このプラグインは、OpenShift Container Platform に含まれる vSphere の In-tree ストレージドライバーを使用して vSphere ストレージを作成します。 |
オプション: Networking(NSX-T) | vSphere 7 | OpenShift Container Platform には vSphere 7 が必要です。NSX および OpenShift Container Platform の互換性についての詳細は、VMware の NSX コンテナープラグインドキュメント の リリースノート セクションを参照してください。 |
vSphere バージョン 6.5 インスタンスを使用している場合は、OpenShift Container Platform をインストールする前に 7.0 にアップグレードしてください。
OpenShift Container Platform をインストールする前に、ESXi ホストの時間が同期されていることを確認する必要があります。VMware ドキュメントの Edit Time Configuration for a Host を参照してください。
20.1.4. VMware vSphere CSI Driver Operator の要件
vSphere CSI Driver Operator をインストールするには、次の要件を満たす必要があります。
- VMware vSphere バージョン 6.7U3 以降
- ハードウェアバージョン 15 以降の仮想マシン
- クラスターにサードパーティーの vSphere CSI ドライバーがインストールされていない
サードパーティーの vSphere CSI ドライバーがクラスターに存在する場合、OpenShift Container Platform はそれを上書きしません。OpenShift Container Platform の次のメジャーバージョンにアップグレードするときにサードパーティーの vSphere CSI ドライバーを使用し続けると、oc
CLI によって次のメッセージが表示されます。
VSphereCSIDriverOperatorCRUpgradeable: VMwareVSphereControllerUpgradeable: found existing unsupported csi.vsphere.vmware.com driver
前のメッセージは、OpenShift Container Platform のアップグレード操作中に Red Hat がサードパーティーの vSphere CSI ドライバーをサポートしないことを通知します。このメッセージを無視してアップグレード操作を続行することもできます。
関連情報
- サードパーティーの vSphere CSI ドライバーを削除するには、サードパーティーの vSphere CSI ドライバーの削除 を参照してください。
20.1.5. インストーラーでプロビジョニングされるインフラストラクチャーでの vSphere への OpenShift Container Platform のアンインストール
- インストーラーでプロビジョニングされるインフラストラクチャーを使用する vSphere のクラスターのアンインストール: インストーラーでプロビジョニングされるインフラストラクチャーを使用する VMware vSphere インフラストラクチャーにデプロイされたクラスターを削除できます。