第10章 Debezium のログ機能
Debezium のコネクターには、さまざまなログ機能が組み込まれています。ログの設定を変更して、ログに表示するメッセージやログの送信先を制御することができます。(Kafka、Kafka Connect、および Zookeeper と同様に) Debezium は Java の Log4j ログフレームワークを使用します。
デフォルトでは、コネクターは起動時に大量の有用な情報を生成しますが、その後コネクターがソースのデータベースとシンクロすると、ほとんどログを生成しません。コネクターが正常に動作している場合はこれで十分ですが、コネクターが予期せぬ動作を示す場合には十分ではない可能性があります。そのような場合は、コネクターがしていること/していないことを記述したより詳細なログメッセージを生成するように、ログのレベルを変更することができます。
10.1. Debezium ログの概念
ログ機能を設定する前に、Log4J の ロガー、ログレベル、および アペンダー について理解しておく必要があります。
ロガー
アプリケーションによって生成されるそれぞれのログメッセージは、特定の ロガー に送信されます (例: io.debezium.connector.mysql
)。ロガーは階層構造を取ります。例えば、io.debezium.connector.mysql
ロガーは io.debezium
ロガーの子であるio.debezium.connector
ロガーの子です。階層最上位の ルートロガー は、それより下位のすべてのロガーのデフォルトロガー設定を定義します。
ログレベル
アプリケーションによって生成されるすべてのログメッセージには、固有の ログレベル も設定される。
-
ERROR
: エラー、例外、およびその他の重大な問題に設定される。 -
WARN
: 潜在的な問題と課題 -
INFO
: ステータスおよび一般的な動作に関する情報 (通常は少量) に設定される。 -
DEBUG
: 予期しない挙動の診断に役立つより詳細な動作に関する情報に設定される。 -
TRACE
: 非常に冗長で詳細なアクティビティー (通常は非常に大量のデータを扱う)
アペンダー
アペンダー とは、基本的にログメッセージの書き込み先を指します。それぞれのアペンダーは、そのログメッセージのフォーマットを制御します。これにより、ログメッセージの外観をより詳細に制御することができます。
ログ機能を設定するには、希望する各ロガーのレベルおよびそれらのログメッセージが書き込まれるアペンダーを指定します。ロガーは階層構造を取るため、ルートロガーの設定は、それより下位のすべてのロガーのデフォルトとして機能します。ただし、子の (または下位の) ロガーをオーバーライドすることができます。