7.7. iSCSI ゲートウェイの追加


ストレージ管理者は、gwcli コマンドラインツールまたは Red Hat Ceph Storage ダッシュボードを使用して、最初の 2 つの iSCSI ゲートウェイを 4 つの iSCSI ゲートウェイに拡張できます。iSCSI ゲートウェイを追加すると、負荷分散とフェイルオーバーオプションを使用したときに、より多くの冗長性とともに、さらなる柔軟性が確立されます。

7.7.1. 前提条件

  • 実行中の Red Hat Ceph Storage 4 クラスター
  • スペアノードまたは既存の OSD ノード
  • root 権限

7.7.2. Ansible を使用した iSCSI ゲートウェイの追加

Ansible 自動化ユーティリティーを使用して、iSCSI ゲートウェイを追加できます。この手順では、2 つの iSCSI ゲートウェイのデフォルトインストールを 4 つの iSCSI ゲートウェイに拡張します。スタンドアロンのノードで iSCSI ゲートウェイを設定するか、既存の OSD ノードと共存させることができます。

前提条件

  • Red Hat Enterprise Linux 7.7 以降
  • 稼働中の Red Hat Ceph Storage クラスターがある。
  • iSCSI ゲートウェイソフトウェアのインストール。
  • Ansible 管理ノードでの管理者ユーザーアクセスがある。
  • 新規ノードでの root ユーザーアクセスがあること。

手順

  1. 新しい iSCSI ゲートウェイノードで、Red Hat Ceph Storage Tools リポジトリーを有効にします。

    Red Hat Enterprise Linux 7

    [root@iscsigw ~]# subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-rhceph-4-tools-rpms

    Red Hat Enterprise Linux 8

    [root@iscsigw ~]# subscription-manager repos --enable=rhceph-4-tools-for-rhel-8-x86_64-rpms

  2. ceph-iscsi-config パッケージをインストールします。

    [root@iscsigw ~]# yum install ceph-iscsi-config
  3. ゲートウェイグループの /etc/ansible/hosts ファイルの一覧に追加します。

    [iscsigws]
    ...
    ceph-igw-3
    ceph-igw-4

    注記

    OSD ノードと iSCSI ゲートウェイを共存させる場合は、OSD ノードを [iscsigws] セクションに追加します。

  4. ceph-ansible ディレクトリーに移動します。

    [admin@ansible ~]$ cd /usr/share/ceph-ansible
  5. Ansible 管理ノードで、適切な Ansible Playbook を実行します。

    • ベアメタル デプロイメント:

      [admin@ansible ceph-ansible]$ ansible-playbook site.yml -i hosts
    • コンテナー デプロイメント:

      [admin@ansible ceph-ansible]$ ansible-playbook site-container.yml -i hosts
    重要

    gateway_ip_list オプションに IP アドレスを指定する必要があります。IPv4 アドレスと IPv6 アドレスを混在させることはできません。

  6. iSCSI イニシエーターから再ログインして、新たに追加された iSCSI ゲートウェイを使用します。

関連情報

7.7.3. gwcli を使用した iSCSI ゲートウェイの追加

gwcli コマンドラインツールを使用して、iSCSI ゲートウェイを追加できます。この手順では、2 つの iSCSI ゲートウェイのデフォルトを 4 つの iSCSI ゲートウェイに拡張します。

前提条件

  • Red Hat Enterprise Linux 7.7 以降
  • 稼働中の Red Hat Ceph Storage クラスターがある。
  • iSCSI ゲートウェイソフトウェアのインストール。
  • 新規ノードまたは OSD ノードへの root ユーザーアクセスがあること。

手順

  1. Ceph iSCSI ゲートウェイが OSD ノードと同じ場所に配置されていない場合には、/etc/ceph/ ディレクトリーにある Ceph 設定ファイルを、ストレージクラスターにある実行中の Ceph ノードから新しい iSCSI ゲートウェイノードにコピーしてください。Ceph 設定ファイルは、/etc/ceph/ ディレクトリーにある iSCSI ゲートウェイノードに存在している必要があります。
  2. Ceph コマンドラインインターフェイスをインストールおよび設定します。
  3. 新しい iSCSI ゲートウェイノードで、Red Hat Ceph Storage Tools リポジトリーを有効にします。

    Red Hat Enterprise Linux 7

    [root@iscsigw ~]# subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-rhceph-4-tools-rpms

    Red Hat Enterprise Linux 8

    [root@iscsigw ~]# subscription-manager repos --enable=rhceph-4-tools-for-rhel-8-x86_64-rpms

  4. ceph-iscsi パッケージおよび tcmu-runner パッケージをインストールします。

    Red Hat Enterprise Linux 7

    [root@iscsigw ~]# yum install ceph-iscsi tcmu-runner

    Red Hat Enterprise Linux 8

    [root@iscsigw ~]# dnf install ceph-iscsi tcmu-runner

    1. 必要に応じて、openssl パッケージをインストールします。

      Red Hat Enterprise Linux 7

      [root@iscsigw ~]# yum install openssl

      Red Hat Enterprise Linux 8

      [root@iscsigw ~]# dnf install openssl

  5. 既存の iSCSI ゲートウェイノードの 1 つで、/etc/ceph/iscsi-gateway.cfg ファイルを編集し、trusted _ip_list オプションを新しい iSCSI ゲートウェイノードの新しい IP アドレスに追加します。以下に例を示します。

    [config]
    ...
    trusted_ip_list = 10.172.19.21,10.172.19.22,10.172.19.23,10.172.19.24
  6. 更新された /etc/ceph/iscsi-gateway.cfg ファイルを、すべての iSCSI ゲートウェイノードにコピーします。

    重要

    iscsi-gateway.cfg ファイルは、すべての iSCSI ゲートウェイノードで同一でなければなりません。

  7. 必要に応じて、SSL を使用する場合は、既存の iSCSI ゲートウェイノードの 1 つから ~/ssl-keys/iscsi- gateway.crt~/ssl-keys/iscsi-gateway.pem~/ssl-keys/iscsi-gateway-pub.key ファイル、および ~/ssl -keys /iscsi-gateway.key ファイルも SiSCI ゲートウェイノードの /etc/ceph/ ディレクトリーにコピーします。
  8. 新しい iSCSI ゲートウェイノードで API サービスを有効にして起動します。

    [root@iscsigw ~]# systemctl enable rbd-target-api
    [root@iscsigw ~]# systemctl start rbd-target-api
  9. iSCSI ゲートウェイのコマンドラインインターフェイスを起動します。

    [root@iscsigw ~]# gwcli
  10. IPv4 アドレスまたは IPv6 アドレスのいずれかを使用して iSCSI ゲートウェイを作成します。

    構文

    >/iscsi-target create iqn.2003-01.com.redhat.iscsi-gw:_TARGET_NAME_
    > goto gateways
    > create ISCSI_GW_NAME IP_ADDR_OF_GW
    > create ISCSI_GW_NAME IP_ADDR_OF_GW

    >/iscsi-target create iqn.2003-01.com.redhat.iscsi-gw:ceph-igw
    > goto gateways
    > create ceph-gw-3 10.172.19.23
    > create ceph-gw-4 10.172.19.24

    重要

    IPv4 アドレスと IPv6 アドレスを混在させることはできません。

  11. iSCSI イニシエーターから再ログインして、新たに追加された iSCSI ゲートウェイを使用します。

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