第5章 ブローカーランタイムメトリクスのモニターリング


AMQ Broker のインストール時に、Prometheus メトリクスプラグインはインストールに含まれます。Prometheus は、大規模でスケーラブルなシステムを監視し、長期間に履歴ランタイムデータを保存するために構築されたソフトウェアです。プラグインを有効にするには、ブローカー設定を変更する必要があります。有効にすると、プラグインはブローカーのランタイムメトリクスを収集して Prometheus 形式でエクスポートします。その後、Prometheus を使用してメトリクスを確認できます。Grafana などのグラフィカルツールを使用して、データのより高度な可視化を設定することもできます。

注記

Prometheus メトリクスプラグインを使用すると、ブローカーメトリクスを Prometheus形式で収集およびエクスポートできます。ただし、Red Hat では、Prometheus 自体のインストールや設定、または Grafana などの視覚化ツールは、サポートしていません。Prometheus または Grafana のインストール、設定、または実行に関するサポートが必要な場合は、製品の Web サイトにアクセスして、コミュニティーのサポートやドキュメントなどのリソースを入手してください。

Prometheus プラグインによって収集されるブローカーメトリクスのほかに、ブローカー設定を変更して、ブローカーの Java 仮想マシン (JVM) ホストに関連するメトリクスの標準セットをキャプチャーできます。具体的には、ガベージコレクション (GC)、メモリー、スレッドの JVM メトリクスをキャプチャーできます。

これ以降のセクションで以下の方法を説明します。

5.1. ブローカーメトリックの概要

AMQ Broker の Prometheus プラグインを使用し、ブローカーのランタイムメトリックを監視および保存して、ブローカーインスタンスの正常性とパフォーマンスを監視できます。AMQ Broker Prometheus プラグインは、ブローカーのランタイムメトリックを Prometheus 形式にエクスポートし、Prometheus 自体を使用してデータのクエリーを視覚化および実行できるようにします。

Grafana などのグラフィカルツールを使用して、Prometheus プラグインが収集するメトリクスをさらに詳細にわたり視覚化する設定や、ダッシュボードの設定も行うことができます。

プラグインが Prometheus 形式にエクスポートするメトリクスを以下に説明します。各メトリックの説明は、メトリック自体と合わせてエクスポートされます。

ブローカーメトリクス

  • address.memory.usage
  • connection.count
  • total.connection.count

アドレスメトリクス

  • routed.message.count
  • unrouted.message.count

キューメトリクス

  • consumer.count
  • delivering.durable.message.count
  • delivering.durable.persistent.size
  • delivering.message.count
  • delivering.persistent.size
  • durable.message.count
  • durable.persistent.size
  • messages.acknowledged
  • messages.added
  • message.count
  • messages.killed
  • messages.expired
  • persistent.size
  • scheduled.durable.message.count
  • scheduled.durable.persistent.size
  • scheduled.message.count
  • scheduled.persistent.size

上記にリストされていない上位レベルのブローカーメトリクスについては、下位レベルのメトリクスを集計することで算出できます。たとえば、メッセージの合計数を算出するには、ブローカーデプロイメントのすべてのキューから message.count メトリクスを集約できます。

Java 仮想マシン (JVM) メトリックも Prometheus 形式にエクスポートされます。

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