3.2. バグ修正
Red Hat Directory Server 11.8 で修正された、ユーザーに重大な影響を与えるバグについて説明します。
Directory Server は、接尾辞が定義されている場合にのみバックエンド接尾辞を使用する
以前は、バックエンド設定エントリーが接尾辞に関連付けられていない場合、サーバーが起動時に失敗していました。この更新により、Directory Server は、接尾辞が定義されている場合にのみバックエンドの接尾辞を使用します。その結果、サーバーが起動時に失敗しなくなりました。
(BZ#2246307)
OS のアップグレード後に Directory Server が失敗しなくなる
以前は、nsslapd-conntablesize
が /etc/dirsrv/slapd-instance_name/dse.ldif
ファイルに存在する場合、オペレーティングシステム (OS) のアップグレード後に Directory Server の起動に失敗していました。そのため、サーバーを起動する前に、dse.ldif
ファイルから nsslapd-conntablesize
設定を削除する必要がありました。この更新により、接続テーブルサイズのカスタム設定が期待どおりに機能し、Directory Server が起動時に失敗しなくなりました。
(BZ#2245946)
RHDS ヘルスチェックは、接尾辞が正しく定義されている場合に誤解を招くメッセージを報告しなくなる
以前は、nsslapd-backend
属性と nsslapd-directory
属性に大文字と小文字が混在する接尾辞を定義した場合、接尾辞が正しく定義されているにもかかわらず、dsctl healthcheck
コマンドによって誤解を招くエラーメッセージが報告されることがありました。この更新により、dsctl healthcheck
コマンドは、大文字と小文字の両方または大文字を使用して定義された接尾辞に関するエラーメッセージを報告しなくなりました。
(BZ#2215296)
cockpit-389-ds
パッケージのアップグレードにより、389-ds-base
および python3-lib389
パッケージが更新されるように
以前は、cockpit-389-ds
パッケージは、389-ds-base
パッケージのバージョンを指定していませんでした。その結果、cockpit-389-ds
パッケージをアップグレードするだけでは 389-ds-base
および python3-lib389
パッケージが更新されず、パッケージ間の不整合や互換性の問題が発生する可能性がありました。この更新により、cockpit-389-ds
パッケージは 389-ds-base
および python3-lib389
パッケージをアップグレードします。
(BZ#22245690)
ds-replcheck は
RUV データを取得するようになりました
以前は、レプリカ設定エントリーを直接検索すると RUV データが表示されるにもかかわらず、ds-replcheck
ツールは、サプライヤーにレプリカ更新ベクトル (RUV) エントリーがないというエラーを報告していました。この更新により、ds-replcheck
ツールは、レプリケーションが完全に初期化されていないかどうかを示すレプリケーション状態を提供するようになりました。
(BZ#2211690)
ns-slapd
プロセスは、upgradednformat
コマンドを実行しても失敗しなくなりました。
以前は、upgradednformat
コマンドを使用して DN 形式をアップグレードすると、upgradednformat
コマンドが失敗し、ディスク領域の問題が発生していました。この更新により、upgradednformat
が期待どおり動作するようになりました。
(BZ#2172258)
RHDS Web コンソールでエクスポートする接尾辞を選択できるようになる
以前は、
(BZ#2219559)
Directory Server レプリケーションマネージャーアカウントのパスワード変更が正しく機能するようになりました
以前は、パスワード変更後、Directory Server はレプリケーションアグリーメントのパスワードキャッシュを適切に更新していませんでした。その結果、レプリケーションマネージャーアカウントのパスワードを変更すると、レプリケーションが失敗しました。この更新により、Directory Server はキャッシュを適切に更新し、その結果、レプリケーションが期待どおりに機能するようになりました。
(BZ#2101473)
389-ds-base
パッケージのバグ修正
389-ds-base
パッケージに含まれている Red Hat Directory Server のバグ修正は、Red Hat Enterprise Linux 8.9 リリースノートに記載されています。