10.3.3. マッピングされた診断コンテキストを追加して Debezium のロギングレベルの変更
ほとんどの Debezium コネクター (および Kafka Connect ワーカー) は、複数のスレッドを使用してさまざまな動作を実行します。そのために、ログファイルを探し、特定の論理動作のログメッセージだけを識別するのが困難な場合があります。容易にログメッセージを探すことができるように、Debezium にはそれぞれのスレッドの追加情報を提供するさまざまな マッピングされた診断コンテキスト (MDC) が用意されています。
Debezium では、以下の MDC プロパティーを利用することができます。
dbz.connectorType-
コネクタータイプの短縮エイリアス例えば、
My Sql、Mongo、Postgresなどです。同じ タイプ のコネクターに関連付けられたすべてのスレッドは同じ値を使用するので、これを使用して、特定タイプのコネクターによって生成されたすべてのログメッセージを探すことができます。 dbz.connectorName-
コネクターの設定で定義されているコネクターまたはデータベースサーバーの名前例えば、
products、serverAなどです。特定の コネクターインスタンス に関連付けられたすべてのスレッドは同じ値を使用するので、あるコネクターインスタンスによって生成されたすべてのログメッセージを探すことができます。 dbz.connectorContext-
コネクターのタスク内で実行されている別のスレッドとして実行されている動作の短縮名例えば、
main、binlog、snapshotなどです。コネクターが特定のリソース (テーブルやコレクション等) にスレッドを割り当てる場合、そのリソースの名前が使用されることがあります。コネクターに関連付けられたスレッドごとに異なる値を使用するので、この特定の動作に関連付けられたすべてのログメッセージを探すことができます。
コネクターの MDC を有効にするには、log4j.properties ファイルでアペンダーを設定します。
手順
-
log4j.propertiesファイルを開きます。 サポートされている Debezium MDC プロパティーのいずれかを使用するようにアペンダーを設定します。
この例では、以下の MDC プロパティーを使用するように
stdoutアペンダーを設定します。log4j.properties
... log4j.appender.stdout.layout.ConversionPattern=%d{ISO8601} %-5p %X{dbz.connectorType}|%X{dbz.connectorName}|%X{dbz.connectorContext} %m [%c]%n ...... log4j.appender.stdout.layout.ConversionPattern=%d{ISO8601} %-5p %X{dbz.connectorType}|%X{dbz.connectorName}|%X{dbz.connectorContext} %m [%c]%n ...Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 前述の例の設定では、以下の出力のようなログメッセージが生成されます。
... 2017-02-07 20:49:37,692 INFO MySQL|dbserver1|snapshot Starting snapshot for jdbc:mysql://mysql:3306/?useInformationSchema=true&nullCatalogMeansCurrent=false&useSSL=false&useUnicode=true&characterEncoding=UTF-8&characterSetResults=UTF-8&zeroDateTimeBehavior=convertToNull with user 'debezium' [io.debezium.connector.mysql.SnapshotReader] 2017-02-07 20:49:37,696 INFO MySQL|dbserver1|snapshot Snapshot is using user 'debezium' with these MySQL grants: [io.debezium.connector.mysql.SnapshotReader] 2017-02-07 20:49:37,697 INFO MySQL|dbserver1|snapshot GRANT SELECT, RELOAD, SHOW DATABASES, REPLICATION SLAVE, REPLICATION CLIENT ON *.* TO 'debezium'@'%' [io.debezium.connector.mysql.SnapshotReader] ...
... 2017-02-07 20:49:37,692 INFO MySQL|dbserver1|snapshot Starting snapshot for jdbc:mysql://mysql:3306/?useInformationSchema=true&nullCatalogMeansCurrent=false&useSSL=false&useUnicode=true&characterEncoding=UTF-8&characterSetResults=UTF-8&zeroDateTimeBehavior=convertToNull with user 'debezium' [io.debezium.connector.mysql.SnapshotReader] 2017-02-07 20:49:37,696 INFO MySQL|dbserver1|snapshot Snapshot is using user 'debezium' with these MySQL grants: [io.debezium.connector.mysql.SnapshotReader] 2017-02-07 20:49:37,697 INFO MySQL|dbserver1|snapshot GRANT SELECT, RELOAD, SHOW DATABASES, REPLICATION SLAVE, REPLICATION CLIENT ON *.* TO 'debezium'@'%' [io.debezium.connector.mysql.SnapshotReader] ...Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow ログのそれぞれの行には、コネクターのタイプ (例:
MySQL)、コネクターの名前 (例:dbserver1)、およびスレッドの動作 (例:snapshot) が含まれます。