第15章 テレメトリーのアクティブ化および非アクティブ化
テレメトリーモジュールをアクティブ化すると、Ceph 開発者は、Ceph がどのように使用され、ユーザーがどのような問題に遭遇し得るかを把握できます。これにより、ダッシュボードのエクスペリエンスを向上できます。テレメトリーモジュールをアクティブ化すると、クラスターに関する匿名データが Ceph 開発者に送信されます。
Ceph 開発者に送信されたテレメトリーデータは、パブリックテレメトリーダッシュボード に表示されます。これにより、レポートしているクラスターの数、当該クラスターの総容量と OSD 数、およびバージョン分布の傾向に関する統計情報の概要を、コミュニティーが簡単に確認できるようになります。
テレメトリーレポートはいくつかのチャネルに分類され、それぞれに異なる種類の情報が含まれます。テレメトリーが有効になっている場合、個々のチャネルをオンまたはオフにすることができます。テレメトリーがオフの場合、チャネルごとの設定は無効です。
- 基本
- クラスターに関する基本情報を提供します。
- Crash
- デーモンのクラッシュに関する情報を提供します。
- Device
- デバイスのメトリクスに関する情報を提供します。
- Ident
- クラスターに関するユーザー提供の識別情報を提供します。
- Perf
- クラスターのさまざまなパフォーマンスメトリクスを提供します。
データレポートには、開発者が Ceph の使用方法をより深く理解するのに役立つ情報が含まれています。データには、クラスターのデプロイ方法、Ceph のバージョン、ホストの分布、その他のパラメーターに関するカウンターと統計情報が含まれます。
データレポートには、プール名、オブジェクト名、オブジェクトの内容、ホスト名、デバイスのシリアル番号などの機密データは含まれません。
テレメトリーは API を使用して管理することもできます。詳細は、Red Hat Ceph Storage 開発者ガイド の Telemetry の章を参照してください。
手順
次のいずれかの方法でテレメトリーモジュールをアクティブ化します。
Ceph Dashboard 内のバナーから移動します。
- Settings→Telemetry configuration に移動します。
テレメトリーを有効にする必要がある各チャネルを選択します。
注記各チャネルタイプの詳細は、チャネルの横にある More Info をクリックします。
- クラスターの Contact Information を入力します。連絡先、Ceph クラスターの説明、および組織を入力します。
オプション: Advanced Settings フィールドのオプションを入力します。
- Interval
- 間隔を時間単位で設定します。モジュールは、この時間間隔ごとに新しいレポートをコンパイルして送信します。デフォルトの間隔は 24 時間です。
- Proxy
設定されたテレメトリーエンドポイントにクラスターが直接接続できない場合は、このオプションを使用して HTTP または HTTPS プロキシーサーバーを設定します。次のいずれかの形式でサーバーを追加します。
https://10.0.0.1:8080
またはhttps://ceph:telemetry@10.0.01:8080
デフォルトのエンドポイントは
telemetry.ceph.com
です。
- Next をクリックします。これにより、テレメトリーを有効にする前に Telemetry report preview が表示されます。
Report preview を確認します。
注記レポートはダウンロードしてローカルに保存することも、クリップボードにコピーすることもできます。
- I agree to my telemetry data being submitted under the Community Data License Agreement を選択します。
Update をクリックしてテレメトリーモジュールを有効にします。
テレメトリーのアクティブ化を確認する次のメッセージが表示されます。
The Telemetry module has been configured and activated successfully
15.1. テレメトリーの非アクティブ化
テレメトリーモジュールを非アクティブ化するには、Settings→Telemetry configuration に移動し、Deactivate をクリックします。